総集編を2話入れたおかげで24話と25話が弾き出されて、この中途半端な時期(と午前4時という酷い時間)に放送されたわけだが、第1シーズンの区切りとしてある程度話をまとめるかと思いきや、この2話で余計ややこしくなっている。23話の方がまだ最終回っぽかった。話が一段落したら何かコメントしようかと思ったが、これじゃ何も言いようがないな。2期冒頭でキングクリムゾンが発動して時が飛ばされないことだけを祈る。
2007-07-31
2007-07-30
アジアカップ総評 その1 選考について
結果論になってしまって恐縮だが、アジアカップの日本代表の選考や戦術について、思うところを述べておきたいと思う。ツッコミどころは満載だと思うが、素人の戯言なので、流すところは流してください。
選手の選考については、実のところ、僕はほとんど不満はない。ないこともないのだが、それは後で述べるとして、一つ一つ順に考えていこう。
海外組について
まず、海外組。松井、三都主、稲本、中田あたりを招集しなかったことに不満を持っている人も多いだろうが、ここにはオシムの一貫した考えが見える。オシムは彼らの能力に優劣をつけているわけではない。チームでしっかりとレギュラーとしての地位を確立しているかどうかが重要なのだ。
一人一人見ていくと、松井は、怪我で昨シーズンの大半を不本意な状態で送り、今シーズンは新監督の元、一からの出直しという状態だ。三都主は、冬に移籍し、まだまだレギュラーを座をしっかり射止めているとは言い難い。代表候補に選ばれた稲本と中田は、昨シーズンはレギュラーとして活躍していたが、アジアカップ選考の時点では、中田は次のシーズンのどのチームでプレーするか決まっていなかったし、稲本はフランクフルトに移籍が決まったばかりだった。
このことは稲本と中田の落選の際にもオシムが述べている。また、海外組を全く招集しなかった去年、高原と俊輔が海外で過去最高の成績を収めていることも注目すべきだろう。無理に海外組を招集するより、彼らが海外でも通用するようにプレーを向上させることが、長期的には日本代表にとっても良いことなのだというオシムの考えが見える。
国内組について
次に国内組だが、これはちょっとややこしい。まず、考慮しなければならないのは、闘莉王と播戸の離脱だ。闘莉王は、オシムジャパン当初からDFの要として起用されてきた。同じ浦和の啓太や阿部、坪井との連繋も期待されていただろう。今年は相次ぐ怪我で十分代表に参加できているとは言い難かったが、結果論で言えば、彼がいないことが日本にとっては最も影響が大きかったかもしれない。
播戸も豊富な運動量を活かした前線からの守備と高い決定力、チームのムードメイカーの役割も考えれば、離脱は痛い。彼の不在が、単調と言われたアジアカップでのオシム采配にも影響を及ぼしたと思われる。
そして、重要なのはオシムがここでも継続性を重視したということだ。選ばれたメンバーは、ほとんどが去年から代表、もしくは、クラブで安定したパフォーマンスを重ねてきた面子だ。オシムは、アジアカップは若手に経験を積ませることも考えていると語っていたが、実のところ、信頼していて計算できるメンバーばかりをずらりと並べたことになる。サプライズ気味に招集された太田も結局使われることはなかった。オシムは、アジアカップを自身が1年間代表で組み立ててきたことの集大成として位置付けていたに違いない。
前田、山瀬、野沢、岩政、家長、長谷部、大久保あたりが選ばれなかったことに不満を持つ人が多いと思うが、一人一人を見ていくとメンバーから除外された理由が見えてくる。前田は、実は去年も代表に招集されているのだが、怪我で今シーズンの序盤を棒に振ってしまったのが痛い。野沢も同じ。長谷部、家長は今シーズン、チームでレギュラーとして定着しているとは言い難い。大久保、山瀬の今シーズンの活躍は目覚ましいが、昨シーズンからの継続性というところでオシムの構想から漏れたのだろう。岩政は、同タイプの闘莉王、中澤で十分と考えられていたのだろう。
もちろん、彼らを呼ぶべきではなかったと言っているわけではない。ただ、このアジアカップで招集されなかったのも、ある程度納得ができるということだ。
千葉枠について
オシム批判で最も多いのが、千葉枠と言われるジェフ千葉の選手の多さだろう。しかし、僕は常々この批判はおかしいと考えていた。オシムは、ジェフ千葉時代の実績で代表監督に選ばれたのだ。Jリーグのチームの監督だったというアドヴァンテージは最大限利用すべきだ。3年間も毎日のように練習してきた選手と、時折集まって合宿するだけの代表選手では戦術理解に大きな差がでるのは仕方がない。出身チームだというのに、一人も選手を選出しなかったら、そちらの方が驚きだ。それに、千葉は監督が交代した現在は低迷しているが、オシムが監督のときはJリーグの強豪チームだったことも忘れてはならない。オシムは千葉の選手の使い方を心得ているのだ。現にアジアカップでも山岸はいまいち機能しなかったが、巻と羽生については戦術的な(最低限)役割を果たしたと言えるだろう。
また、オシムは、練習の際に千葉の選手を怒鳴り付けることが多いという。他意のない個人批判でも、選手のプライドは傷付けられるかもしれない。だから、千葉の選手を使って他の選手とも間接的にコミュニケーションを計っているのだろう。
オシムジャパンが発足してから1年を過ぎて、オシムの考えるサッカーが浸透し、彼らの出番も減るかもしれない。しかし、そうであっても、以前を振り返って、彼らは代表には相応わしくなかったとするのは間違いだ。代表の選考に贔屓に対する批判や公平さを求めるのはわからなくはないが、オールスターではないのだからチームとして考えた場合に彼らの果たす役割を冷静に考えるべきだろう。
では、オシムの選考に問題がなかったのか?
これまでの議論では、ややオシム擁護の論調になってしまったが、では、アジアカップの選考は本当に正しかったのだろうか? 上の方でほとんど不満はないと述べたが、2つの点でオシムの選考に疑問がある。
一つは、あまりに継続性を重視しすぎていることだ。サッカーというのは、ミクロなところでもでもマクロなところでも計画性と即興性の二つの面がある競技だ。組織的な守備が機能することもあれば、一人の個人技でそれが崩壊することもある。監督を固定して何年も熟成してきたチームが、監督が交代したばかりの即興チームに敗れることもある。一人のヒーローが登場して、あれよあれよとカップ戦を勝ち上がってしまうこともある。オシムがあまりに保守的な選考や選手起用をしたために、チームに勢いがなくなってしまった面もあるだろう。本当に勝ちに行くなら、今、勢いのあるフレッシュな選手も選んでおくべきだった。大久保や山瀬を選んでいれば、チームに勢いをもたらせたかもしれない。一人くらいオシムの言うことを無視するような選手がいても良かったかもしれない。それがサッカーという競技の不思議な側面なのだ。結果論だが、オシムはこの「サッカーのカオス」をコントロールすることに失敗したのかもしれない。
もう一つは、オシムは口ばかりで若手の選手を全然選ばなかったことだ。U-20W杯があった世代は仕方がないとしても、五輪世代がほとんど選ばれなかったことは残念だ。確かに五輪代表常連組はチームでなかなか結果を残せていないのだが、これから行なわれる五輪最終予選に向けて、オシムの考えを直接伝える場もあった方が良かったと思う。個人的には、家長、梶山、青山直あたりの縦のラインは呼んで欲しかった。調子の良いときの彼らなら十分A代表のバックアッパーになれるだろうし、特に家長はガンバでも途中出場で何度も試合の流れを変える活躍をしている。A代表でもスーパーサブとして十分活躍できる実力があるはずだ。
結局、アジアカップでのオシムの選考は一体何だったのか
厳しいことを言えば、結局のところオシムは、アジアカップを完全に勝負にも行かず、かと言って、若手育成の場にもしなかったと言える。では、オシムの選考は一体何だったのか。それはオシムの考える理想のサッカーの実現を目指したということになる。最もオシムのサッカーを理解し、実現できるメンバーがあの選手たちだったのだ。つまり、極端なことを言えば、オシムはアジアカップでシビアに結果を追ったわけでもなく、将来のために若い選手を育成をするわけでもなく、自身のサッカーのロマンを求めたのだ。
これは悪いことではない。オシムは66歳という高齢で、あれだけ世界のサッカーに精通しているのにもかかわらず、まだ、サッカーに対して野心があり、ロマンティストでいられるのだ。僕はジーコ退任後、まだオシムが代表監督に就任する前に、協会はオシムにオファーを出すべきだと思ったし、オシムはそれを引き受けるだろうとも思っていた。オシムは千葉で毎年のように主力選手が離脱していくことを苦とも思わず、選手を育成し、自身の戦術で強豪チームに対抗することに楽しみを見出していたようなところがある。極東のJリーグで監督をしつつも、欧州の試合を細かくチェックし、最先端のサッカーへの指向、野心を失なっていなかった。そういうオシム監督だからこそ、自身のサッカーが本当に最先端のサッカーに通用するかどうか、日本代表を率いてW杯に殴り込むという仕事にきっと魅力を感じるだろうと思ったのだ。
しかし、彼のロマン主義はアジアカップ4位という形で見事に敗北してしまった。周りも、以前のようにオシムのロマンを許すほど寛容ではなくなるだろう。一部では解任を求める声も出るかもしれない。そういった現実主義を前にして、オシムがどういった決断をするのか、楽しみにしつつも、固唾を呑んで見守りたいと思う。
次エントリーに続きます。
2007-07-29
アジアカップ 3位決定戦 日本×韓国
結果は、延長まで0-0で、PK戦で5-6で韓国の勝ちだった。
うーん。日本も韓国も疲労の濃い様子で、双方バテバテの苦しい試合だった。
日本は、前の試合のオシムのコメントから若手が多く起用されるかと思われたが、蓋を開けてみたら、巻が山岸に変わっているだけで、残りはこれまでと同じスタメンになった。
韓国は、ここまで5試合で3得点3失点と守りは堅いが決定力に課題がある。しかし、決勝トーナメントに入ってからは2試合連続でPK戦まで持ち込んでおり、粘り強い戦い方をしている。
前半は、両チームともまだ運動量もあり、中盤で激しく潰し合うような互角の戦い。韓国は日本より疲労が見られたが、守備では当たりが激しく、DFはしっかりとラインを押し上げてきて、日本はなかなか崩せない。韓国は日本のパスミスからミドルシュートを打ったりするが、単発で味気ない攻撃。日本は良くも悪くも韓国のペースに付き合わされていた。
韓国のピム監督はJリーグでの監督経験があり、弟のロバートは現在大宮の監督をやっている。Jリーグ時代のピム監督のチームは全然覚えていないのだが、ソリッドな守備と淡白な攻撃は、良くも悪くも確かに今の大宮に通じるものがある。もちろん大宮の選手と比べると、韓国の選手はフィジカルも強く、シュート力があるのだが、あれだけアイディアがない攻めでは日本以上の得点力不足というのは納得できる。
そして、後半に入って11分を経過したところで、高原に対する守備で韓国DFが退場になる。高原が1トップということで、韓国DFのプレッシャーが集中していたのだが、それが韓国にとっては仇になった。また、この判定への抗議でピム監督をはじめ、3人のコーチが退席処分になる。
この後は、基本的には日本ペースなのだが、選手の疲労が激しく、日本の選手にもミスが多くなる。韓国選手は足をつったりしつつも、ラインをしっかりと保ち、日本の攻撃を弾き返す。特に韓国GKの出来が素晴らしく、日本の決定的なチャンスをことごとく止めていた。この試合のMVPは彼だろう。
延長に入ると、韓国の疲労はピークになり、露骨な時間稼ぎも増えてくる。あからさまに審判の指示を無視することも多くなり、退場処分されたコーチまでもがピッチに戻ってきたりしていた。これは正直いただけない。僕は昔からスポーツは勝ち負けを第一だとは思っていない。ルールを尊重し、エンターテインメントの精神の上に勝敗があると考えている。代表チームでも同じだ。韓国チームのこういったモラルを欠いた行為は厳しく非難されるべきだろう。見る側も白けさせられる。
そして、試合はPK戦へ。このPK戦は見応えがあった。もちろん日本を応援する身としては、心臓に悪くて見てられないって感じだったが。日本と韓国のキッカーの特徴は好対照で、日本のキッカーは中村、遠藤、阿部、駒野、中澤とGKの逆を突いたり、GKの届かないようなところに蹴るなど精度の高いキックを披露し、韓国のキッカーはとにかくコースに強く蹴るという感じで、川口もコースは読んでいるものの、球に勢いがあって止められない。そして、最後はなんとも皮肉なことにオシムサッカーの申し子の羽生が止められて、日本はアジアカップ4位になった。これも韓国GKの反応が良かった。
4位という結果は残念だけど、この試合に限って言えば、韓国守備陣が凄いとしか言いようがない。Jリーグの磐田でもプレーしたことのあるキム・ジンギュを中心に若くて身長もフィジカルもある良いDFだった。それにベテランのGKのイ・ウンジェが加わって、素晴らしいブロックを形成していた。日本も、似たような展開のオーストラリア戦と違って、いくつもチャンスを作ってはいたのだが、最後で30cmの精度が欠いたところがあった。とにかく、両者の疲労が濃い試合ではあったが、見方によっては好ゲームだったとも言えると思う。
アジアカップの総評については、次エントリーで。
2007-07-28
菜の7月の限定つけめん 冷やしつけめん 夏野菜のガスパチョ仕立て ココナッツ風味 フロマージュブラン添え
ガスパチョって何?とWikipediaで調べてみたら、「トマトを主成分とするスペイン料理の冷製スープ」らしい。作り方は「ミキサーに野菜とパンとオイル、ビネガーを入れるだけ」だとか。確かに酸味があり、野菜のざらっとした舌触りがあるスープ。
麺は、豆腐が練り込んであるとかで、つるりとした食感。それになぜか空豆が和えてある。トッピングは大きな肉団子。中にプチトマトが丸ごと1個入っている。甘くておいしい。それと、フロマージュブランというフレッシュチーズもある。白いチーズに細かく切ったゴーヤが塗してあって、彩りも鮮やか。今回はさっぱりして美味しかったね。
2007-07-27
桜庭一樹/GOSICK IV
今回は、錬金術師として王妃に取り入り、ソヴュールの国政にまで口を出したというリヴァイアサンが相手。彼は20年前に学園の時計塔で死んだはずなのだが、死体は見つかってない。図書館でリヴァイアサンの回顧録を発見したヴィクトリカは、退屈凌ぎに彼の挑戦を受けることにする。
このシリーズは、過去に起きた悲劇を現在のヴィクトリカが読み解くというのが面白い。1巻が第一次世界大戦について、2巻が自分の母親の冤罪について、そして今回はソヴュールの植民地だったアフリカ人の話。回顧録で見せるリヴァイアサンの無邪気さが逆に切ない。
それと、ヴィクトリカの父親の半狂人アルベールの話も出てくる。第一次世界大戦を乗り切るためにリヴァイアサンに人造人間(ホムンクルス)を製造を依頼するが、もちろんリヴァイアサンは本物の錬金術師なんかではないので作れない。アルベールはそういうオカルティズムの信奉者でヴィクトリカの母親コルデリア・ギャロもそうやって利用したということらしい。なんか話が大きくなってきた。
2巻3巻とひっぱってきたブライアン・ロスコーも登場したが、一弥を殴っただけで退場。まだまだ話はひっぱる気らしい。そういえば、2巻でコルデリアの家からロスコーが持ち去ったものが何なのか分からないままだな。なかなか話がややこしくなってきた。まあ、この作品単体でも面白かった。
2007-07-26
アジアカップ準決勝 日本×サウジアラビア
結果は、2-3でサウジアラビアの勝ちだった。日本の得点者は、中澤と阿部。
非常に厳しい試合だったね。日本は4戦連続同じスタメンだったけど、選手に疲労が見えた。序盤は日本がペースを握ったけど、先制点はサウジアラビア。セットプレーで競ったこぼれ球を鮮やかなボレーで決められる。不用意なセットプレーと言ってしまうのは簡単だけど、日本はずっとゴール前での個人技の守備に問題があるよね。これは一朝一夕にはどうにもならないだろうな。10年単位くらいで考えないと。
しかし、その2分後、CKから中澤が決めて同点に追いつく。なぜか今大会では失点するとすぐ取り返せるんだよね。相手が油断したところを突くのがうまいのかもしれない。まあ、3点目が取られてからはどうにもならなかったけど……。この後、前半は日本、サウジとも一進一退という感じ。このときは、コンディションできついと思われるサウジが後半にバテてくれると思ったのだが。
そして、後半の立ち上がり2分、サウジの右サイドからのクロスを相手FWに合わせられて失点。これも痛かった。クロスも絶妙だったし、飛び込んでくるFWにマークが付ききれなかった。ちょっとサウジの選手のスピードに翻弄されてたね。しかし、この後すぐ、CKのこぼれ球を阿部がボレーで決めて同点に追いつく。でも、ここは日本よりサウジが上手だった。日本が追いついた直後に、カウンターで阿部と中澤を切り返しでかわして3点目。これは相手選手の個人技が凄かった。切り返しも鋭かったし、その後のつま先でのシュートでGKのタイミングを外したのもうまかった。ああいうのは日本人FWはなかなかできないよね。しかし、阿部と中澤の連繋も悪かった。2人で付いているんだから、同時に躱されるのはいただけない。代表DFの連繋の難しさというのが出たかな。
この後は、サウジが脅威の粘りを見せた。中盤での出足が早い。セカンドボールを拾われて、日本は焦りもあって前線にボールを運ぶのも難しい状況になる。オシム監督も寿人、羽生と連続で交代選手を投入するものの、あまり機能しない。日本のFWへのサウジのマークがしっかりしていた。日本は2得点したものの、点を取ったのはDFの二人。FWは全然シュートが打てなかった。ちょっとサウジに研究されていたかもね。
最後はオシム監督が矢野を投入し完全なパワープレーに。これもサウジにはじき返されて試合終了。日本は韓国との3位決定戦に進むことになった。
今まで無失点試合が無かったのが、今日の負けの伏線になっていたかもしれない。時折集中力を欠いてしまうんだよね。4バックにこだわったというところと、危険なところでのファールの多さなど、選手の経験不足というのもあるんだろうな。組織的な守備は悪くないと思うのだが、サッカーは難しいよね。外から見て、やり方に問題ないと見えるだけに、失点の多さは頭が痛いところ。この辺はオシムの限界があるのかもなあ、と、ちょっと弱気になってみたり。
2007-07-25
成田良悟/バッカーノ! - The Rolling Bootlegs
WOWOWでアニメも放送されている電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作。つまりこれがデビュー作らしい。
明確な主人公がなく(フィーロはそれに近いが)、視点が目まぐるしく変わる。映画の『パルプ・フィクション』のような感じ。色んな人間の行動が絡み合っているという点では、サウンドノベルの『街 〜運命の交差点〜』あたりも彷彿とさせる。しかし、カオスな展開のこれらとは違って、最終的には「不死の酒」をめぐる話に収束する。
不死というのは、ライトノベルではメジャーな設定なのだが、この作品で面白いのは、不死者同士は相手を吸収することができるという点。相手を吸収することで知識や経験を自分のものにできる。だから、不死者同士は食うか食われるかというバトルロワイヤル的状況が発生する。不死になるのも良いことばかりではないというのが面白い。ある登場人物は、他の不死者を全て吸収することを目指し、ある人物はこの悪魔的特性から不死者をこれ以上増やさないように自分の知識を封印することにする。そして、再び「不死の酒」が製造されてしまう。マフィアが暗躍するアメリカ禁酒法時代を舞台に、この対立の話が展開される。
これだけの登場人物を複雑に組み合わせるのだから、新人の作品にしては構成力がかなり高い。ちょっとしたトリックもある。内容が薄くなりがちなライトノベルの1巻にしては、結構楽しめた。カットバックが多いので、映像化に向いているんじゃないだろうか。WOWOWだからアニメは見れないんだけどね。とりあえず、続編を読んでいこうかな、という感じ。
2007-07-24
GEAR戦士 電童 3巻
7話の「突撃! ブルホーン」は、北斗が電童のパイロットを秘密にするために家族や学校とすれ違う話。これ、秘密にする意味全然ないよな。マジで考えるなら北斗と銀河は安全のためにGEARで引き取るよな。まあ、あまりここをつっこんでも仕方がない。子供向けロボットアニメなんだなあという感じ。
8話の「新しい仲間」は、エリスの登場と銀河がデータウェポン「レオサークル」の捕獲する話。あっさり捕獲できてちょっと物足りない。前回、銀河の「自信」のなさでバイパーウィップをアルテアに取られたのがあるのだから、今回はもうちょっと盛り上げてほしいところ。
9話の「消えたデータウェポン」は、エリスが2体のデータウェポンを消失させてしまうというミスをしたところに、隕石を裝った六大機士が襲いかかるという話。データウェポンがない電童はまるで歯が立たず、ダミーを使って撤退する。いきなり6体かよ! 展開の緩急が凄いな。しかし、隕石をロボで破壊するの好きだよな、サンライズ。舞乙Zweiとか、ゼノグラとか。
日常回を挟みつつ、マンネリは避けて派手なピンチを入れてくよ、って感じか。
2007-07-23
桜庭一樹/GOSICK III
今回は、ちょっと息抜き回かな。ヴィクトリカが風邪でお休みで、一弥とグレヴィールの二人で事件を解決するという話。ヴィクトリカはたまに電話で助言する。謎解きも凝っているというわけでもなく、今回はキャラの掘り下げがメインという感じ。グレヴィールの髪型の謎やヴィクトリカが一人でいるときの様子などがわかる。あと、一弥も子供っぽくて微笑ましい。
なんか、あまりコメントすることないんだけど、シリーズの作品としては十分面白い作品になっている。まあ、ずっとこのペースでも困るけど。
2007-07-22
神林長平/敵は海賊・正義の眼
前作『A級の敵』から10年ぶりの新刊らしい。読んでいてまず気がつくのは、物語のフォーマットが変わっているということ。『敵は海賊』シリーズというのは、基本にヨウメイと海賊課の対立があって、さらにこの世の法則を変えるような厄介な敵が現われて三つ巴の戦いになるのだが、今回はヨウメイの策略(遊び?)に周りが巻き込まれていくという話。
「海賊課という存在は、ある意味でわたしが生み出したもの、わたしの観念が生じさせたものであって、わたしの分身のようなものなのだ」なんていう件は、初期の神林っぽい。しかし、全体的には今までの『敵は海賊』シリーズとは雰囲気が異なっている。
まず、ラテルがかなりの常識人っぷりを発揮している。最も海賊に近い組織のはずの海賊課の人間が、この作品で一番まともな人物になっている。まあ、このラテルの大人化は、このシリーズでずっと続いていて、前作から登場のセレスタンはこれを補うためにキャラクターと言える。
この作品で再三語られる、海賊だからと言って違法な手続きで殺していいのかという命題は、『海賊版』冒頭の有名な文句「敵は海賊。一匹残らず射ち殺してやる」や、『不敵な休暇』で明らかになる特殊捜査官の存在と比べると、もはや矛盾しているというレベルだ。最後の方のラテルとリジー・レジナの会話は、今までのシリーズの中の海賊課像の否定とも取れてしまう。『グッドラック』が『雪風』の乗り越えを目指していたように、これからの『敵は海賊』シリーズも新しい展開を見せるかもしれない。
そして、安全なところから海賊を虐殺しまくるモーチャイの幼児性というのは、現実のマスコミや2ちゃんねらーやネットイナゴなどへの批判とも取れる。こういうのは今まで神林作品には見られなかったことだ。神林氏が今のテンションで『敵は海賊』を書いたらこうなったということだろうね。全盛期のテンションを再現しきれなかった前作『A級の敵』に比べると、こっちの方がアリだとは思う。
また、正義と言えばシリーズ3作目の『海賊たちの憂鬱』があるわけだけど、『海賊たちの憂鬱』はマーマデュークという不死の人物がいて、正義のために人間や機械の精神に直接影響を及ぼす攻撃をしかけてくるという話。恐らく『正義の眼』は、この作品をかなり意識しているとは思うが、中身のテーマはかなり違う。『海賊たちの憂鬱』のマーマデュークの正義は、世間で認識されている一般的な正義の概念に近い。タイトルにもなっている「憂鬱」は、直接的にはマーマデュークの精神攻撃によって引き起こされるわけだが、もう一方で、世間一般の正義、もしくは倫理というものと、海賊たちが生きる現実が乖離していることへの苛立ちのようなものが裏としてあったと思う。
『海賊たちの憂鬱』での「海賊」というのは、現実の生々しさ、肉体性のようなものの比喩で、我々が生きていく上での現実的な困難を指す、と僕は考えている。そう考えると『海賊たちの憂鬱』のテーマというのは観念的なものと現実性の乖離、それによる苛立たしさだったのではないだろうか(その観念には「郷愁」や「愛情」のようなものも含まれるのがこの小説の興味深いところでもあるんだけど、それは別の話か)。『海賊たちの憂鬱』は、シリーズ中一番難解な作品なので、間違っているかもしれないけど。
それに比べると、『正義の眼』の正義というのは二つあって、一つはモーチャイの幼稚な正義。もう一つはラテルのある種の実感のある正義。ラテルは作中で「正義だなんて思っていない。(中略)自分は悪だな、と、そう思います。自分も含めて、この世から悪がなくなればいい、そういう、願いです」と言っているのだが、ラテルがこのような大きな視点で考えて悪か正義を判断するというのは、ある意味正義ということでしょう。昔から感覚派な神林長平だが、50歳も過ぎて余裕と自信を感じさせるね。それがラテルの成長に繋がっているのだと思う。
で、個人的な評価だけど、正直言って、この『正義の眼』はあまり好きじゃないね。『グッドラック』もあまり好きじゃないしね。神林長平がこういう変化を見せたか、というようなメタ視点じゃないと、どうも楽しめない。『グッドラック』のときも思ったんだけど、表面的な非情さというのが、最終的な結論にも結びついているわけではないと思うんだよね。『雪風』で言えば、たとえ零が雪風に裏切られたとしても、我々は戦闘機に乗ってジャムと戦わなければならないし、『敵は海賊』でも「正義」というのは世間で決められているものではなく、自分で実感として見つけなければならない、というのは十分従来のシリーズで感じ取れると思うんだよね。そう思うと、『グッドラック』にしても、『正義の眼』にしても、物語としては蛇足に思えてしまう。読解の幅が狭くなってしまっているような気がするんだよね。
しかし、神林ファンにとっては興味深い作品なのは間違いない。シリーズ作品だけに、神林長平がどういう変化を遂げたのか、今後どういう方向に行くのかというのが見えやすい。まあ、『正義の眼』は、シリーズファンと神林ファンのための作品と言えるだろうね。
2007-07-21
アジアカップ準々決勝 日本×オーストラリア
結果は、延長まで1-1で進み、PKで4-3で日本の勝ちになった。
非常にストレスが溜まる試合だった。途中オーストラリア側に退場者が出たことで、オーストラリアはPK戦狙いのひきこもりサッカーになってしまったので、日本にとっては余計に難しくなってしまったような気がする。それで、PK戦で川口が2本止めてやっと勝利したわけだが、W杯のリベンジをしたという感じではないね。W杯予選でまた当たるとしたら、やっぱりかなり難しい試合になるだろうね。
この試合は、間違いなくオシムジャパンにとって今年一番重要な試合と言ってもいいでしょう。ジーコジャパンがW杯初戦で負けた相手なので、オシムの今までの強化の成果を計れるというのもあるし、W杯予選に向けて苦手意識を払拭しておきたいというのもある。それに、オーストラリアがA組2位になって準々決勝で当たることになって、さらに重要度が増したね。日本もオーストラリアも共に優勝候補筆頭同士ということで、ベスト8程度ではなかなか国に帰れないでしょう。強化も考えると、準決勝に進出すると負けても3位決定戦も戦えるということで、日本もベスト4が実質的なノルマだった。そういうのも含めて両者共プレッシャーのかかる試合になった。
立ち上がり、オーストラリアは果敢に攻めてきた。これに対して日本はきっちり守れていた。事前の報道にあったように、ビドゥカをマークしてボランチとDFで挟み込むというのが徹底していた。この辺の細かい調整は、さすがオシムという感じ。千葉時代にも証明したようにトーナメントも強いんだよね。
そして、前半も30分も過ぎるとオーストラリアの足も止まり、ラフプレーとシミュレーションのようなプレーが増えていく。これに対して今日の審判はやや日本よりの笛を吹いていて、結構ファールを取って何枚かイエローも出た。日本のプレーが終始クリーンだったというのも大きいかもしれない。審判に信用されているのだろう。しかし、日本も攻撃にあまりアイデアがない。今まで工夫の多かったセットプレーでも単純に放りこむようなボールが多かった。この辺はオーストラリアによく研究されていたんだろうね。
後半になっても基本は日本ペース。ビドゥカとアロイージの2トップに対する日本の守備が素晴らしい。セカンドボールもよく拾えてた。審判が日本寄りっぽいところもあり、次第にオーストラリア側にいらいらが募ってくる。ここでオーストラリアは思い切ってビドゥカをキューウェルと交代してくる。
これが奏功したわけでもないと思うが、先制点はオーストラリア。キューウェルのニアへのCKがファーに流れてアロイージが決める。まあ、これは誰かのせいというわけでもないかな。しかし、このアジアカップで日本は毎試合失点しているからね。まあ、オシムサッカーは千葉のときから失点多かったけど。熱さで集中力が欠けるというのもあるんだろうね。
先制点を取られて、視聴者の僕なんかは思わず頭を抱えてしまったのだが、しかし、日本はすぐに取り返す。俊輔のクロスを巻が落とし、相手DFがクリアをミスしたのを高原が奪い、華麗なシュートフェイントから落ち着いて決めて同点。これは素晴らしいゴールだった。高原は十分大会得点王を狙えるんじゃないだろうか。
そして、このすぐ後高原に肘打ちをしたということでオーストラリアの選手が退場。これにより試合は一気に膠着状態になった。オーストラリアはほぼ全員が自陣にひきこもり、前線にボールが入ったときにはキューウェルが時間稼ぎをするような、あからさまなPK戦狙い。しかし、日本もそれを崩せない。試合は延長に入るも、日本のクロスはオーストラリアDFに弾かれっぱなし。日本は、佐藤、矢野を投入したり、中澤を前線に上げたりするも決め切れなかった。
しかし、勝ち切れなかったとは言え(PK戦は記録では引き分けになる)、選手もオシム監督の采配も最善を尽したように見えた。オーストラリアくらいのチームに完全に引かれると、なかなか崩せるものではない。トータルで見れば、日本の方が良いサッカーをしていた。十分この1年でのチームの進化を実感できる試合だった。ただ、勝ててほんとに良かったな。負けていたら、こんなポジティブなコメントも言えなかったと思うと、素直に嬉しい。これでオシム監督の解任もなくなっただろうし、見る方はちょっと気楽に見れるかな。やる方が大変だと思うけど。
2007-07-20
桜庭一樹/GOSICK II
GOSICKの2巻。今回はヴィクトリカの母親の故郷に行き、20年前の冤罪を晴らすという話。山奥の閉ざされた村って好きなんだよね。犯人の気味が悪いところとか、最後犯人が逃げ出して村に火を放つというのもいいし、今回は全体的に雰囲気が好みだった。1巻より2巻の方が面白いでしょう。
前作もそうだったけど、桜庭一樹って物語を作るのががうまいよね。灰色狼と古代セイルーン人の話とか。これはきっと膨大な読書量に裏打ちされているんだろうね。
しかし、前作ではモノローグが独立した話として読めたのだが、今回はなにやら思わせ振りな小話になってしまっている。こういうのあまり好きじゃないんだよね。いちいち付き合うのもしんどいし。
あと、伏線が全部回収されてないな。コルデリアの家から何が持ち去られていたのか、ブライアン・ロスコーなる人物は結局何だったのか、次巻以降へ持ち越しなんだろうか。まあ、次巻が楽しみだね。
2007-07-19
恩田陸/ネバーランド
TBSでドラマ化もされたことがあるという青春小説。もちろんドラマは見たことがない。舞台は進学校の男子校。年末にそれぞれの事情から学生寮に残ることになった4人の話。退屈凌ぎにカードゲームを始めるのだが、負けた者が自分の秘密を告白しなければならないという罰があり、次々と家族にまつわるトラウマを告白していく。そのことで4人の関係が変化していって、最終的には皆なかよくなって終わり。そんな感じのストーリー。
こういうこと言うと怒られそうだけど、これはなかなか腐女子マインドが炸裂しているような気が……。実際、男子4人が集まってもこうはならないだろうし、男子の悩みのポイントが微妙にズレているような気がする。高校生ともなると、もうちょっと自分の将来や生活のことを考えるのではないだろうか。家族の問題があったとしても、そこで自分がどう生きていくかという考えが根底にあるような気がする。そういうところで屈託がないところがアンバランスになっていると思う。
それと、男子は、人生のどこかで最終的には自分一人で(もしくは、自分の家族という単位で)生きていかなければならないということを悟ると思う。だから、友人に対する感覚が女性とは少し違う。仲良くはなるけど、いずれ自立して別れざるをえないということも感じている。だから、ちょっと冷めてもいる。そういう感じがないね。女の子でワイワイ言っているのが、性別男になっただけというか。これ、女の子でやればよかったんじゃないかなあ。男子でやっているから、なんか浅いところで止まっているんじゃないだろうか。
恩田陸合わないかもなあ、俺。どうも、ノスタルジーというか、リアリティの感覚が食い違っている。懐しいなあ、とか、そんなこともあったなあとか全然思わないんだよね。しばらく、恩田陸は回避だな。
2007-07-18
桜庭一樹/GOSICK
桜庭一樹ですよ。ライトノベル出身なのだが、一般小説誌にも寄稿し、広い読者層を持っている、今、最も注目されている作家の一人だ。『赤朽葉家の伝説』で今年の日本推理作家協会賞も受賞した。今の読書生活でも避けては通れない作家だよなあ、と思いつつも、どうも桜庭一樹の作品って、女性が少女についてこってり書いている印象があって、男の自分は作品世界にちゃんと入れるのだろうかと思ってちょっと敬遠していたのだが、『GOSICK』ならラノベだし入門にもいいだろうと読んでみることにした。
で、『GOSICK』だが、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間の時代で、「ソヴュール」というヨーロッパの架空の国が舞台。これ、架空にする意味あるのかな。特にこの話では第一次世界大戦の話があるので、そこで違和感がある。別に実在の国にしてもよかったんじゃないかな。米澤穂信の『さよなら妖精』も最初のラノベのときの予定ではユーゴスラビアではなく架空の国にする予定だったらしいが、それではあの面白さは出なかっただろう。まあ、しかし、これは余計なお世話か。
それで内容はというと、密室、豪華客船(幽霊船)、死体偽装と、サービス精神旺盛にミステリーのガジェットがふんだんにぶちこまれている。しかし、犯人当てはちょっと単純かな。普通に消去法でいけるから。モノローグでの主語の語り落としがわざとらしすぎる。しかし、その犯人のモノローグも結構面白い。突然、1 の国籍を持つ子供達が集められて無人の船内でバトロワさせられるのだが、その目的は、これから起きるある出来事を占うためのものだったというもの。今回、主人公の一弥とヴィクトリカが巻き込まれるのは、当時の子供達の一人の復讐劇というわけだ。
全体の感想は、ちゃんとラノベ&エンターテイメントしてるなあという感じ。米澤穂信あたりと比べると、米澤穂信の場合はデビュー作の『氷菓』ですでにスタイルが確立していることに驚いたのだが、この『GOSICK』はレベルが高いなと思いつつも、独特の味があるという感じではない。器用に書いているなあという印象。とりあえず継続してシリーズを読んでみる。
2007-07-17
道尾秀介/シャドウ
これはまたこってりとした本格ミステリーだな。最初は少しホラーの入った家族小説かと思ったのだが、ミスディレクションや叙述トリックが大量投入されていて、犯人当てのようなところもある。極めつけは、最後の意外すぎるオチ。これぞ本格って感じの清々しいトリックだった。
しかし、家族小説として読んだ人はかなり肩透かしを食らったのではないだろうか。中盤までの話の焦点は、最も信頼する父親が精神を病んでいて最悪の犯罪を犯したかもしれないと分かったとき子供はどうするのか、というものなのだが、最後のオチで見事にスカされる。これは、前にレビューした伊坂幸太郎の『アヒルと鴨のコインロッカー』と同じだね。オチは驚くけど、果してそれまで読んできた読者の期待に応えているのかという問題が残る。
まあ、どう読むかだね。表面上はともかく中身は完全に本格ミステリーだから、そう読めばかなり面白い。天童荒太のような小説だと思うと多分がっかりする。しかし、話の展開に引き付けられて一気に読んだので、面白い小説なのは間違いない。
2007-07-16
アジアカップ グループリーグ 日本×ベトナム
結果は、4-1で日本の勝ちだった。得点者は巻が2点、遠藤と俊輔がそれぞれ1点。
前の試合でUAEに3-1で勝利したことにより、他の試合に依らず、勝てばグループ1位通過、引き分けでもグループリーグ突破が決まるという有利な状況。オシム監督もかなりリラックスモードで試合前の記者会見では冗談を連発したりしてた。
スタメンはUAE戦と変わらない面子。前の試合が良かったのと、ベトナムのDFの身長がかなり低いらしいので、ヘディングの強い巻を使うということなのだろう。
前半の序盤は、ベトナムペース。この日のピッチの気温は38度。それに加えて日本はベトナムより1日少ない中2日での試合と、コンディション面ではベトナムの方が有利。前半のほとんどはポゼッションでもベトナムの方が上だった。先制点は、ベトナム。CKが啓太の足に当たりオウンゴール。これはちょっと不運だった。しかし、その5分後、俊輔の巧みなフェイントからクロスを上げ、巻が合わせて同点に追いつく。試合後のオシム監督や他の選手も失点の後にすぐに追いつけたのが大きかったとコメントしている。
この後も日本は運動量で上まわるベトナム相手に苦戦するが、高原が得たFKを遠藤が見事に決め、逆転に成功する。このあとは日本がうまくゲームをコントロールして日本がリードしたまま無事前半を終えた。
後半は、ベトナムが運動量が落ちたこともあり、完全に日本ペース。また、前半はコンディションが悪いのにポジションチェンジを多用しすぎで、日本の中盤のスペースが開きすぎていたと思ったのだが、後半はちゃんと修正できていた。この後、華麗なパス回しから俊輔が得点、遠藤のFKから巻が得点し、4-1と完全に試合を決定付けた。
これで試合もゆるいペースになり、カードや疲労がある俊輔、遠藤、巻が交代。カタール×UAE戦の結果でベトナムも決勝トーナメント進出が決まりそうというのもあり、ベトナムもまったりした感じに。無事このまま試合は終了した。
最悪のコンディション、不運なオウンゴールということを考えれば、完璧な試合運びだったんじゃないだろうか。しかし、どうも決勝トーナメントの相手がオーストラリアになりそうなんだよね。正直、去年のW杯で完全にトラウマになっているからね。この試合は、オシムジャパン発足1年の成果を見る良い試金石になりそうだ。
あと、この試合の中継で面白かったのが、BSの「人間力」こと山本昌邦の解説。協会に居たときに熱さ対策をやったのが彼というだけあって、今回のアジアカップの猛暑対策についても蘊蓄を語ってくれる。また、この日は俊輔と遠藤のFKのサインプレーを予想的中させたりしたのも面白かった。やっぱりサッカー中継はBSだね。
2007-07-15
HDDレコーダーのHDD交換
HDDレコーダーが壊れて、録画ができなくなり、HDDを初期化するしかないということになったのだけど、やってみたらなんと初期化が途中で失敗する! これはどうしたらいいんだ? 修理に出したりしたら、2〜3週間は帰ってこないぞ。その間のアニメはどうしたらいいんだ。と、思わず頭を抱えてしまったが、自力でHDDを交換すればすぐ動くようになるんじゃないかと思いつく。
我が家のレコーダーは東芝の『RD-XS57』という型番なのだが、ネットで調べたところ、この機種はHDD交換にはある程度柔軟で、PCで愛用している日立のHDDも動作実績があるようだ。
というわけで秋葉原に買いに行く。買ったのは『HDT725032VLAT80』という型番のもの。容量は320GB。本当はもっと大容量のHDDにしたかったが、『RD-XS57』は300GBモデルなので、300GB以上のHDDを入れても300GBまでしか認識しないらしい。
交換は簡単だった。レコーダーのカバーを開けてPCのようにHDDを交換するだけ。そして、『RD-XS57』の場合は、電源を入れて「設定」から「ディスク初期化」を選べばそれで完了。簡単過ぎて拍子抜けだった。
それで録画テストなども問題なかったので、これで元通りになったのかと思ったのだが、自動録画設定が動かないことが判明。これは「松本人志」などとキーワードを入れておくと、松本人志に関する番組が自動で録画されるという機能で、番組表の見落としがなくなるので重宝していたのだが、設定が反映されないようになってしまった。まあ、なくても困らないと言えば困らないのだが。
どうも、壊れていた録画情報などは、HDDではなく内部のメモリーに保存されていたらしく、HDD以外にも壊れている箇所がありそう。録画したデータが破損したのは確認して、HDDが壊れたのは間違いないと思うので、今回の交換は必要だったのだが、他にもまだまだ問題がありそうなので、ちょっと不安だ。
しかし、何があったんだろうなあ。やっぱり猫が絡んでいるのかなあ。とりあえず、小まめに電源を落して、猫が変な運動しても壊れる確率を低くしておこう。
2007-07-14
アジアカップ グループリーグ 日本×UAE
結果は、3-1で日本の勝ちだった。得点者は、高原が2点、俊輔が1点(PK)。
前の試合が1-1の引き分けということで、ここで負けてしまったりすると1位通過どころか、グループリーグ突破も厳しくなるという非常に重要な試合になった。正直、試合を見るこちら側も緊張してしまった。グループリーグ敗退するとオシム体制の崩壊もありうる。協会は、U-22や五輪世代も含む各世代を通じてオシムサッカーを浸透させようとしていて、オシムがいなくなるということは、それらのプランが全て水泡に帰すということだ。日本サッカー界はしばらく大混乱に陥いるだろう。
もちろん、グループリーグ敗退してもオシム路線を継続すべきということではない。こういうことはけじめだし、オシム監督もよくわかっているから、今の23人のような実戦向きな人選になるのだろう。しかし、なんとか上位進出して、今の体制を維持してほしいとは思う。
試合の出だしはUAEが攻勢に出る。全体的に高い位置をキープし、ボールをうまく回し、中盤からの飛び出しも多い。日本もなんとかそれを堪えて、同じように素早いパス回しと豊富な運動量で応戦する。カタール戦の序盤と比べると、両チーム共にコレクティブで攻撃的なサッカーを行い、なかなかエキサイティングなゲームになる予感がした。
先制点は日本。遠藤がショートコーナーで俊輔にボールを渡す。俊輔はトリブルで中に切れ込み、タッチラインぎりぎりでスライディングしながらクロスを上げる。これを高原がきっかり合わせた。俊輔は、この後の切り返しからシュートあたりのプレーを見ても、完全にアタッキングサードの人間になったなあと思った。高原もそうだけど、彼ら2人が特別な選手なのは最後の最後のところでのクロスやシュートの精度が勝敗を分けるということがよく分かっているところ。ほんの30cmくらいの違いでゴールが決まるかどうかが分かれるのがサッカーという競技なのだ。
それに続けて、加地のクロスから遠藤がスルーをして、高原がワントラップから素早く足を振り抜いて追加点を挙げた。これは高原が凄かった。トラップからシュートまでが速すぎて、GKが全く反応できていなかった。それにしても、オシムジャパンに合流後の高原は凄い。得点率も高いし、前線での体を張ったポストプレーでの貢献も大きい。この日もゴール前のチャンスには悉く顔を出していた。試合後、オシム監督は高原について「彼がドイツでプレーしているのは、それが理由だ。つまり高原がドイツでプレーしているのは偶然ではない、ということだ」と絶賛していた。
この2点で試合は一気に日本ペースになった。そしてさらに遠藤がPKを獲得し、俊輔が決めて三点差。この時点でほぼ日本の勝ちは決まった。余談だが、PKは遠藤が蹴るべきだろう。俊輔は外したことが何度かあるはずだし、遠藤はガンバのPKキッカーで、ナビスコの決勝で千葉の立石に止められたときに「生まれて初めてPKを止められた」ともらしたほど、凄まじいキッカーなのだ。より決める確率が高いのは遠藤だと思われる。
後半に入ると、UAEは試合を諦めて自暴自棄になったのか、ラフプレーが多くなる。そして、啓太が非常に悪質なタックルを受けて、UAEの選手は一発退場。日本は数的にも優位に立った。
しかし、ここから試合はややこしくなる。まず、カウンターからDFの間にスルーパスを通されて1点返されてしまう。この失点シーンでは、直前の憲剛の対応のミスよりも、中澤と阿部の連繋の悪さが気になった。本当は中澤は相手の選手をマークし、阿部がチャレンジしなければならなかった。しかし、実際には逆にやってしまって、相手をフリーにしてしまった。この試合では、ジーコジャパンのように常に中澤がチャレンジして阿部(ジージャパでは宮本)がカバーするというように役割が固定化してしまっていた。カタール戦では柔軟に二人の役割を変えることができていたので、そこは残念。カタール戦の失敗で阿部が前にいけなくなってしまったのかもしれない。まあ、しかしマークを外す相手の動きも良かった。まあ、これもカタール戦と同じで、そう何度もあるような形ではないと思いたい。
次に、高原が自分から交代を申し出て、続いて俊輔が水野と交代、啓太が相手選手が退場になったプレーでの怪我が原因で交代、と中心選手が相次いでいなくなると、日本は全く攻撃の形が作れなくなった。この辺は、今の日本の攻撃が一部選手(主に高原)を頼っているということなのだろう。高原の次に高い決定力を持つと思われる寿人も試してほしいところだ。
さらに、試合開始が20:35なのにもかかわらず、この日の気温が33度、湿度も80%越え、ピッチは完全に無風らしく、このような非常に厳しい状況の中で、日本の選手も終盤になると疲労困憊し、普通に試合をやる状態ではなくなっていた。相手も同じように疲労していたのと、遠藤を中心にうまく試合をコントロールしていたので助かったが、スタミナが日本より上まわるチームが相手だった場合を考えると、少し不安を残した。
このように後半はなんとなく悪い空気を残した日本だが、3-1と快勝したことでBグループ首位に立ち、次のベトナム戦で引き分けでもカタールの結果に依らずグループ突破が決まるというかなり有利な状況になった。正直、前回のアジアカップのようなスペクタクルはいらないから、このまま最後まで危なげなく勝ち進んでほしいところ。
2007-07-13
HDDレコーダーのHDDが壊れたかも
帰宅してみると、HDDレコーダーに変な警告が。
ディスクに問題があり、再生以外できません。
色々調べてみると、ディスク保護というやつがかかっている。停電などでこの状態になるらしい。瞬電でも起きたのだろうか。録画予約を見たりすると、データが壊れたりしている。ちょっとHDDやばいかもしれない。
で、どうやって保護を解除するのか調べてみたが、どうも直接解除する方法はないらしい。HDDを初期化するしかないとか。マジかよ……。300GBのHDDほぼいっぱいに入っているんだぞ! 俺、涙目……。それで、とりあえずまだ見てない番組をDVD-RWに移そうと思ったら、これもなぜか失敗する。ということは、頑張って直接見ないといけないわけだ。まあ、ほとんどないんだけどね。しかし、あと、2時間後には日本代表の試合もあるし、深夜にはDARKER THAN BLACKあるし、ああもう頭痛い。
2007-07-12
ゲームセンターCX BONUS STAGE9
有野の挑戦は『マイティボンジャック』。本放送では3回に分けて放送されたのだとか。確かに『マイティボンジャック』は、かなり難しいゲームだった記憶がある。友達でクリアしたやつ知らないしな。
放送では、「王家の間」から次の「王家の間」に直接ワープする裏技や、時間のかかる無限増殖(?)を駆使するが、それでも1日目ステージ12で失敗、2日目も26機費してやっぱりステージ12で失敗、3日目は32機で最終のステージ16まで行くものの、マイティコインが足りず惜敗。シンプルなゲームだけにギブアップしづらいのかもしれないが、やればやるほど泥沼になっていく様が面白い。
しかし、1ヶ月後「ゲームセンターCX ファン感謝デー」なるものが開催されて、ここで観客を前にしてリベンジすることに。33機でステージ12からなのだが、なんと今度はステージ13の「王家の間」で失敗。急遽休憩を挟んで延長になった。
いやあ、凄いな、マイティボンジャック。これ見たら絶対プレイしたくなくなる。拷問だよ、このゲーム。ちょっとプレイするぶんには、そこそこ面白かったような記憶があるんだけどね。この番組を見るだけでもうお腹いっぱい。
で、ほんとの最後の最後となった延長戦、13機でステージ13から。鬼門のステージ13の「王家の間」をクリアし、順調に最終ステージへ。今回はマイティコインも余裕を持って残してあったので、一気にクリアになった。
今回のゲームセンターCXは濃い挑戦だった。ただ、ゲームのほとんどが「王家の間」だったので、画面は単調だったけど。
2007-07-11
カレイドスター 10巻
この巻の見所はなんと言っても、AAで有名になった「あやまれ!!レイラさんにあやまれ!!」でしょう。この巻だと思ってなかったから意表をつかれた。やっぱり、浮いてるよな、あの台詞。そして、そらはスケート対決でメイに負けて、その他大勢に。そらは未熟なのにカレイドステージをひっぱらなきゃいけなくて、そして失敗続きというなんともストレスが溜まる展開。次回はレイラさんが登場するようなのでちょっと期待。
2007-07-10
GEAR戦士 電童 2巻
前回終わりで敵のアルテアに捕まってしまった二人。いきなり敵の本拠地の「螺旋城」というところに連れていかれるのだが、この「螺旋城」どこかで見たことがあると思ったら、グレンラガンに出てくるテッペリンそっくりじゃないか! これはインスパイア? その後首尾よく最初のデータウェポンをゲットして脱出に成功するが、次のデータウェポンはアルテアに取られてしまう。少年が主人公のロボットものなのに、全然パターンでやる気はないらしい。今のところ評判通り面白い作品。
2007-07-09
アジアカップ グループリーグ 日本×カタール
結果は、1-1で引き分けだった。日本の得点者は高原。
いやあ、なんていうか、残念な試合だった。ポゼッションは日本が60%以上あったと思うのだが、最後の最後で縦パス一本とFKで追い付かれてしまった。引き分けてしまったということで、なかなかコメントしづらい。
スタメンは、前日練習と同じく高原の1トップで、左サイドには山岸が入り、トップ下には遠藤、右サイドに俊輔という布陣。そこから下はいつも通りの面子なのだが、左SBの駒野が怪我ということで代わりに今野が入った。
前半の序盤は、完全に引いたカタールに対して日本がだらだらとボールまわす展開。アジアカップってこんなにゆるいサッカーでいいのかと唖然としてしまったが、前半の中頃からは、ぼちぼち両者にエンジンがかかりだし、カタールをプレスをかけはじめ、日本もサイドを起点に攻撃をしかける。しかし、チャンスを作るが決めきれず、前半は0-0で折り返す。
後半は、なんとも不思議な展開だった。序盤は選手を交代したカタールが攻勢に出る。カタールは日本DFに積極的に詰めていって日本はちょっと慌ててしまう。しかし、ここを耐えると、今度はカタールの側の足が止まる。このあたりの変化はよくわからない。日本はこのチャンスを見逃さず、今野のクロスから高原が左足で決め先制。正直この時点で勝ったと思ったんだけどね……。
しかし、ここからカタールは次々と攻撃的な選手を投入し、日本にプレッシャーをかけはじめる。日本も山岸にかえて羽生を入れるが、あまり機能せず。BSの解説のミシェルも言っていたが、ここで意地になって後ろでパスを回したのはよくなかったかもしれない。確かに阿部や憲剛を中心に後ろにも足元がうまい選手が多いのが、オシムサッカーの特徴だが、ここで流れが悪くなってしまったと思う。結果論だが、巻や矢野を入れて、もうちょっと前にボールを蹴るようなことをしても良かったのではないだろうか。
そして、上に書いたとおり、縦パスを通されて、相手FWと競った阿部がファール。FKを決められて同点に追い付かれて試合終了になった。正直グループリーグなんて余裕だろと思っていたが、やっぱり真剣勝負はやばいね。ほんとにサッカーというのは何が起こるか分からない。前回のアジアカップみたいなことを逆にやられるかもしれないのだ。誰だ?連覇確実なんて言ったの?
2007-07-08
支倉凍砂/狼と香辛料III
前2作より恋愛風味が強い。っていうか、これもうカップルが成立しちゃっているよね。次巻でいきなりホロが懐妊してても全然おかしくない。しかし、ライトノベルってここからが大変だよね。
今回の商人バトルも面白いっちゃ面白いんだけど、どうも納得できないところがある。信用取引はいいんだけど、ライバルのアマーティの目的が銀貨1000枚集めることなのに、銀貨500枚分の信用取引に応じるものだろうか? 例えロレンスに勝ったとしても、現物が手元に残るのでは意味がない。証書を誰かに売るなら、最初からこんな取り引きを受ける必要がない。なんか不自然だよな。
祭りの描写とかも良かったんだけど、やっぱりちょっとくどいなあ。これはやっぱり話の焦点がずっと、相手の気持ちがわかるかどうか、になっているからだろうなあ。だいたい人の心なんて親しい友人でもわかるわけがないのだ。心を読んだ読まないで延々話されるとちょっと息苦しい。まあ、それがこの作品がウケているところでもあるんだけど。やっぱり最近は人間不信は流行らないのかね。
2007-07-07
恩田陸/六番目の小夜子
恩田陸のデビュー作。『夜のピクニック』が面白かったので続けて読んでみた。ジャンルはホラーなのだろうか。しかし、ホラーと言っても、特に悪意のあるやつがでてきたりしないので、あんまり怖くない。3年生の春から卒業まで1年間の物語なのだが、一昼夜の物語の『夜のピクニック』とは違って、なんか悪い意味で卒業アルバム的なゆるさを感じる。ホラー仕立てのせいでヒロインの沙世子がよくわからないキャラになっているのもよくない。
しかし、学園祭の学校生徒全員が一言ずつ台詞を言う作中劇『六番目の小夜子』は凄かった。真っ暗闇の講堂の中で違う声が一言ずつ台詞を読み上げるのは、想像すると異様な光景だ。余計なお世話だが、このシーンをクライマックスにして、物語を学園祭の前後にぎゅっと凝縮した方が良かったのではないだろうか。
そして、当たり前の学校生活をノスタルジックに問い直すというテーマはこのデビュー作から見られる。作者はよっぽど楽しい高校生活を送ったんだろうなあ。最近思うのは、充実した学生生活を送ったり、友人が多い人間の方が楽しめる作品が増えてきたなということ。この作品は昔のものだが、『夜のピクニック』は最近流行ったわけだし。リアルで負け組だとフィクションでも負け組なんですねー。ああ、これ以上負けたくねーなー。
2007-07-06
Yahoo! ファンタジーサッカー 第18節 結果
位置 | 選手 | チーム | ボーナス | fp |
---|---|---|---|---|
合計 | 18fp | 85fp | ||
GK | 藤ヶ谷 陽介 | G大阪 | 0fp | 8fp |
DF | 加地 亮 | G大阪 | 1fp | 10fp |
DF | 岩政 大樹 | 鹿島 | 0fp | 2fp |
DF | 小宮山 尊信 | 横浜FM | 1fp | 10fp |
DF | 石神 直哉 | 鹿島 | 0fp | 0fp |
MF | 橋本 英郎 | G大阪 | 2fp | 11fp |
MF | 遠藤 保仁(C) | G大阪 | 5fp | 14fp |
MF | 野沢 拓也 | 鹿島 | -1fp | 3fp |
MF | 中村 憲剛 | 川崎 | 2fp | 6fp |
MF | 水野 晃樹 | 千葉 | 2fp | 7fp |
FW | 菅沼 実 | 柏 | 1fp | 0fp |
前期最終節。平均がかなり高かったので85fpでも順位はダウンした。現在、共通3508位。ガチでやっているわりには冴えない結果だなあ。遠藤はさすが。やっぱりずっとキャプテン固定が正解なんだろうなあ。鹿島が負けたのと、菅沼を選んでしまったのが痛い。野沢はPK失敗するし。
この調子だと、後期の現実的な目標は共通3桁だろうな。まあ、300位くらいなら過去に何度か達成しているんだけどね。しかし今期は駄目だな。とりあえず全力でガンバ固めすれば良いということはわかったが、それ以外は全然予想できない。金もないし、後期はちょっと苦戦予想されますね。
2007-07-05
春期アニメ中間ランキング(その3)
4位 瀬戸の花嫁
今期一番の切れ味があるギャグアニメ。大地丙太郎系の早口と登場人物の百面相で驚異のテンポを生み出す。それに時折萌えも入る。でも、ちょっと順位上げすぎたかな。でも、たまに面白いギャグがでるんだよね。しかし、どうやら原作がこのあたりから失速するらしいので、ちょっと不安ではある。
3位 おおきく振りかぶって
このアニメは、凄く「今」っぽい感じがするね。部活のリアリティのある描写、選手たちも必ずしも才能溢れる選手ばかりではない(田島に対する花井など)、作者のひぐちアサが大学でスポーツ心理学を学んだらしく、その知識が作中に反映されているなど、現実感に拘る一方で、ポジティブ基調でノスタルジックに学生生活を描いている。腐っぽいところも含めて、今、部活漫画をやるとしたらどういうものを作ればいいのかということが良く考えられていると思う。アニメとしてそんなに出来が良いというわけでもないのだが、原作の良さに敬意を表して、この順位にしてみた。
2位 電脳コイル
磯光雄の個人的なコネクションで豪華なスタッフを集めて、凄い作画になっている。脚本も磯光雄自身が全話担当しているが、高いレベルを保っている。特に小学生らしい子供っぽい話がうまい。しかし、作中の謎の配置の仕方に微妙に古さも感じる。今後の展開に注目したい。
1位 天元突破グレンラガン
色々と問題も起きたけど、よく頑張っている。ガイナックスらしい動きの良い作画と中島かずきの思い切りの良い脚本の相性が良い。この作品も「おお振り」と同じく、今、ロボットアニメを作るとしたらどんなものを作るべきかという命題に自覚的だ。2クールの中を4つに分けて、最初を70年代的なストレートなアニメ、次を80年代的なアニメと進めていって、最後には21世紀の新しいロボットアニメの表現を模索するという。まだ、このブログを書いている時点では第2部なので先の話は見えないが、まあとにかく凄いことになりそうなのは間違いない。
番外 キスダム -ENGAGE planet-
クレイモアの前座で毎週見ているのだが、どうしてこんなアニメになってしまったんだろうなあ。あらすじだけ追うと面白いのだが、アニメを見るとネタにしか見えない。作画崩壊はデフォで、脚本もヤバい。小野大輔が「イグ・ソード!」とか「テイル・ボーン!」とか必殺技を叫ぶのは結構好きなんだけどね。これが檜山修之だったりすると、あんまり面白くなかったんじゃないかと思う。なんというか、小野大輔と必殺技という組み合わせが絶妙。あと、全く本編で活躍しないロボが総登場するOPも良い。あれでいつも笑ってしまう。OPと言えば、あの副監督 → 監督 → 総監督の流れもいいね。総監督の長岡康史が逃亡で有名になった人で、実際の監督は副監督の神戸洋行がやっているらしい。とにかく駄目アニメなのは間違いないが、テンポが早いし、見ていて楽しめるアニメなのは間違いない。
2007-07-04
春期アニメ中間ランキング(その2)
その1の続き。
8位 アイドルマスター XENOGLOSSIA
うーん。いまいち。人物を深く掘り下げて描写しようとしているのが裏目に出ている。舞HiMEはもっと勢いで押していたはず。初心を思い出してほしいところ。まあ、真が寝返り、雪歩はスパイ濃厚ということで、後半の展開に期待は持てる。
あと、散々言われているし、僕はあまり言いたくないのだが、なんていうか時折エヴァっぽいところが……。ラーゼフォンやエウレカセブンみたいにエヴァから抜け出せなくて、そうなっているというよりは、わざとやっているんじゃないかという符合が散見されるのはどうしたものだろう。
7位 ハヤテのごとく!
今期一番真っ当に萌えアニメやっている。しかしパロディはそんなに好みではないな。今時名前を出すだけではあんまり笑えない。嫌味のない作風なので、息抜きに楽しめる。最低1年はやるらしいので、ストーリーの進展が無さそうなのが難点か。
6位 クレイモア
NTV、規制がゆるいらしく毎回なかなかのグロが見られます。一言で言えば、ベルセルク風ジャンプ格闘アニメ。残酷な描写が目立つが話の中心はベタな感じ。悪くはないのだが、漫画を忠実にアニメ化している分、ちょっと単調になっているところもある。原作未完なので、中途半端なところで終わりそうなのが不安材料。
5位 Darker than BLACK -黒の契約者-
基本的に1話完結なのだが、毎回前後編に分かれているので、なかなか見応えのあるドラマになっている。ボンズの作画+菅野よう子の音楽でアニメ自体のレベルもかなり高い。設定も凝っているし、毎回色んな組織のエージェントがやってきて、次々と死んでいく展開も好きなんだけどね。このアニメはタイトルが妙にダサいのと、主人公が中国人留学生という設定が地味すぎる。もうちょい話題になりそうな要素を入れればいいのにと思ってしまう。もったいない感じ。
2007-07-03
春期アニメ中間ランキング(その1)
今週から夏期アニメが本格的にはじまるけど、春からスタートしたアニメも折り返し。色々整理したんだけど、12(+1)本も切らずに見ていることが判明。自分的には過去に例がない本数だ。前期のギアスのような大ヒットはないものの、佳作揃いだということが分かる。そこで、今回は煽り気味に12〜13話まで(電脳コイルは8話まで)見た時点での面白さランキングを付けてみよう。まずは、12位から9位まで。
12位 怪物王女
作画などのトータルのクオリティを考えると最下位にせざるをえないが、このアニメは結構面白い。まず、藤子不二雄の名作『怪物くん』をモチーフするというのは、なかなか目の付けどころが良い。ネットでは「ふが」としかしゃべれないフランドル(「フンガー」としかしゃべれないフランケンが元ネタだ)が人気だけど、やはり姫のキャラクターがいいね。あの尊大で些事にこだわらない性格が、このアニメの懐の深さに繋がっている。脚本のボケっぷりも痛快で良い。M男の妄想垂れ流しのEDも必見だ。
しかし、原作は血が吹き出て死人がいっぱい出るようなスプラッターらしいのだが、このアニメはTBSの規制のせいか、死人はおろか、血も全く出ないというかなり間抜けなことになっている。系列のMBSがあんなにグロやっているんだから、あんまり意味ないと思うんだけどなあ。
11位 ヒロイック・エイジ
人類と銀の種族の戦闘で木星が破壊されるなど、順調に宇宙の覇権を争うというスケールの大きい話になっているが、いかんせんノドス同士の戦闘は殴り合いで単調だし、人間側の指揮官は銀英伝に出てくるアホ将軍並に頭が悪いし、見ていてストレスが溜まるところもある。せっかくの遠未来SFなんだから、もうちょっとスマートにしてほしいところ。敵のノドスのリーダーの小清水キャラもなんか弱そうなのが気になる。
10位 精霊の守り人
本気のI.Gなので作画はかなり良い。しかし、原作エピソードは筋だけ追うと微妙な感じだし、中盤以降はオリジナルエピソードが続いて全然話が進まない。オリジナルエピソードは好みが分かれると思うが、攻殻好きならいけるんじゃないかな。僕は微妙に苦手なんだよね、神山節。師匠の押井からして実のところそんなに好きじゃない。なので、まあ、『精霊の守り人』の順位が低いのは、僕の好みの問題だね。
9位 らき☆すた
DVD1巻が2.6万枚も売れているという大ヒット作なわけだが、それに中身が伴なっているかというと微妙だ。OPは何かやってくれる感じ全開なのに、内容はあるある雑談アニメ。時折B級なパロディが炸裂して楽しいは楽しいのだが、京アニに求めているのはそういうところじゃないんだよなあ。その手のは、新房+シャフトの方がうまくやるだろうし。
2007-07-02
カレイドスター 9巻
総集編2話と新たなる翼編2話。総集編にはオーディオコメンタリーがついている。このスタッフのコメントとアニメスタイルのコラム
を読むと、カレイドスターはかなりそのときの演出や脚本が自由にやっているようで、その場の勢いで作ったものが次々と設定になっているのが面白い。アニメってどれもこんな感じなのかな?
新たなる翼編は全然レイラさんが出てこない(´・ω・`)。ライバルキャラのメイと敵キャラ?のレオンが登場。そらは幻の大技をやったわりにはしょぼい感じ。そしてロゼッタはなぜかドジキャラに。これもスタッフの勢いなのか?
Jリーグ 第18節 大分×横浜FM
結果は0-3で横浜FMの勝ちだった。
うーん。また微妙なカードだな、BS。ここ2試合得点がない両チーム。この試合も格下の大分ホームということでロースコアが予想されたが、蓋を開けてみたら横浜FMの3得点で快勝になった。
前半は、横浜FMペース。大分はFWのセルジーニョと前田俊介がいまいち。この二人、同タイプなんだよね。テクニックは抜群だが、守備にも動かないし、攻撃の時にも動かない。ボールをもらってから勝負に行くタイプ。2トップの片方ならいいけど、2人共というのはシャムスカのミスじゃないかなあ。
このおかげで横浜FMは最終ラインからのビルドアップがしっかりできていた。ダイアモンド型の中盤の両サイドが起点になり、2トップと山瀬兄がサイドに開いてボールを引き出すというのを徹底していた。そのせいで中央に人が足りなくなったりしていたけど。しかし、ボールへの寄せもきちんとしていて、現代風のきれいなお手本のようなサッカー。正直、早野監督は柏降格の印象が強くて、良いイメージはないが、開幕直後の失敗をちゃんと修正できているのは、さすがに経験豊かということだろうか。
そして順当に横浜FMがセットプレーで先制点を取って前半終了。後半は、いきなりシャムスカ監督が2トップを交代。怪我明けだが、代表にも選ばれたことがある高松と松橋を投入してきた。ここからしばらくは大分の動きがよくなり、大分ペースになる。特に高松はうまいよね。万が一大分が降格したら欲しがるチームは多いだろうなあ。しかし、大分には可哀想だが、押し込まれていた横浜FMが逆にコーナーキックから中澤が追加点。ここで大分の気力が切れてしまったのか、再び横浜FMペース。その後、山瀬がさらに追加点を決めて、そのまま試合終了。
大分は、ちょっとまずいなあ。FWは高松の復帰の目処が立ったのはいいけど、ボランチが安定しない。ボールへの寄せが遅いんだよね。降格戦線で守備が弱いのはいただけない。試合を見るとちょっと不利かなと思った。
18節全体だと、ガンバと浦和が強い。内容も完勝だったらしく、いよいよ今年もこの2チームの争いという感じになってきた。これに鹿島、川崎、新潟あたりがどこまで絡めるかというのが、後期の見所になるでしょう。
五弱スーパーリーグは、千葉が横浜FCとの裏天王山に勝ち、甲府は名古屋に引き分け、勝ち点を伸ばした。他は順当負け。横浜FCは決まった感じだね。千葉は、着実に下位とのカードを拾っているが、ストヤノフの退団はどうやらほぼ決定らしい。残念。