2007-08-31

15品目緑野菜の冷やし汁そば フレッシュライム風味

今月は野菜尽くしだ。スープが緑なら麺も緑。野菜以外のものは入っていない。去年似たようなものをやったときには、肉団子があったような気がするが、これではうまいまずい以前にネタ料理だな。スープは、アボカド、ししとう、ピーマン、胡瓜を磨り下ろしたもの。具は、青梗菜、枝豆、貝割れ大根の他、よく分からない野菜がてんこ盛り。野菜の旨味も苦味も渋みも全部味わえる。まあ、一年に一回くらいはあってもいいかもね。

2007-08-30

Debian etch + GW-US54GXSでDS Wi-Fiコネクション

色々あってネット環境がつなぎ放題[PRO]になったわけだけど、これが思いの外に速いので、気をよくしてDSのWi-Fiに挑戦してみることにした。

まずは、無線LAN環境を調えなきゃいけない。2chで調べると、無線LAN環境がない人は、どうやらUSBコネクタというやつを使うらしい。任天堂純正もあるのだが、より安くて、XLink Kaiの動作実績もあるGW-US54GXSを選んだ。

PLANEX IEEE802.11b+g WLAN USBアダプタ GW-US54GXS
プラネックス
2006-05-23
エレクトロニクス

メジャーな機器なので、Linuxでの動かし方もすぐネットで発見できた。

GW-US54GXS

基本的にはここに書いてあるとおりにやれば動くのだが、一応、僕の環境のDebian etchでやったことを書いておこう。

まずは、必要なパッケージをインストール

% sudo aptitude install wireless-tools zd1211-firmware

中身については訊かないでくれ。僕もよく分からない。

次にドライバ。GW-US54GXSが動作するZD1211というドライバはあるんだけど、ベンダーIDとプロダクトIDが登録されていない。というわけで、ドライバのソースを取ってきて自分でちょっと足さなきゃいけない。で、svnで最新版を取ってくる。(上記のサイトで書いてあるURLは使えなかったので注意)

% svn co https://zd1211.svn.sourceforge.net/svnroot/zd1211/trunk zd1211

この中のzdusb.cとMakefileに上記のサイトのパッチを当てる。具体的にはzdusb.cの(これを書いた時点の)83行目に

{ USB_DEVICE(0x2019, 0x5303) },

を追加。GW-US54GXSはzd1211bのチップを使っているので、Makefileの

ZD1211REV_B=0

ZD1211REV_B=1

に変更する。これでビルドすると、zd1211b.koというドライバができあがるので、/lib/modulesの適当なところに放り込んでやればOKだ。

% sudo cp zd1211b.ko /lib/modules/2.6.18-5-686/kernel/drivers/net/wireless/ こ

んな感じ。これでとりあえず認識する。僕の環境では、この時点で既にifconfigでwlan0があった。

次にネットワークの設定だ。ここではシンプルにDHCPは使わない設定を書いておく。まず、/etc/network/interfacesに

allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet static
address 192.168.2.1
netmask 255.255.255.0
wireless-mode master
wireless-essid local-wireless
wireless-key XXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XXXX-XX
pre-up /sbin/iptables -t nat -A POSTROUTING -s 192.168.2.0/24 -j MASQUERADE
post-down /sbin/iptables -t nat -D POSTROUTING -s 192.168.1.0/24 -j MASQUERADE

を追加する。アドレスやwireless-essid、wireless-keyは適宜変更する。この二つは見られちゃまずいので、/etc/network/interfacesのパーミッションは注意。そして、/etc/network/optionsに

ip_forward=yes

を追加する。これでwlan0とeth0の通信ができるようになる。PC側の設定はこれで終わり。いや、簡単だね!あとは、DS側の設定をすれば通信できるはず。

と、設定できたのはいいのだが、実はWi-Fi対応のソフトを持ってないのだ。正確には、この設定で使った、「悪魔城ドラキュラ ギャラリー・オブ・ラビリンス」はあるのだが、これをやってもしょうがないしな。何か買ってこなくちゃ。

それにしても、このGW-US54GXSはAmazonで2,280円で買えてしまうのだ。これで無線LANルーターができてしまうわけだから凄い。これもDS Wi-FiコネクションとXLink Kaiの普及のおかげだろうか。

2007-08-29

Yahoo! ファンタジーサッカー 第22節 結果

位置選手チームボーナスfp
合計18fp69fp
GK曽ヶ端 準鹿島0fp6fp
DF松田 直樹横浜FM2fp5fp
DF田中 マルクス闘莉王浦和1fp3fp
DF内田 篤人鹿島1fp5fp
DF小宮山 尊信横浜FM2fp5fp
DFファボン鹿島0fp7fp
MF遠藤 保仁(C)G大阪4fp5fp
MF野沢 拓也鹿島1fp6fp
MF田中 隼磨横浜FM1fp10fp
MF山瀬 功治横浜FM2fp5fp
FW田中 達也浦和0fp7fp

うーん、厳しい。鹿島と横浜FMに賭けた6バックだったのに、鹿島は横浜FC相手に失点するし(しかも、ゲームも支配されていたとか)、横浜FMは広島相手に2-2の引き分け。ちょっと、DF大量投入は失敗だったかもしれない。キャプテンの遠藤はボーナスで稼いだので、外すべきか微妙なところだ。

23節は大量得点で一方的な試合が多かったようだ。夏場の過密日程ということで、大味な試合が多く、予想が難しい。とりあえず、ちょっとDF少な目で行こうかな。

2007-08-28

WILLCOMデータ通信カードの機種変更とThinkPadの修理

猫に水を溢されて壊れてしまったデータ通信カードとThinkPadの話の続き。

データ通信カードの修理見積もりがようやく終わり(盆を挟んだので時間がかかったらしい)、案の定、1万6千円という非常に高額な金額が提示された。なんで、PCカードのくせにこんなに高いのだろう。しかし、その間、僕も他に手はないかと色々調べていた。

まず、解約して新規契約する方法だが、これは駄目だ。僕は3年以上の長期契約者で、月800円以上もの割り引きがある。契約し直したら、これがなくなるわけで、最初の1年だけでも1万以上損をしてしまう。3年経つまでにもっと損をしてしまうだろう。結局ちっともお得ではない。勧めた店員もいい加減なことを言わないでほしいものだ。

次に、WILLCOMのサイトを見たところ、なんと「長期代品貸出サービス」というのがあり、10ヶ月未満での水没や紛失・盗難・修理不能の場合には10ヶ月が経過するまで代品を貸してくれるというサービスがあるらしい。これを使えばよいではないか。

http://www.willcom-inc.com/ja/support/longterm_replacement/index.html

しかも、WILLCOMを使い続けると溜まる「サポートコイン」というのがあると、このサービスは無料になる(コインは消費するが)。僕はMAXの20コインを溜めている。10ヶ月経った後の機種変更でもこのコインが使えるので、ざっと計算すると実質6000円ほどで、機種変更ができてしまうのだ。なんだよ、こういうことは店員から言おうよ。素直に1万6千円払うところだったじゃないか。

というわけで、また秋葉原のWILLCOMショップに行き、長期代品貸出サービスのことを言うと、店員(これは前のアホな店員とは違う人)が、もっと得な方法があるという。

WILLCOM|電話機の新しい買い方。 W-VALUE SELECT

ややこしいが、要約するとこういうことだ。端末の購入代金を24ヶ月間に渡って月々の利用料金から一定金額を割り引くことで還元しようという話。つまり、24ヶ月間使えば、端末代金のほとんどは返還されるということらしい。なるほど、端末を安く提供する代わりに、間接的に2年間の縛りをしているわけだ。しかも、今はサービス期間中で、10ヶ月未満でも機種変更できるのだとか。

今度は店員がしきりにこのサービスを勧めてくる。しかし、24ヶ月というのはひっかかる。その間、何が起こるか分からない。後で非常にややこしい事態になりそうな予感はする。

そして、店員はさらに凄い事を言ってくる。Webサイトから引用すると

通常12,001円のつなぎ放題[PRO]月額料金(年間契約時)が6,000円で最大24ヵ月間ご
利用いただけます!

ということらしい。つまり、この際、今の「つなぎ放題(2x)」からステップアップして「つなぎ放題[PRO](8x)」にしてみないかということだ。月々料金から6000円引かれるので実質的に今の「つなぎ放題(2x)」とほとんど同じ額で「つなぎ放題[PRO](8x)」が使えるということらしい。それにしても6000円×24ヶ月で総額14万円の割り引きである。なんか騙されているような気もするが、とにかく今の通信速度の4倍になるわけだ。このブログで何度も言及しているようにネットがWILLCOM頼みの僕としては非常に魅力的な提案ではある。

というわけで、ちょっと怖いような気もするが、データ通信カードをつなぎ放題[PRO]の「AX530IN」に変更することにした。これでこれまでの通信速度の4倍だ。しかし、思い返すと、水をかけて故障させたというところから、随分と変なことになってしまった。僕の場合、電話とカードの複数回線割り引きもあるし、長期割り引きもあるので、最終的にどういう金額が請求されるか想像がつかない。ちなみに、今は電話とカードの2回線とつなぎ放題で総額6000円ほどで済んでいる。できれば、7000円くらいまでに収まっているといいのだが。

それと、ついでに壊れたThinkPadを若松通商 PS/PLAZAに預けてきた。ここは保証が切れたThinkPadなどを有償で修理してくれるサービスがあるのだ。レノボに預けるよりは、色々融通がききそうだので、こっちにした。

で、持っていって、水をかけてしまったと言うと、最悪マザーボード交換で10万円くらいかかるかもしれないと言われる。WILLCOMのことでうだうだ書いたが、そんなのが全部吹き飛ぶ金額である。ひょっとしたら、3万円くらいで済むかもしれないということなので、一応駄目元で見てもらうことにした。3万円でも凄い金額である。Wii一式が買えてしまう。しかし、このThinkPad T43は、CPUは一個だが、周波数は2GHzで一線級の性能なのだ。このまま捨ててしまうのは惜し過ぎる。とは言っても10万円はキツいけど。全く頭が痛い。もうどうしようもないけどね。

それで帰ってきて、早速、つなぎ放題[PRO]のAX530INを使ってみた。当たり前だが、ちゃんと4倍速だ。昨年春、1xから2xに変わったときにはさほど変化を感じなかったが、今回のは体感的にも速さを実感できる。256kbps以上の速度が出ているはずなので、そろそろナローバンドと言っても馬鹿にできない速さだ。DSのWi-Fiくらいはできてしまうんじゃないだろうか。ちょっと試してみようかな。

2007-08-27

Jリーグ 第22節 浦和×FC東京

結果は、3-2で浦和の勝ちだった。

久し振りの浦和戦。今年はスカパーがJリーグの放映権の大半を持っていってしまったので、目玉の浦和戦は全然地上波やBSで放送しなくなってしまった。浦和は、ガンバを倒して以来絶好調ということで、まあ、そこそこ楽しみだったのだが、相手は絶不調のFC東京。そう言えば、前節のガンバ×横浜FCの首位と最下位対決も酷い試合だった。なんか嫌な予感はする。

立ち上がりはFC東京の攻勢。前線から中盤にかけての運動量が多く、互角の戦い。しかし、FC東京は最後のクロス、パスの精度が酷いね。石川とか適当すぎる。あんなんじゃ全然点が入る気がしない。浦和は、闘莉王が自由過ぎる。もうポジションめちゃくちゃ。完全にFC東京をナメてるね。序盤浦和が苦しんだのは、闘莉王が好き勝手やったからというのもあるんじゃないだろうか。FC東京が浦和の右サイドを再三崩していたが、闘莉王の穴を堀之内が埋めている歪みが右サイドに出てしまったんじゃないだろうか。左サイドは阿部がしっかり守っているんだけどね。割を食っている山田とかは文句を言わないのだろうか。

そして先制点はFC東京。やっぱり浦和の右サイドを突破したルーカスがスルーパス。それをリチェーリがシュート。これでほとんど入っていたが、最後赤嶺が押し込んでFC東京先制。これもスルーパスで綺麗に裏をつかれたのが闘莉王なんだよなあ。まあ、闘莉王が点を決めて勝つこともあるからね。とんとんなんだろうけど。

しかし、浦和が田中達也がすぐに同点にする。これはオシムが(突然脈絡なく)褒めたこえとでかなり注目されている平川のアシスト。相馬と違って、最後しっかりと丁寧にパスするんだよね、平川は。しかし、これは田中達也がうまかったかな。FC東京DF(藤山か?)の前にすっと出る動きと、シュートまでの判断の早さが良かった。オシムの御前ということで、次の代表選出も確実なんじゃないでしょうか。

そして、さらにその3分後に浦和が逆転。またもや平川のクロスに今度は堀之内が頭で合わせた。平川のクロスも良かったが、なぜそこに堀之内がいる! 阿部が上がってくることもあるし、セットプレーになると3バック全員が上がるし、浦和の3バックは何でもアリだな。最初は闘莉王のポジション取りにイライラしていたが、これはこれで面白いかと思うようになった。

試合はこのまま選手の力で圧倒する浦和ペースに。ワシントンがいないと前線の運動量が活発になって、ゲームを作る上では良いと思う。ボールがダイレクトに繋がったりして見る方も面白い。後半も似たような展開で、ポンテと今野がそれぞれ点を取るが、浦和が順当に勝利。

FC東京で目立っていたのは、梶山。五輪代表のときとは打って変わって、積極的に色々なところに顔を出し、長短のパスを混ぜてゲームを作っていた。下がりすぎて攻撃にちゃんと絡めないのは代表と一緒だったけど。もうちょっと前でボールを触らないと。FKは見事だったけど、あれが今期初アシストなのは寂しい。もっと頑張れ。

あと、今野をDFで使うのはもったいなくないか? 全然攻撃参加できていない。かと言って、FC東京DFはいつも通り脆い。DFにちゃんと補強して今ちゃんは前目で使ってあげようよ。

22節全体では、ガンバが川崎に4-1という大敗。どうしたんだ、ガンバ。夏はガンバの季節じゃなかったのか。これで3節前の浦和と立場が逆転してしまった。しかも、もう直接対決はない。浦和が転けるのを待つという我慢の状況はガンバには厳しいか。遠藤が疲労で調子を落しているらしいが、思い切って外してみた方がいいかも。

下位では、大宮が名古屋5-0で大敗した。大宮の守備力を買って、中断期間で攻撃面で上乗せできれば、降格圏を脱出できると思っていたのだが、ロバート監督が解任されてから、肝心の守備が崩壊してしまっている。早くも自動降格は横浜FCと大宮で固いという声もちらほら。前任の三浦俊也監督のころからこのチームのカラーは守備だったはず。早く自分たちのサッカーを取り戻してほしいものだ。

そして、横浜FCの「アジアの大砲」高木監督が解任らしい。大宮もそうだが、なぜ今の時期に解任なのだろう。中断期間が無駄になるじゃん。とは言っても、突然の監督交代で立ち直ったりするのもサッカーなので、これからどうなるか分からないが。

あと、話は変わるが、森本がセリエA開幕戦で1ゴール1アシストの活躍。なんか、大袈裟な日本人報道ばかりで感覚が麻痺しているが、これは凄いことだよ。皆もっと注目しよう。でも、五輪予選に呼んじゃ駄目だ。セリエAでコンスタントに活躍するのは、五輪予選よりもよっぽど重要なことだからね。しかし、森本はまだ19歳か。若いな。中田がペルージャに移籍したときは21歳だもんな。これはほんとに楽しみだね。

2007-08-26

西尾維新/刀語 第三話 千刀・ツルギ

刀語 第三話 千刀・ツルギ
西尾 維新
講談社
2007-03-01
単行本(ソフトカバー)

金偏に殺と書いてツルギと読むらしい。標準外の漢字なのでWebではカタカナ表記になっていることが多い。ここでもそれに倣う。

薄い、高いというのは毎回なので今回からは省略しよう。

今回は「千刀」ということで千本の刀が登場するのだが、バンバンと刀を使い捨てにするのかと思ったら、結局全然使わないんだよね。折っちゃいけないという問題はあるんだけど、もうちょっと殺陣頑張ろうよ。まあ、西尾維新にまともな戦闘描写を期待しても仕方がないような気もするが。今回の敵はどうも作中最弱だと思われるので、次巻以降に期待するか。

しかし、捻りがないよなあ。化物語以上に捻りがない。西尾維新の面白さは、空虚なキャラの中に、リアルな人間性が表われることで、読みの多様性が生まれるとこにあると思う。キャラクターの記号的な要素と人間的な要素の乱暴な接続が見る側になんとも言えない感情をもたらすんだよな。

前にも言ったかもしれないが、僕の好きなクビシメロマンチストで言えば、非常に記号的なキャラクターとして書かれている葵井巫女子が嫉妬で殺人を犯し、後にそれを悔いて自殺する。いーちゃんは記号的な殺人者の零崎人識に強く共感するが、自分勝手な殺人者の葵井巫女子は許さない。そして彼女を自殺に追い込む。彼らの二面性はほとんど理解できないが、なぜか共感できるような気もする。それに友人に優先順位を付けて殺してしまう貴宮むいみや、それを自然と受け入れてしまう宇佐美秋春の存在も妙なリアリティがある。

こういうところに西尾維新の面白さがあると思うのだが、戯言シリーズの後ろの方の巻やこの刀語でも記号的なところばかりが目立っていて、ちっとも捻りがない。まあ、西尾維新はどこまで自分の作品をコントロールしているのか分からない紙一重の作家だし、読む方も巫女子かわいい!零崎かっこいい!っていうのが多いから、作者もそれに合わせているのかもしれないが、僕としてはクビシメロマンチストの方向性をもうちょっと追求してほしいと思うのだが。

2007-08-25

Yahoo! ファンタジーサッカー 第22節 編成

位置選手チーム年俸
合計6億750万
GK曽ヶ端 準鹿島7020万
DF松田 直樹横浜FM3860万
DF田中 マルクス闘莉王浦和8140万
DF内田 篤人鹿島5770万
DF小宮山 尊信横浜FM2910万
DFファボン鹿島3740万
MF遠藤 保仁(C)G大阪1億480万
MF野沢 拓也鹿島3700万
MF田中 隼磨横浜FM6920万
MF山瀬 功治横浜FM6470万
FW田中 達也浦和1740万

今節は鹿島と横浜FMに尽きるでしょう。前節ガンバと引き分けた横浜FCは不気味だけどね。広島はウェズレイが出場停止。好調横浜FMが順調に勝ってくれるでしょう。新潟のリシャルデスやオシムも褒めている浦和の平川あたりも気になるんだけど、5バックを敷いたので、中盤に余裕がない。キャプテンは闘莉王と遠藤で悩んだけど、どうも浦和×FC東京はすんなり行かないような気がするので、ボーナス安定の遠藤。まあ、とにかく鹿島と横浜FMが完封してくれるかどうかだな。

2007-08-24

桜庭一樹/GOSICKs II

GOSICKシリーズの短編集の第2巻。GOSICK本編の4巻と5巻の間の話になる。

1巻に比べると、本編ではあまり語られなかった人物にスポットライトが当てられたりと、サイドストーリーらしい話で、構成がごちゃごちゃしていた1巻よりは素直に読める。

恋愛、友情のエピソードが多いが、僕はあまり良いミステリー読みではないので、こっちの方が楽しめるかもしれない。4話の「怪人の夏」と6話の「初恋」は捻りが効いていて面白かった。武者小路さんは確実にロリコンだけどね!

それと、あとがきによると、このGOSICKのドラマCDも発売されているらしいのだが、ヴィクトリカの声は、声優界の高橋名人こと斎藤千和だとか。全然嗄れてないじゃん。思いっきりヴィジュアルで選んでるじゃん。やっぱり、こういうのは最初に編集の人が注意しないとな。変な声の設定するとメディア展開やりづらいですよって。

2007-08-23

キリンチャレンジカップ 日本×カメルーン & 五輪最終予選 U-22日本×ベトナム

結果は、A代表が2-0で日本の勝ち。得点者は闘莉王と山瀬。U-22は1-0で日本の勝ち。得点者は青山。

なんとA代表とU-22の試合が同日開催である。狭苦しい日程の中で仕方がないところもあるが、オシム監督も選手起用がU-22優先になってしまうことに苦言を呈していた。試合はまず18:30からA代表のカメルーン戦、続いて20:30からU-22のベトナム戦となっている。テレビ朝日は2試合連続中継だったらしい。僕は1試合目をテレ朝で、2試合目をBSで見た。テレ朝は久し振りだったが親善試合ということもあってか、めちゃくちゃ酷いというわけでもなかった。しかし、たまには松木安太郎以外の解説者を起用しようとは思わないのだろうか。それとも一般視聴者にはかなり支持されていたりするのだろうか。彼のやや偏向のある解説は脳内で補正しなきゃいけなくて疲れるんだよね。

さて、まずは、A代表。今回はアジアカップメンバーに加えて、山瀬功治、大久保嘉人、高松大樹、前田遼一、田中達也の5人が選出され、反対にアジアカップメンバーからジェフ千葉の選手(巻、羽生、山岸、水野)が姿を消した。新しく加わった5人は、Jリーグでも好調で結果も残しており(高松は怪我の離脱が長かったのとチーム状況の悪さはあるが)、恐らくファンもマスコミも納得の5人ではないだろうか。

個人的には田中達也に期待していた。アジアカップで足りなかったドリブルで仕掛けてからのシュートという面では、日本でも抜きん出る存在だ。浦和での直前の試合でも2ゴールを決めており、この試合でも日本の個人技が世界でどのくらいやれるのか良い試金石になるのではないかと考えていた。

千葉の面々はまだオシムの構想から外れたわけではないだろう。巻、羽生は怪我があるし、水野はU-22優先だ。とは言っても、やはり代表はアジアカップを経て第二段階に入りつつあるのだろう。特にこの日先発した前田、大久保、田中の3トップはオシムも今まで使いたかったけど、アジアカップの連携のことを考えて我慢していたのではないだろうか。

フォーメーションは、中澤と闘莉王が並ぶ順当な4バックに啓太、阿部のボランチ、遠藤がトップ下、FWは前述のとおり、前田を頂点とした大久保、田中の3トップ。俊輔、遠藤、憲剛とパサーが揃ったアジアカップとは異なり、啓太、阿部でしっかりと守り、ゲームをコントロールするのは遠藤の役割になった。

前半は、カメルーンの状態が悪かったこともあるが、この布陣がよく機能した。3トップが前線からボールを追い回し、中盤でのプレスがしっかりと効き、日本がペースを握った。カメルーンは疲れているのだろうが、あまり動かず、日本の選手がパスを貰ったところを奪ってカウンターを狙うという、ちょっとセコい戦術。

先制点は、日本。遠藤のFKから闘莉王が頭で合わせた。これはFKもヘディングも絶妙だった。カメルーンはこの時点ではあまり慌てず、1-0で前半は終了。

しかし、後半は良くなかった。相手に合わせて阿部が下がって3バックになり、日本の選手がバテてくると、中盤でのプレスが全くかからなくなり、カメルーンが攻勢に出る。日本は次々に選手を交代していくが、全然機能しない。バテてきた遠藤が交代されると、日本はボールを全く繋げなくなり、守っては大きく蹴り出す展開ばかりで、ゲームは完全にカメルーンに支配された。しかし、闘莉王、中澤、阿部のDF陣は厚く、最後の最後では守り切ることができた。このまま試合終了かと思われた後半44分、CKのこぼれ球を山瀬が豪快なミドルでゴールに突き刺し2-0となった。どうやら、これが日本の後半唯一のシュートだったらしい。試合はこのまま終了。

2-0で勝ったとは言っても素直には喜べない試合だった。オシムが選手を交代する度に流れが悪くなるのは相変わらずで、新しい選手との連携はまだまだ深めていく必要があるだろう。交代選手では、点を決めたが他には目立つところがなかった山瀬、遠藤の代わりに入った中村憲剛の出来が気になった。カメルーンが押していた状況というのもあったが、日本が慌てていた流れを落ち着かせられなかったのは痛い。憲剛は、ボランチのスタメンを阿部に取られた形になったが、この試合の出来では取り返すのは難しい。

反対に良かったのは、守備面。中澤、闘莉王、啓太、阿部の4人に加えて、加地の調子も良かった。前半は、この5人でしっかり守ってゲーム優勢に進めることができていた。日本代表は、トルシエ時代もジーコ時代も、脆くて1対1になるとすぐ崩れるような神経質な守備しかできていなかったが、オシムになってからは守備がぐっと安定するようになった。これは、ジーコ時代にはいなかった闘莉王、啓太、阿部のクオリティの高さもあるが、やっぱりJリーグが段々と成熟してきたというのが大きいのではないだろうか。オシムはJリーグの良さをそのまま代表に直結できる監督なので、Jリーグの質の向上が代表の安定に繋えがるようになったと思う。まあ、浦和の選手+中澤なんだけどね。

期待の3トップも悪くなかった。特に田中達也は自然と前を向いてボールを持つ技術が高く、何度もカメルーンDF相手に勝負を仕掛けていった。前田のポストプレーの効いていたし、大久保もペナルティエリアの中でチャンスを作っていた。即興でもうまく連携できるのはアテネ代表で一緒だったからだろうか。

次にU-22。これはコメントするのが難しい。運動量も悪くないし、圧倒的にゲームを支配して危なげなく勝ったと言えばそうなのだが、スコアは1-0、平山が再三チャンスを外すなど後味は悪い。そろそろマスコミ、ファンは反町監督解任の声も上げている。僕も正直解任しちゃってもいいと思う。日本には反町監督よりも良い指導者がたくさんいると思いたい。

とは言うものの、反町監督の選手起用、試合毎の戦術はある程度合理的なものではある。この日はいつものU-22のメンバーから伊野波が怪我で外れ、代わりに細貝、そして家長の代わりにU-20代表だった柏木を起用した。これには驚いた。U-22での家長の出来が悪いとは思えないので、柏木をスタメンとサブの実力が離れがちなU-22の前線のバックアッパーにしたいのだろう。ベトナムが相手なので少々の無茶はできるという計算だ。

試合は、まあ、圧倒的な実力差があるということで終始日本ペース。後半の最後の方で少し攻められたくらいだ。しかし、得点はCKからの青山だけ。攻撃は水野の右サイド偏重で、外したもののチャンスは多かった平山はともかく、セカンドトップの李と岡崎は共に機能しない。

なぜ、このようなことになってしまったのか。理由は簡単で、柏木がフィットしなかったからだ。昔のブログでも書いたが、このチームはFWと中盤、サイドの距離感が悪く連携に問題があった。それを2トップにトップ下家長という布陣でようやく克服したところなのだ。家長は前線で動き回ってボールを触り、本田や水野と連携してサイドの攻撃を引き出すのがうまい。また、楔のパスを受けられるし、隙あれば自力で突破することもできる。それに比べると、前半の柏木は裏へ抜けようとするばかりで、このチームの問題点を再び露呈させただけだ。サイドに攻撃力のある選手を置いているのだから、裏へ抜ける動きというのはそれほど求められていなかったのだ。

もちろん、戦術的な問題なので、柏木一人が悪いわけじゃないし、後半に入って修正してくると、途端に素晴らしいプレーを見せたのは流石だ。でも、交代で入った家長の方がまだフィットしてたかな。しかし、間違いなく能力の高さ、特徴は見せた。運動量、守備、キックの精度、アイデアは家長にはないもので、それらの要素はモダンサッカーにはより必要とされるものだ。連携を高めれば、このポジションで家長を越すのも十分可能だ。勝ち点3を無事取れたのだから、柏木のテストをここでできたのは、大きな収穫と言ってもよいだろう。

しかし、選手一人を変えただけで、ここまで元に戻ってしまうということは、このチームがいかに個人の能力に頼ったチームだったかということだ。水野、平山、梶山あたりを変えても同じように機能しなくなるだろう。反町監督をある程度合理的としつつも解任を支持するのはこうした理由だ。結局のところ、場当たり的で選手をパズルのように組み合わせるだけで、チームの戦術を確立できていない。選手が少し入れ替わると全く機能しなくなってしまう。アクシデントがつきもので、即興でチームを作らなければいけないこともある代表ではこういうデリケートな状況は良くない。これから最終予選は何度が連戦になるところがあるので、そこでこの弱点が再び露呈しないと良いのだが。

2007-08-22

Yahoo! ファンタジーサッカー 第21節 結果

位置選手チームボーナスfp
合計19fp89fp
GK藤ヶ谷 陽介G大阪1fp6fp
DF松田 直樹横浜FM2fp18fp
DF田中 マルクス闘莉王浦和2fp7fp
DF小宮山 尊信横浜FM3fp15fp
DFファボン鹿島0fp6fp
MF小笠原 満男鹿島0fp0fp
MF遠藤 保仁(C)G大阪4fp8fp
MF山瀬 功治横浜FM1fp8fp
MFポンテ浦和0fp3fp
MF安田 理大G大阪1fp5fp
FWバレーG大阪1fp5fp

今節もあまり順位は変わらず。ガンバが負けたのはファンサカ的には仕方がない。入れないわけにはいかないからね。小笠原にはやられた。松田と小宮山がいなかったらほんとにヤバかった。横浜FMは最近絶好調だな。あと、最近活躍しているマルシオ・リシャルデスを入れればよかったな。忘れてた。あと、ポンテは今年調子悪いな。試合を見ると効いていると思うのだけど、結果に表われてない。安いからつい入れちゃうんだよね。

次節は……懲りずに全力で鹿島固めか。

2007-08-21

すばらしきこのせかい買った

すばらしきこのせかい
スクウェア・エニックス
2007-07-27
Video Game

なかなか評判が良いみたいなので買ってみた。結構難しい。変なバッジをつけると雑魚でも死ねる。このゲーム最大の売りの2画面同時戦闘はかなり難しい。本当に同時進行なので、どっちも完全に操作するのは無理! 一応、上画面はオート戦闘があるので基本的にそれに頼っている。タッチペンでの戦闘はキャラを思い通り動かせて快適。まあ、色々チャレンジングなゲームなのは間違いない。

ちなみに応援団2はチアの途中で放棄。面白かったけど、僕にはちょっと難し過ぎたようだ。

2007-08-20

Jリーグ 第21節 横浜FC×ガンバ大阪

結果は、1-1の引き分けだった。

酷い試合だったな。ガンバは横浜FCをなめすぎだよ。終始ガンバペースではあったけど、圧倒的というわけでもなかった。横浜FCは新加入のオ・ボムソクとマルコス・パウロの出来が良く、マルコス・パウロが攻撃を止め、オ・ボムソクが攻撃の起点になっていた。ガンバはそれに面喰らったというのもあるだろうし、浦和との首位決戦と中2日ということで、モチベーションを保つのが難しかったかもしれない。ガンバの選手たちの足は重く、自陣のバイタルエリアはスカスカ。カウンターを食らって慌てる場面も多かった。アジアカップの日本代表とイメージがかぶるね。とは言っても日本代表は劣悪な環境だったし、格下にはちゃんと勝っていたけどね。

横浜FCは首位に引き分けたとは言え、勝ち点的には焼け石に水。現実的には、もうちょっと中位下位からしっかり勝ち点3を稼げないと、依然としてかなり厳しい状況だ。しかし、平本、オ・ボムソク、マルコス・パウロと連続した補強で前のサンドバッグ状態は脱しつつある? しかし、横浜FMに8点差で負けたのはつい2節前か。これから横浜FCと対戦するところは戦々恐々としているかもな。周りが勝って当たり前だと思っているから変なプレッシャーがありそうだ。

21節全体では、浦和は甲府にしっかり勝利して、久し振りに首位に返り咲いた。あとはガンバ以外はほとんど順当な結果。他には千葉が磐田に勝利したのがちょっと驚いた。3-2で劇的な逆転勝利だったらしい。そのせいでFC東京と千葉の勝ち点差が1にまで縮まった。FC東京はいよいよやばくなってきたな。ほんと、FC東京って駄目なチームだよな。最近も西部謙司が原博実監督の本を出したが、サッカーを見る限りでは原監督のどこがそんなに良いのか理解に苦しむ。平山も結果が出なくて叩かれているが、代表でもオランダでも結果を残しているのにFC東京でだけ駄目というのは、使い方に問題があるのではないかと勘繰りたくなる。まあ、原監督自ら英才教育をしているらしいが。なんかFC東京の選手って伸び悩みの選手ばっかだもんな。とりあえず平山とか梶山とかしっかり試合に出してちゃんと鍛えてほしいね。ガンバで家長が出れないのとはわけが違うからね。

2007-08-19

猫帰ってきました

お騒がせしました。猫戻ってきた。やっぱり猫派遣が効いたようだ。帰り方が分からなくなってたんだろうなあ。とりあえず、しばらく窓は締め切ることにした。部屋が死ぬほど暑い。まあ、しばらく耐えるしかない。

2007-08-18

Yahoo! ファンタジーサッカー 第21節 編成

位置選手チーム年俸
合計6億690万
GK藤ヶ谷 陽介G大阪4730万
DF松田 直樹横浜FM3360万
DF田中 マルクス闘莉王浦和8140万
DF小宮山 尊信横浜FM2530万
DFファボン鹿島3460万
MF小笠原 満男鹿島7000万
MF遠藤 保仁(C)G大阪1億1640万
MF山瀬 功治横浜FM6160万
MFポンテ浦和5280万
MF安田 理大G大阪2560万
FWバレーG大阪5830万

対横浜FCということで、ガンバ選手を4人起用。本当はもっと起用したいが金が足りない。そして、満を持して前節2ゴールの小笠原を起用。日本に居たときには遠藤と並んで安定した活躍を見せていたが、復帰後もやってくれるんじゃないかな。あとは、前回不調の前田を外したのと、安田を入れる都合で野沢を外したのが気になる。裏目に出ると悔しいんだよね。

2007-08-17

猫がいなくなった……

猫が1匹、家を脱走したまま、もう3日も帰っていない。僕は猫を全部で4匹飼っていて、完全室内飼いにしているのだが、たまに窓の鍵を掛け忘れたりすると、猫が自分で窓を開けて出ていってしまったりする。数ヶ月に1回くらいは起きることなのだが、いつも脱走する猫は決まっていて、猫の方も慣れた感じで翌日にはちゃんと戻ってくるのだが、今回はうちで最も臆病で滅多に家を出ない猫が行方不明になっている。めちゃくちゃ臆病なので、多分見つけても捕獲は困難だと思われる。というか、アパートの周りを探して回っているのだが、姿を見つけることもできていない。うちのアパートは複雑な構造をしていて、何棟もあり、1階はそれぞれがコンクリートの塀で囲まれているという捜すのが困難なところなので、帰ってくるのを待つしかない。季節が夏というのも嫌な感じだ。この子たちの母親が同じように失踪したのも6年前の夏だった。最終手段で他の猫を探索に派遣するしかないか。

2007-08-16

桜庭一樹/GOSICKs

GOSICKs ―ゴシックエス・春来たる死神―
桜庭 一樹
富士見書房
2005-07-08
文庫

GOSICKシリーズの短編集の第1巻。GOSICKシリーズの前日譚にあたる。前日譚だけあって、シリーズ最新巻まで読んだ後で読むと、話が少し冗長な感じを受ける。書かれた時期が本編1巻と前後しているので仕方がないところもある。短編集ということで、学園内や図書館の同じような描写が繰り返されるので、そういう点もこれを助長しているような気がする。ヴィクトリカと一弥がそれぞれ学園に来たときからの話なのだが、ヴィクトリカが城に閉じ込められたときの話なんかも読みたかった。あと、なんで最後の章が序章なのだろう。

2007-08-15

Yahoo! ファンタジーサッカー 第19節 結果

位置選手チームボーナスfp
合計18fp101fp
GK藤ヶ谷 陽介G大阪0fp6fp
DF松田 直樹横浜FM0fp5fp
DF河合 竜二横浜FM1fp5fp
DF田中 マルクス闘莉王浦和2fp13fp
DF小宮山 尊信横浜FM1fp8fp
MF遠藤 保仁(C)G大阪3fp10fp
MF野沢 拓也鹿島0fp10fp
MF山瀬 功治横浜FM2fp18fp
MFポンテ浦和4fp7fp
MF中村 憲剛川崎2fp8fp
FW前田 遼一磐田0fp1fp

今節は平均がかなり高い。101fpでも共通3500位でほとんど順位が上がらなかった。前田がコケてしまったが仕方がない。FWは当たり外れが大きい。19節でハットトリックのジュニーニョもの20節では不発だったし。横浜FMのDFは明暗を分けた。大当たりだったのが、田中隼磨だが、MF登録で使いづらいんだよな。しかし、最近の山瀬の活躍を見ると、ちょっとキャプテンを遠藤から変えたくなる。遠藤は7〜10fpくらいで爆発しないからなあ。変えたら変えたで後悔しそうだが。

2007-08-14

西尾維新/刀語 第二話 斬刀・鈍

刀語  第二話  斬刀・鈍
西尾 維新
講談社
2007-02-02
単行本

今回は、居合抜きの達人、宇練銀閣が相手。冒頭西尾維新らしくややメタっぽくキャラの口癖についての掛け合いがあり、鳥取砂丘に城を構える宇練銀閣を訪問する。一度は交渉を考えるが、とがめがいきなり斬り付けられ、戦うことに。一度砂漠まで戻り作戦を立てて、倒す。とあらすじを言うとそれだけだ。見所はとがめを使って三角跳びをするところくらいか。

つまらなくもないんだけど、短すぎる。アニメでいうと前後編の2話くらいの話の密度だ。かなり遅読の僕ですら2時間もかからず読み終える。作中のメタが言及に拠ると、1巻原稿用紙300枚という制限があるらしい。西尾維新は一日に100枚くらい書けるらしいから、3日くらいで書いているのだろうか。何年かしたら、12巻を4巻くらいにして改装版として売るつもりなんだろうなあ。まあ、僕は買って読んでいるわけじゃないからね、あまり言っても仕方がないんだけど。

2007-08-13

Jリーグ 第19節

今週は花火大会を見に行って試合は見れなかったので全体の感想だけ。

首位ガンバは3位の新潟相手に快勝。2位の浦和は柏相手に痛恨のドロー。ガンバと浦和の2チームが他のチームを引き離しつつあるが、次節のガンバ×浦和の首位決戦でガンバが勝ったりすると、早くも今シーズンは決まりかなという気もしてくる。ガンバは夏場に強いと言われているが、連戦に弱いとも言われている。浦和の田中達也あたりがその隙をどれだけ突けるかが勝敗を分けそうだ。

3位の鹿島から11位の名古屋くらいまでは正直どうでもいいな。優勝するとも思えないし、降格する気もしない。しかし、一見中位のFC東京と広島は残留争いに片足突っ込んでいるような気がする。FC東京は例によってぐだぐだな感じだし、広島は守備が崩壊している。今節横浜FCが8失点する前は、J1の最多失点チームだった。しかし、元千葉のストヤノフを獲得したので、うまく立て直せるかもしれない。まあ、結局この2チームは残留すると思うけどね。

熱いのは千葉、大分、甲府、大宮、横浜FCの通称5弱スーパーリーグ。まあ正確には4弱+1大弱なんだけど。これは全く読めないね。守備が固い大宮が有利だとは思うんだけど、得点もJ1最少だからな。やばいのは千葉。毎試合そこそこ善戦するんだけど、しっかり力負けするというのは、完全に降格パターンに入っているね。その点では甲府もあまり良くない。エースの茂原が長期出場停止くらっているのも痛い。大分は怪我人も復帰してきたし、去年までボランチでチームの中心だったエジミウソンを再獲得した。見通しは明るい気はする。横浜FCは三浦淳宏を獲得したけど、まあ、もう無理でしょう。あとは4弱のどれかに勝ったり引き分けたりして、どれだけ場を盛り上げてくれるかだな。

2007-08-12

第20回東京湾大華火祭(と、なつかしや)

今週は第20回東京湾大華火祭に行ってきた。毎年、会社の人と一緒に見に行っていたのだが、会社をやめた今年も誘われたので行ってきた。

江戸川は風情がある花火大会と評したが、この東京湾大華火祭は打ち上げ場所から観覧席までが近いのと、尺五寸玉や尺玉などの大玉が多いので、迫力がある、というか、近すぎて花火が生々しい。花火って火花なんだなあ、と実感する。花火に圧倒されたい人におすすめの大会だ。

花火大会が終わると、水上バスで日の出桟橋に移動。そこからゆりかもめに乗って新橋へ。なんかノリで「なつかしや」というところに連れていかれる。70、80年代の歌謡曲をプロジェクターの映像付きで流す店だ。僕の専門は90年代の洋楽なんだけどなあ。1976年生まれだからね。プリンセス・プリンセスや米米クラブは知っているけど、フィンガー5や松田聖子のメドレーとかやられても知らないよ。しかし、場は大盛り上がり。うーん、俺たちの90年代は後から人々に懐かしんでもらえるのだろうか?

2007-08-11

Yahoo! ファンタジーサッカー 第19節 編成

位置選手チーム年俸
合計5億6380万
GK藤ヶ谷 陽介G大阪4380万
DF松田 直樹横浜FM3110万
DF河合 竜二横浜FM2990万
DF田中 マルクス闘莉王浦和7400万
DF小宮山 尊信横浜FM2110万
MF遠藤 保仁(C)G大阪1億1090万
MF野沢 拓也鹿島3220万
MF山瀬 功治横浜FM5600万
MFポンテ浦和5560万
MF中村 憲剛川崎7550万
FW前田 遼一磐田3370万

久し振りです。中断期間が長すぎて全然分からないのでひたすら無難な方向で。DFに横浜FMの選手が多いのは対横浜FCというのもあるし、年俸が安いというのも大きい。もっと金があれば、阿部とかシジクレイとか岩政とかじゃんじゃん使いたいのだが。ちなみに鹿島に復帰した小笠原は年俸7000万円。過去の実績を考えれば、安いと言えば安いのだが、今回はちょっと二の足を踏んでしまった。あと、ベンチに浦和から神戸に移籍した酒井と怪我から復帰したや柳沢も入れてみた。

2007-08-10

桜庭一樹/GOSICK VI

GOSICK〈6〉ゴシック・仮面舞踏会の夜
桜庭 一樹
富士見書房
2006-12
文庫

GOSICK Vの続き。無事ヴィクトリカを救出した一弥は、ヴィクトリカと共に豪華列車オールド・マスカレード号に乗って学園への帰路につく。そしてそこで起きた奇怪な殺人事件に巻き込まれていくというストーリー。

ここに来ていきなりフーダニットな推理小説的展開。たまたま同室に乗り合わせた面々が変な自己紹介していくのが面白い。最初に<孤児>と呼ばれる娘があからさまな嘘の自己紹介をしたために、他の人たちも面白がって突拍子もない自己紹介をしていくことになるのだが、後にそれが全くの嘘というわけでもないことが明らかになる。

事件は80ページくらいで終わり、その後は彼らが一人称で事件について証言していくという展開。そこでは事件に関係ない人物も他人に言えないような重大な秘密を抱えていたことが判明する。第一次世界大戦のときに息子を亡くしてから半狂人になってしまった舞台女優、エネルギーの変化に対応できずに破産においこまれて身代わり殺人を行なった炭鉱王と、脇役たちの話も興味深い。

しかし、もっとややこしくミスリードを駆使した展開になると思ったら、読んでいても犯人はすぐわかるし、ヴィクトリカもすぐに言い当ててしまう。そこがちょっと残念。全然関係ない話をしていくなら、話を聞いていくうちに、元の事件がどうでもよくなるくらい変な話になっていくとか、もしくは結局全員事件には関係なくて、もっと謎な事件になっていくとか(まあ、これらもベタだけど)、その手の裏切りがほしかったような気はする。

あと、前回、今回と話の焦点になっている形見箱だが、本物かどうかというのは証明できないのではないだろうか。コルデリアがやったように日記や肖像画程度ならいくらでも捏造できるわけだし。それとも本物はもっと面白いものが入っているのだろうか。まあ、ジュピター・ロジェなんてどうでもいい人物だから本物の中身が明らかになったりはしないんだろうなあ。

そして、この巻を読んで思ったのは、いかにも小説っぽいなというか、小説で物語を語るというところに主眼が置かれたのかなと思った。一人一人証言をしていくところとか、形見箱の中身からジュピター・ロジェの人生を想像していくところとか、小説的な想像力が随所に発揮されているなと感じた。こういうところが、一般小説でも評価を受けている作者の力量の片鱗なんだろうな。

2007-08-09

パソコン壊れた……

メインマシンのThinkPad T43が壊れてしまった。うっかり蓋の開いたペットボトルをマシンの側に置いたままで外出してしまった。帰って来たらマシンびちょびちょになって止まってる。例によって猫ですよ。まあ、これは僕のミスだ。猫と生活していると、机の上に乗っているものは全て薙ぎ倒されると考えなくてはならない。一晩放置して乾かしてみたが、やっぱり電源は入らない。一応修理にも出してみるが、買った方が安いコースなのはほぼ確実でしょう。15万くらいしたのになあ。

それにPCカードにも水がかかったらしく、他のノートPCに差しても動かなくなっていた。これも地味に痛い。Willcomショップに持っていったのだが、水をかけたので保証がきかないらしく、機種変更できないなら(このブログでも書いたように前回機種変更したのは去年の12月だ)、1万以上修理費がかかりますよと言われて、しきりに解約して新規契約した方が安いと勧められる始末。歪んでますね、携帯業界。とりあえず修理費は見積もりをするということで、現在は代機でネット接続しているのだ。このまま2ヶ月くらい貸してくれないかな。そしたらまた機種変更できるのだが。

で、今はX22とX31のサブマシンを2台使ってネットに繋いでいる。なんか、PCMCIAが壊れていたり、LANボードが壊れていたり、ややこしいのだ。HDDは無事だったので助かったのだが、金額にしたらやはり15万近くは吹き飛んだでしょう。うはwww俺涙目wwwww。いや、マジで。

2007-08-07

絶望した!夏期新番のつまらなさに絶望した!

いや、『さよなら絶望先生』は面白い。というか、絶望先生以外がつまらなさすぎる。新房+シャフトで絶望先生という時点で面白さは約束されたようなものだったので、サプライズではない。春期が健闘しているだけに、夏期はかなり物足りない。冬期と比べても『まなびストレート』は後半はともかく第1話を見たときには度肝を抜かれた。ああいうのがない。予想通りのスタートで、その後やや低クオリティのまま淡々と進んでいる感じ。とりあえず絶望先生以外は全部切ることにした。話題になったら後追いで見ることにする。スクイズのラストとかね。

それと、噂では秋新番は今までに比べるとかなり数が減ることになるとか。DVDも売れるものと売れないものではっきりと差が出てきた感じなので、中堅より下のアニメは淘汰の方向に進んでいくのかもしれない。

2007-08-06

蜂の巣を退治した

いつものように大家さんに家賃を払いに行くと、「ハチ用・アブ用キンチョール ジェット」なるものを手渡される。どうやら、ウチのベランダに蜂の巣ができているらしい。隣の住人が怖がっているとかで、早急に退治するように言われる。このキンチョールを巣に吹き付けるだけで、巣が落ちてくるというのだが、本当だろうか。

早速ベランダを見てみると、確かに角の天井に小さな蜂の巣があった。よく見ると、巣に蜂が10匹くらいうじゃうじゃ纏わり付いている。巣の形状からスズメバチではないことはわかるが、一匹一匹が大きく、あれが向かってくるかと思うと洒落にならないほど怖い。このキンチョールは「10m強力ジェット噴射」と書いてあるので、ベランダの反対側の端(ざっと3〜4mくらい離れている)からちょっと吹き付けてみる。蜂が一斉に飛び立つ。慌てて部屋に退避。死ぬほど怖い。

少しして落ち着いて巣を覗いてみると、蜂はもういなくなっていた。一応、キンチョールをもう一度吹き付けてみるが、巣が落ちる気配はない。やっぱり落ちないよなあ。よく観察して巣が完全に空になっていることを確認してから、結局棒でつついて落とした。

拾った蜂の巣をよく見ると、かなり丈夫にできてるね。特に蜂の巣を吊るす紐の部分はめちゃくちゃ堅い。これはちょっとやそっとじゃ壊れないよ。しかし、あらためて考えると、これを住人にやらせる大家もどうかと思うなあ。軽い気持ちで引き受けるんじゃなかった。一人暮らしだから、何かあったら孤独死しかねないからね。いや、ほんとに。

2007-08-05

桜庭一樹/GOSICK V

GOSICK(5) ―ゴシック・ベルゼブブの頭蓋―
桜庭 一樹
富士見書房
2005-12-10
文庫

今回は、ヴィクトリカが聖マルグリット学園から「ベルゼブブの頭蓋」という修道院に突然移送される。ヴィクトリカの父アルベール・ド・ブロワ侯爵がヴィクトリカの母コルデリア・ギャロを誘き寄せるためにそんなことをしたらしいのだが、ヴィクトリカに対して警備も何もないし、コルデリアを探すのもブロワ侯爵が自分で一人一人修道女の顔を確認するというやる気があるのかわからないやり方。まあ、ブロワ侯爵は狂人という設定なので、これでいいのかもしれないけど。

というわけで、一弥もコルデリアも無事目的を果たし、コルデリアはおそらくブライアン・ロスコーとともに何処かへ去り、一弥とヴィクトリカも何とか帰りの列車に乗り込み、以下後編へとつづく。いや、しかし、目的を終えているのだから、あまり後編盛り上がらないのではないだろうか。

「ベルゼブブの頭蓋」ができた理由や、第一次世界大戦のときの話は面白いのだが、本筋があっさりしすぎていて、いまいち。コルデリアと一弥の邂逅くらいかな、見所は。まあ、6巻に期待。

2007-08-04

第32回江戸川区花火大会(第23回市川市民納涼花火大会)

江戸川花火大会に行ってきた。市川市在住で歩いていけるので、毎年観に行っている。ちなみに、通称江戸川花火大会だが、江戸川区と市川市の共催で江戸川の市川市側は市川市民納涼花火大会を名乗っている。

去年の観客数が139万人と発表されているが、これは全国一の数字らしい。しかし、江戸川の土手はかなり広く、遮蔽物もないので、斜面を気にしなければ1時間前に会場入りしても十分良い場所が確保できる。この辺は、30分並んで10分しか観られないような隅田川花火大会とは違う。

花火そのものは大曲や土浦などの日本三大花火大会や東京湾大華火祭に劣ると思われるが、見晴らしのよい江戸川の両岸が恐しい数の人々に埋まっているのを眼下に眺めつつ、花火を見るのは独特の風情がある。まあ、交通機関に悩まされない近隣住人にはおすすめです。

2007-08-03

アジアカップ総評 その3 選手について

最後に、選手個別のコメントと、オシムジャパンの今後の展望……はよく分からないので、アジアカップの結果を受けての日本のベストメンバーを考えてみた。

個別コメント

点数とかは付けないです。

川口……オーストラリア戦のPKは凄かったが、他の印象は薄い。ポゼッションが高く、中澤、阿部、啓太あたりのラインで敵の攻撃を止めることが多かったので、あまり出番がなかった。防げるシュートは防ぎ、防げないシュートは防げなかったという感じ。本音を言えば、もうちょっとスーパーなセーブが見たかった。余談だが、アジアカップではオシムに「失点は全部お前のせいだ」と言われていたのだとか。キャプテンは大変だ。

加地……守備は悪くないが、攻撃では不満が残る。この大会では、両SBは高い位置を保ち、攻撃面での貢献を期待されていたことを考えれば、もうちょっと頑張ってほしかったところだ。ご存知のとおり、日本の中盤は俊輔、遠藤、憲剛とパサーを並べているわけで、SBの攻撃の負担は大きくて大変なのだが、一緒になってパス回しに加わってしまった感じ。サイドなんだからもっと積極的にいってほしい。

中澤……復帰前、実はあまり期待していなかった。闘莉王、阿部、今野などテクニックがあり、パスも出せて、飛び出しもできるDFが活躍していた中で、中澤が入っても機能するのかと思っていたのだが、オシムが4バック固定にしたというのもあり、中澤の高さ、カバーリング、危険察知能力が存分に発揮された大会になった。やっぱり、今回のように2トップに2人のCBをぶつけるようなフォーメーションでは、彼のような専門性の高い選手が必要なんだなと実感した。

阿部……世間ではサウジアラビア3失点のせいで、戦犯にされかねない勢いで叩かれているが、僕は大会を通して見ると、よくやったんじゃないかなと思っている。オーストラリア戦でも相手に対して競り負けていなかったし、人に対する強さや、最終ラインからしっかり繋いでいくという意識など、及第点をあげたいのだが、大会終了後に中澤が「ポリバレントにも限界がある」「阿部は悩んでいた」とコメントしていたのを見ると、やっぱり最後のところで専門性が足りないところがあったのかなとも思う。4バックのセンターというのは、それくらい難しいということなんでしょう。

駒野……加地に比べると攻撃参加はうまくできていたが、やっぱり左サイドということで、クロスの精度があまりよくなかった。守備はいまいち。サウジ戦では相手の右サイドにやられてたし、加地もそうだが、中に絞ったときの守備も頼りない。何度も言っているけど、駒野を起用するなら右サイドで見たい。

啓太……今大会では中澤と並んで守備のキーマンとして十分な働きを見せた。DFと連繋して相手FWを挟みこんだり、カウンターをディレイさせたり、ボールをサイドに追いこんだりと、基本に忠実な守備ができていた。ドイツに彼がいれば、とつい思ってしまう。彼の代役を探すのも日本の課題だね。守備専のボランチというのは意外と良い選手がいない。年齢を考えなければ、明神あたりが適任だと思うが。阿部の守備力がもうちょっと上がれば良いのだが。

憲剛……前線への飛び出しや俊輔、遠藤との連繋は素晴らしかった。得意のスルーパスやサイドチェンジも効果的だった。日本の分厚い攻撃を支えていたのは憲剛だろう。しかし、得点やアシストという目に見える形での結果を残すことができなかった。また、前線への飛び出したあとのスペースを相手に使われてしまったことも多々あり、勝敗に直結するところでの評価は低くなってしまう。3人のパサーの中で順当に外すとしたら憲剛だろう。

俊輔……このチームで攻撃を牽引したのは間違いなく俊輔だった。日本が失点後、早期に追いつくことが多かったのは、俊輔の判断の良さが大きい。運動量も豊富で、飛び出しや守備にも貢献していた。しかし、遠藤や憲剛に比べるとつまらないミスでボールを失うこともあり、できればもっとFWに近い位置でプレーしてほしいというのも相変わらず。チームで一番ミドルの精度があるんだから、もっと積極的に打ってほしいというのもある。まあ、まだ覚醒までには至らなかったというところか。

遠藤……このチームは良くも悪くも遠藤のチームだった。遠藤という選手はある意味で俊輔や中田英寿より異能の人だ。彼のパスは誰よりも視野が広く、正確無比なため、チーム全体がそのペースに巻き込まれてしまうようなところがある。しかし、決勝トーナメントに入って疲労が一番出たのが遠藤ではないだろうか。普段の彼では考えられないようなミスも出た。直接的な失敗は少ないかもしれないが、責任の大きさから考えて裏戦犯と言ってもいい。オシムも思い切って遠藤外しをやるかもしれない。今後も代表に選出されるようなら、もっと中心選手としての自覚を持ってほしい。

巻……ベトナム戦でしか得点を挙げられなかったのは残念だが、高原の相棒として一定の戦術的な役割はこなした。しかし、足元でボールを持ったときのテクニック、判断が絶望的に駄目だった。とは言っても、巻ほどの運動量と高さとフィジカルの強さを持った選手って他にあまりいないんだよね。高松、平山あたりがもっと成長して巻のポジションを脅かしてほしいところ。

高原……大会を通じてアジアの中でもトップクラスの能力を披露し、得点王にもなった。しかし、体調不良と相手の厳しいマークにより、決勝トーナメントでは十分力を発揮しきれなかったのは残念。高原の相棒を探すのと、高原に頼らない得点方法を探すのがこれからの課題。

山岸……残念ながら先発した2試合ともあまり機能したとは言えない出来。前線にスペースがなかったので、持ち前のダイナミックな動きが発揮できなかったというのもあるし、逆サイドからのクロスもあまり良いものがなかった。とは言っても、代表のスタメンは厳しかったと言わざるを得ない。

羽生……途中交代選手として機能はしていたが、結果を残すことができなかった。タイプ的に北沢、森島の系統で、日本の伝統的なアジリティを持つ動きは、他の選手のお手本になるはず。もうちょっとテクニシャンで彼のような動きができる選手が出てくると良いのだが。個人的には家長に期待。

寿人……動きは悪くないのだが、戦術的に機能しなかったという印象。しかし、帰国直後の浦和戦でのゴールを見ると、どうしてそれをアジアカップでできない!と歯痒く思ってしまう。次戦以降では日本人得点王の意地を見せてほしい。

これなら勝てる?日本のベストメンバーとは
GK: 川口
DF: 駒野、中澤、闘莉王、中田
MF: 俊輔、啓太、遠藤、三都主
FW: 播戸、高原

真剣に選んでみた。かなり保守的なメンバーになってしまった。

川口は経験とDFとの連繋を重視して。別に不動のGKと言えるほど、実力が特出しているとは思っていない。楢崎や川島にも十分チャンスはあるでしょう。

駒野はやはり右サイドで。中澤はW杯まで持つかどうか分からないので、岩政あたりを早めに試したい。闘莉王は、このチームの柱になる選手。アジアカップでも彼の不在が一番影響した。左SBには中田を起用したい。阿部でもよいが、阿部より身長があるし、CB、SBとしての経験も豊か。駒野や加地よりも中に絞ったときの守備でも期待できる。ちゃんと左ききなのも重要。

遠藤はボランチで。遠藤の2列目を否定しているわけではないのだが、相棒が俊輔なので一つ下がってもらうしかない。三都主の位置は、松井、山瀬なども考えられるが、やはりサイドでは三都主に一日の長があると思う。それに3バックに移行したときにWBの動きもできるのがよい。

播戸は運動量とガンバで相棒の外国人FWの活かし方を知っているということで、高原の相棒によいのではないかと思った。でも本音を言えば、前田あたりが台頭してくると嬉しい。巻のところでも名前を挙げたが、高松、平山にも期待している。

交代選手としては、FWやトップ下の選手もよいのだが、憲剛や長谷部あたりのゲームの流れを変えられる選手も用意したい。アジアカップではほとんどなかったが、強豪相手の場合は、ゲームの流れが悪く相手にボールを持たれてしまうこともあるはず。そんなときに状況を変えることができる選手がほしい。あと何度も言うが、家長。これはさっさと使えとしか言いようがない。巻は明確な特徴があるだけに、途中交代でも機能しやすいと思う。寿人みたいなインザーギタイプは結果が出るか出ないかのようなとことがあるので使い方が難しい。二年連続日本人得点王で、今年もPKなしでちゃんと日本人得点王の位置につけているのだから、使いこなせればこれ以上頼もしいことはないのだが。

2007-08-02

アジアカップ総評 その2 戦術について

大会終了から日が経って、色々新聞や雑誌(サッカーマガジン、サッカーダイジェスト)を読んでから書いたのでリアクション的な意見が多くなってしまった。読む方もそんな感じで読んでいただきたい。ぼんやりした意見も多いが、天下のオシムに戦術で文句が言えるほど、恐れ知らずではないので・・・

守備について

今大会、日本は駒野が怪我で抜けた初戦のカタール戦以外は、最終ラインを右から加地、中澤、阿部、駒野の4バックで固定した。マークはオシムが千葉時代によく使っていたマンツーマンではなくゾーン。さらに両SBは高い位置を保ち、CBの中澤、阿部とボランチの啓太の3人で守備を行なうことも多かった。

この4バックが、アジアカップでのオシムの理想主義が最も表われたところだろう。これまで代表は相手が2トップのときは3バック、1トップのときは4バックと使い分けてきた。しかし、この大会では相手が2トップでも2人のCBで対応した。マークがゾーンだったのも暑さ対策というのもあるかもしれないが、マンツーマンでは相手に合わせて守備の人数が多くなりすぎてしまうというのもあるだろう。オシムは何度か、ボランチを1人にしたいという発言もしており、また、千葉時代には両SBをMF登録にするということもしばしばあり(つまり、登録上2バックになる)、オシムの理想では、チームの中で守備専の選手は3人までにしたいというのがあるのだろう。

で、6試合7失点。準決勝のサウジ戦では3失点。サカダイで中東の記者たちにはザル守備で1対1で抜くのは朝飯前と馬鹿にされたこの守備陣だが、実のところ流れの中で崩されたというケースは少ない。UAE戦の失点とサウジ戦の3点目くらいだろう。この二つにしても、ボランチの対応もまずさや、SBの戻りの遅さの問題もある。一概にCBの選手の責任とも言い切れない。つまりこれがオシムの言うリスクということなのだろう。

一番の課題は、やはり最も多い失点のケースだったセットプレーでの守備。オシムは本大会に入るまでほとんとセットプレー練習をしておらず、この辺もオシムが勝ちを最優先したわけではないことが伺える。それと、SBの守備。サイド攻撃をSBに強く依存する現在のフォーメーションでは仕方がないのだが、SBの守備がしっかりしていれば防げた失点もあった。結果論だが、SBの攻撃もあまりうまくいっているとも言えなかったので、加地、駒野と両方攻撃的にいくのではなく、阿部を左SBにして、駒野、坪井、中澤、阿部とする4バックも見てみたかった。これなら3バックにもスムーズに移行できるしね。

でも、オシムはこれが機能するのがわかってた上で、あくまで理想を目指したんだろうなあ。そういうことを考えると、一概に選手を責める気にはなれないんだよね。オシムも少々の失点は計算に入れていたと思うし。まあ、こうやってチャレンジしたことで、通用するところしないところは見えてきたんじゃないかな。これからも効率のよい守備を追求してほしい。

攻撃について

グループリーグのときは面白いように点が取れたが、決勝トーナメントに入ると、FW、MFの得点はオーストラリアの高原のゴールだけ(サウジ戦のゴールは中澤と阿部)と、守備の選手を極限まで減らした結果としては少し寂しい。

これには色々な要因があると思う。トーナメントに入って、一番の得点源だった高原はしっかりマークされたし、オーストラリア戦と韓国戦では相手に退場者が出て、あからさまなPK戦狙いの守備をしてきたし、連戦の疲労もあった。温度は35度を越え、湿度は60〜80%という過酷な環境の中で省エネサッカーだったというのもある。

しかし、人数をかけているわりにアイディアのないパス回しが多かったのも事実。俊輔、遠藤、憲剛という布陣は、疲れていてもテクニックとアイディアを発揮できるとオシムは期待して起用したはず。FWにマークがついてスペースを埋められると、手詰まりになることが多かったのは残念。でも、素直にクロスを上げるのではなく、ファーで折り返すとか、裏に飛び出すとか変化をつけられている部分もあった。特に韓国戦はチャンスを作るところまではできていた。だから、結果は出てないけど、機能していたところもある。うーん。やっぱり攻撃に関するコメントは難しいな。どの試合も羽生がちゃんと決めていれば勝っていたわけだし……。

フォーメーションについては、初戦と3位決定戦で高原の1トップ(山岸が左サイド)、その他の試合では高原と巻の2トップだったわけだが、試合を見た感じでは2トップの方が機能していた。高原を活かすためには盾役の巻がいた方が良かったというのもあるし、山岸は逆サイドからゴール前に走りこむのが得意なのに、右サイドからは全然良いクロスが上がらなかったという問題もある。どうしてもゴール前は高原頼みになってしまうところがあるので、現状高原を起用する場合は、2トップにせざるを得ないわけだが、1トップ、もしくは、3トップをオプションとして持ちたいというのも分かる。何度か矢野を使ってのパワープレーも成功しなかったしね。ちょっと前の3バック、4バック論争もそうだったけど、単純に機能するフォーメーションを固定にすればよいという話ではない。少し前までJのチームは3バックばかりだったのに、今ではJ1もJ2もほとんどのチームは4バックになっている。1トップが主流になることは考えづらいが、チーム戦術として身につければ、少しは高原頼みから脱却できるかもしれない。

個の力が課題みたいな言われ方をしているが、W杯予選を考えると、それまでに個の力が急上昇するはずもなく、もうちょっと戦術的なところでカバーする必要があるだろう。個人的にはこのメンバーで環境が万全の状態でのサッカーも見てみたい気もする。松井、三都主、山瀬を入れると、遠藤か憲剛を外さなければならないということで、折角のポゼッションが下がってしまうかもしれない。この辺は悩ましいところだ。

選手交代について

結果だけ見ると、選手交代後にチームが得点したケースはなく、あまり交代がうまくいっているとは言えない。高原、俊輔の二人は直接点に絡める能力が高く、遠藤、巻も戦術的な役割をこなしており、この4人のバランスは良かったのだが、新しく入ってきた選手に合わせて全体のバランスを変えることができなかったように見えた。例えば、巻から寿人に交代したとしても、当然寿人は巻の役割をこなすことはできない。FWが高原と寿人の二人になったときに両方機能しなくなる場面もあり、周りとの連繋ができていないように見えた。この辺は采配の問題というよりは、選手が交代したときのパターンをチームでもっと磨く必要があるだろう。

その点、オシムが交代選手として羽生をよく使うのはよく分かる。個人としての能力はともかく、戦術理解度が高く、周りが羽生に合わせるのではなく、羽生が周りに合わせてプレーできる。決められなかったが、毎試合決定的なチャンスを作っていた。他の選手も羽生のようになれとは言わないが、途中出場で試合の流れを読み、周りの選手と連繋するというのも一つの技術として考えるべきだし、交代選手を機能させるというのもチーム戦術の一つということだ。

選手交代の遅さも目立ったが、これもまた難しい。トーナメントに入ると延長もあるし、過酷な環境の中、いつ選手がダウンするとも限らない。その中で相手の退場で数的優位になる試合が何度かあったが、こうなると折角有利な状況なのだから、選手交代でそれを台無しにしたくないという意識も働く。人が多いんだから、先発陣もうちょっと頑張れよと言いたくはなる。選手交代というのは最も結果論で語られるところだけに、オシムも色々と反論したいのではないだろうか。

余談だが、日本は今大会で4つも相手選手が退場した試合があった。日本の質の高いパス回しに相手が苛立ったのだろう。最終予選でも同様のケースが出てくると思われる。10人になって自陣の守りを固めた相手をどう崩すのかというのも今後、重要な戦術的課題になりそうだ。

2007-08-01

有川浩/図書館内乱

図書館内乱
有川 浩
メディアワークス
2006-09-11
単行本

前作『図書館戦争』と一緒に続編の『図書館内乱』と『図書館危機』も予約していたのだが、ようやく借りられたので読んでみた。

前作についても文句ばかり言ったような気がするが、これもいまいちかな。本の規制と検閲をめぐって法務省と地方の図書館が戦争をしているという無茶な設定が話の足をひっぱっているように見える。今回は火器も出てこないしね。

前作のあとがきで作者が月9ドラマと言っていたように、一つの章がドラマの一話のような形の連作短編になっている。ストーリーもこの巻の中では全然完結していない。まあ、それはいいんだけど、前作もそうだったが、テーマが散漫な感じではある。障害者に対する過剰な規制や、未成年犯罪の実名報道など、作者が興味のあるところをつまみ食いしたような構成になっている。この辺もテレビドラマ的なのかもしれない。

今回もメディア良化委員会が図書館員を人権侵害の容疑で逮捕拘束するなど、微妙にツッコミどころがある。さすがに有り得ないよね。警察でもない組織が言い掛かりで強制拘束できるって、もう何でもありってことでしょ。そんなの戦時下でもない限り日本の社会が許すとは思えない。テーマはかなり現実的なものを選んでいるだけに、設定のリアリティももうちょっと気をつかってほしいところ。

それで、この巻の後半はタイトルの通り、図書館を文部省管轄にして法務省のメディア良化委員会に対抗すべきだという新勢力が現われて、あくまで図書館の独立に拘る主人公側と対立するのだが、そもそも図書館の独立性というものにあまり関心がないというか、このテーマは図書館のことを真剣に考えている人間じゃないとちゃんと楽しめないかもな。正直に言うとどっちでもいいじゃんというか。まあ、マイナーなテーマって難しいよね。

なんかネガティブなことばかり書いてしまったな。まあ、何と言うか、中途半端な戦争設定、つまみ食い的なテーマ、テレビドラマ的な構成、そういったのは好みではないんだけど、ライトノベルやケータイ小説とはまた違った、今風な小説の形というのが、なんとなく感じ取れるかもしれないと思った。まんが的リアリズムでもなく、ゲーム的リアリズムでもなく、テレビドラマ的リアリズムというか。過渡期という感じではあるけどね。ケータイ小説ほどアホっぽくもなく、文芸というほど堅苦しくもなく、ライトノベルほど子供向けでもなく。しばらくはこういう小説が流行るかもね。