2007-12-31

2008年冬新番

2008年冬期(新春)開始のアニメ・特撮番組一覧 - GIGAZINE

秋に引き続いて、いまいち話題性に欠けるラインナップだが、毎年冬はこんなもんと言えばこんなもんか。

メジャーなところは、ARIA3期、絶望先生2期あたりかな。ARIAは2期で切っているんだよなあ。あの内容で2クールは長いよ。けど、秋期のスケッチブックがそこそこ面白かったので、ちょっと気になっている。絶望先生は面白かったし、2期も見る予定だけど、シャフトはこのあとひだまりスケッチ2 期もやるんだよな。2期ものを連続でやるのはあまり感心しないなあ。

あとは、ナデシコやステルヴィアで有名な佐藤竜雄監督に久々の地上波作品シゴフミも注目かな。脚本がコードギアスやキングゲイナーで有名な大河内一楼というのもポイント。

狼と香辛料も原作を読んだから見てみようかな。黒田和也のキャラデザでイマジンの制作というと、怪物王女を思い出すが、怪物王女スタッフは4月放送予定の「仮面のメイドガイ」(これもまた頭の悪そうなタイトルだ)を制作中だと思うので、多分大丈夫。しかし、あまりアニメに向いてなさそうなんだけどね。

色んな意味で注目は、みなみけ〜おかわり〜。この間までやっていた童夢版みなみけから声優以外制作会社ごとスタッフ全員交代。みなみけの方がそこそこ好評だっただけに、一体どう変わるのか、ちょっと意地の悪い興味がわく。

ロザリオとバンパイアはどれだけパンチラがあるかだな。最近のGONZOは可哀想すぎるので、そこそこ小遣い稼ぎになるといいね。

あと、エロゲギャルゲアニメだと、true tearsがちょっと気になる。微妙に通好みなスタッフが多い。H2Oは花田十輝というだけで見る気なくすなあ。君が主で執事が俺では原作スタッフが制作に関わっているらしいので、大きく崩れることはないか。

2007年もこのエントリーで終わり。今年一年色々ありがとうございました。なるべき濃いエントリーを心掛けたつもりだけど、振り返ると適当なことばかり書いているなあ。来年もほどほど頑張っていくんで、よろしくお願いします。

2007-12-30

天皇杯 準決勝 G大阪×広島 川崎×鹿島

結果は、G大阪×広島は1-3で広島の勝ち、川崎×鹿島は0-1で鹿島の勝ちだった。決勝のカードは広島×鹿島になり、鹿島がJ1で優勝しているので、来年のゼロックススーパーカップも広島×鹿島のカードになることが確定した。

僕の予想ではガンバと川崎が勝ってナビスコ決勝のカードの再現になると思っていたのだが、見事に外してしまった。

ガンバと広島の試合は、開始24秒いきなり広島が先制。ロングパスに佐藤寿人が抜け出してループシュート。ガンバはこれが痛かった。このあとは終始ガンバが攻め倦ねて、広島がカウンターという形。広島の守備も見事だったけど、ガンバの前線は足が止まってるね。対策されてしまっているのか、シーズン終盤の不調が続いているのか。終盤にガンバが前線の選手をどんどん投入したんだけど、逆に蓋になってしまった。移籍が噂されている家長はモチベーション低いのかな。まあ、見ていて楽しい試合ではなかった。

川崎と鹿島の試合は、両チーム速攻が得意ということで、とにかく縦に速い試合になった。ずっと忙しくボールがゴール前を飛び交う展開になったのだが、後半になり川崎がロングボールを痛恨のクリアミス。そのボールが川崎の裏へ抜けた本山に渡り、本山はこれを見事がボレーシュート。川崎の運の悪さ、鹿島の個人能力の高さが合わさった得点だった。そして、リードしたあとの鹿島はやたら強い。完全に試合がコントロールされ、そのまま試合終了。

どちらの試合も先制点が鍵だった。先制したあとの試合運びがうまいというのは、なかなか日本のサッカーも成熟してきたんじゃないかと思う。アホみたいにロスタイムに点が入るのが良くも悪くもJリーグの特徴だからね。

さて、決勝だが、鹿島有利だよなあ。広島もガンバ戦みたいな得点はそう簡単には取れないだろうからなあ。加えて柏木が出場停止ときている。しかし、このまま予定調和的に鹿島が勝つのは面白くない。元旦は広島を応援しよう。

2007-12-29

刀語 第八話 微刀・釵

刀語 第8話 (8) (講談社BOX) (講談社BOX)
西尾 維新
講談社
2007-08-02
単行本

8話は敵のロボット日和号自身が変体刀という話。変体刀はどんどん変なものが出てくるけど、西尾維新の予定調和感のようなものがマイナスに作用してか、あまり驚きはない。思えば、刀語は凝った設定が色々あったが、どうも右から左に素通りしてしまうようなところがある。

それと並行して、今まで少ししか登場しなかった否定姫と左右田右衛門左衛門が話の前面に出てきた。毎度の七花楽勝話にどう変化を持たらすのか、そこそこ期待しておこう。

今回は、不要湖が四季崎記紀の工房として紹介され、四季崎記紀の存在がややクローズアップされたが、やはり最後はベタに四季崎記紀が実は生きていて、七花と戦ったりするのだろうか。ここまでやったのなら、とりあえず戯言シリーズの最後みたいに逃げずに、とことんベタにやってほしいものだ。

2007-12-28

桜庭一樹/赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹
東京創元社
2006-12-28
単行本

この小説は、日本推理作家協会賞を受賞し、直木賞の候補と吉川英治文学新人賞の候補にもなり、今年の『このミス』でも2位になり、まさに桜庭一樹の出世作となった作品であり、今のところ一番の代表作になった作品である。この小説のヒットで、最近では桜庭一樹はすっかり流行作家として色々なところで名前を見るようになった。図書館でも大人気で、僕が予約したのは多分半年以上前のことだ。その間に僕の中では桜庭一樹ブームは一段落してしまったんだけど、なんか勿体無いので読んでみた。

で、感想はというと、面白い。ツッコミどころはあるけど、まず地方の旧家の60年間の物語がどんどん進んでいくので、それに釣られて読む方もどんどん読んでしまう。女系家族の三代記で、3つの章ごとに主人公が変わるんだけど、それに合わせて作品の雰囲気も、最初の万葉の話はおとぎ話のように始まって、次の毛毬は漫画のような話、最後の瞳子は私小説風と変わっていくのが面白い。

悪いところを挙げると、最後に取ってつけたようにミステリー要素があるのだが、これは簡単に予想がついてしまうし、あまりいい話とも思えないので、なくてもいいような気がする。あとは、時代の風俗をなぞってみましたという感じのガジェットが浮いている。大鵬、ビートルズ、学生運動といったストレートすぎる単語は、どういう時代かを簡単に示したいのだろうけど、もうちょっと捻ってほしかったかなと思う。

そう言えば、この小説の高評価と佐藤友哉の『1000の小説とバックベアード』の三島賞を受賞したことに対しての異議申し立てを出発点として、東浩紀と桜坂洋が『キャラクターズ』という小説を書いたりしたのだが、この話はいずれまただな。

2007-12-27

Myself ; Yourself 最終回

efと並んで今期話題になっていたマイユアだが、最終回で投げっぱなしENDになってしまった。色々詰め込んで毎週興味を引く展開になったのは良かったんだけど、最後にいきなり10年後とか言われてもなあ。ギャルゲエロゲアニメの仲間のプリズムアークも酷い投げっぱなしENDだった。コードギアスの大ヒットの影響で、みんな毎話盛り上げるのに必死で、辻褄合わせを放棄しちゃったのかなあ。コードギアスは一応綱渡り的になんとかやってたと思うのだが、真似するな危険という感じだな。

2007-12-26

ef - a tale of memories. 最終回

春期に比べると低調な感じは否めない今期だが、1クールのアニメはそこそこ粒揃いで、中でもこのefは非常に高いクオリティで毎週楽しみに見てた。

ストーリー自体は、今までのエロゲアニメの枠を大きく越えるものではないんだけど、新房直系のシャフト演出をぶつけてきているのが新鮮。5分間文字しか出さないとか、止め絵が多くて賛否両論なんだけど、妙な迫力はあるのは間違いない。

しかし、最近のエロゲアニメは、ヒロインが少人数でねちっこい関係をやるのが多いね。ラノベでもその傾向はあるけど、ハーレムは流行らんのかね。それともらきすたとかひだまりみたいなところに移行しているのか。やおいが好きな女性は醜い自分がいないのがいいらしいが、男もそういう傾向になっていくのだろうか。

2007-12-24

高速カードバトル カードヒーロー買った

カードヒーロー買った。前作が隠れた名作として有名ということで、期待して買ったんだけど、実際やってみても結構面白い。難点を言えば、プロルールでの対戦が時間がかかりすぎる。2戦先取の戦いだと30分くらいかかることもしばしば。シニアやジュニアだとブラックマスターでの速攻が強すぎるので、プロ中心にやりたいんだけどね。

ちなみにFFTA2は少しずつ進めているんだけど、なかなか終わらない。130時間やって、やっとクエスト250を越えたところ。あと、50個ほどなんで最後まで頑張ってやる。

2007-12-23

M-1グランプリ2007 サンドイッチマン優勝

いや驚いた。まさか敗者復活のサンドイッチマンが優勝とは。今年のM-1は、去年がチュートリアルが優勝するための大会だったように、トータルテンボスが優勝するための大会なのかなと思っていたのだが、いまいちパワー不足。それで伏兵中の伏兵のサンドイッチマンが優勝したわけだけど、漫才を見る限りでは妥当だったかなと思った。一昨年のブラックマヨネーズとか、去年のチュートリアルほどには凄いとは思わなかったけど。M-1がガチだと広くアピールできたのは良かったんじゃないかな。2ちゃんの嫌われもののキングコングが優勝決定戦まで残ったときにはどうなるのかとちょっとドキドキしたけど、優勝して阿鼻叫喚という流れにはならなかった。

2007-12-18

クラブW杯 3位決定戦 浦和×エトワール・サヘル 決勝 ACミラン×ボカ・ジュニ

まずは、3位決定戦から。結果は、2-2でPK戦になり、浦和の勝利。浦和の得点者は2点ともワシントン。

これも、なんていうか、微妙な試合になってしまった。両チームとも実力は拮抗。どちらもしっかりとした守備がベースのチームでロースコアになることが予想されたが、前半5分、いきなり坪井がボールの対応を誤り、PKを与えてしまい、これを決められてサヘル先制。激萎え。

これでサヘルは引き気味になり、試合は硬直。浦和は左の相馬がマークされているのか、右の細貝に出すことが多いが、あまりやってないポジションのせいか、連携の悪さからボールを失うことが多かった。と思っていたら、浦和にポジションチェンジがあり、この日トップ下に入っていた山田が右サイド、長谷部がトップ下、細貝がボランチになる。これで右サイドでボールをキープできるようになり、細貝も本職のボランチで奮闘し、浦和がペースを握る。前半35分、サヘルがクリアミスしたボールを相馬が奪って、絶妙なクロス。それをワシントンが決めて、浦和が同点に追いつく。これでつまらないミスが帳消しになったと、ほっとした。

後半になっても浦和のペースで、後半25分、セットプレーからワシントンが追加点を挙げて、これで浦和の勝ちかなと思った直後の後半30分、またもや都築の緩慢なプレーからボールを奪われて失点、2-2になってしまう。これでまた萎える。この後はサヘルも攻めに出てきたが、両者得点は入らず、PK戦に。浦和が全員決めて、サヘルが2人ミスしたので、浦和の勝ちになった。

なんなんでしょう、この自作自演の勝利は。選手個々のパフォーマンスは良かったけど、ミスで2失点は色々と台無しだ。3位という結果については、非常に良かったと思う。まあ、本当にアジアがアフリカより強いのかとか、本命だった北中米のチャンピオンのパチューカが出てきてたら勝てたのかとか、思うところがないわけではないけど、1位とか無茶なことを言っているわけではないので、素直に喜んでおきましょう。

次は決勝戦。結果は4-2でACミランの勝ちだった。大会MVPはカカになった。

これは面白い試合になった。序盤から両者とも激しく攻め合い、運動量豊富にお互いの中盤にプレッシャーを掛け合う展開で、浦和×ミラン戦と違って、力量が噛み合っていた方が、やっぱりサッカーとしては面白くなるなと思った。結果は4-2だったが、それほどミランの方が強いという感じでもなかった。特に前半は全く互角の戦い。ボカは個人技もあり、パスワークも良く、最終ラインの守備も固く、文句なくハイレベルなチームだった。差があるとすれば、やっぱりカカの存在(そしてリケルメの不在)、あと、後半ミランがリードしてからの試合運びのうまさ。後半早々のセットプレーでの失点がなければ、ここまで差がつかなかったと思う。まあ、しかし、トータルではミランのこの大会へかける想いが上回ったかなという気はする。

この大会を総括すると、ピッチの中では、とにかくカカが凄いということに尽きる。ミランは浦和戦とボカ戦で合計5得点したわけだけど、そのうちカカが1得点3アシスト。アシストと言ってもマスコミ用語ではなく、全てカカのラストパスをダイレクトでシュートしての得点だ。他の1点がボカ戦でのセットプレーの得点なので、流れの中からは全てカカが絡んで得点したことになる。カカは今年バロンドール、FIFA最優秀選手賞を大差で受賞し、現在世界最高の選手と言われているわけだが、ミランが大会1週間前から日本入りしたこともあり、このCWCでもその能力の高さをまざまざと見せつける結果になった。僕は10年くらいトヨタ杯を見てきたけど、世界最高の選手がこれだけのトップフォームの状態で活躍したというのは記憶にないし、その選手と浦和が戦ったというのも、まさに記憶にも記録にも残る事実として、大袈裟じゃなくて後世まで語り継がれることだと思う。

ピッチ外について言えば、ミランが本気で勝ちに来たことで、大会の価値がかなり上がったのではないだろうか。レギュレーションは改善の余地があると思うが、前のCWCみたいに変なことになって折角上昇した大会の価値が下がらないようにしてほしいものだ。

2007-12-15

クラブW杯 準決勝 浦和×ACミラン

結果は、0-1でACミランの勝ち。ACミランの得点者は、セードルフ。

この試合の重要性、歴史的意義などは、僕が触れるまでもなく、散々色々なところで語られているので、私見を中心に。

うーん、何と言ったらいいか、正直試合自体はつまらなかった。次元は違うものの、カカ頼みのサッカーvsポンテ頼みのサッカーwithoutポンテということで、カカがボールを持ったときくらいしか盛り上がらない。浦和の組織的な守備や、ACミランの選手の基礎技術の高さを見るような玄人視点じゃないと楽しめない試合でしょう。普段サッカーを見ない一般人の方々がこの試合をどう思ったのかがちょっと気になる。

試合の中身については、あまりに単調だったので書くことがないのだが、前半は、浦和が引いて守り、ミランが様子見のポゼッションサッカーに終始する。ミランのファールのもらい方がセコい。また、足への危険なタックルも何度かあり、省エネで勝つ気マンマンという感じであまり心証は良くない。

後半は、前半の展開に業を煮やしたミランが攻勢に出るが、浦和はこれを何とか防ぎ切り、反撃に出る。阿部のシュートや永井のクロスなど少し良い攻撃があったけど、どうもこれはカウンターを狙うミランの罠だったような気がしないでもない。そして、その直後の後半23分、素早いリスタートからカカがドリブル突破してクロス、セードルフが決めて、これが決勝点。この後は、怪我の闘莉王の代わりに入った山田(久し振りの出場だ)あたりを中心に浦和も何度かチャンスを作るが、そのままミランに逃げ切られてしまった。

浦和の守備は十分ミラン相手にも通用したと言っていいと思う。ジラルディーノにほとんど仕事をさせず、インザーギを引き出したわけだし、失点した場面などカカがボールを持ったとき以外、大きく崩されたということはなかった。アンブロジーニからセードルフのシュートで一度危ない場面はあったが、浦和のミスというよりは、あのレベルのプレーをされると防ぎようがないという感じ。

しかし、やっぱりカカは別次元だった。日本最高のレッズDF陣が2人行って、2人とも躱されるのを見ると、もうどうしようもないじゃん!と絶望的な気分になる。欧州のスーパープレーはテレビでよく見るけど、身近な浦和がこうも子供扱いされるのを見ると流石にショックとしか言いようがない。ああいう異次元のプレーを見ると、戦術を語ったりすることが馬鹿らしくなるので、記憶から消し去りたい気分だ。

この試合について、メディアやネットの反応を見ると、浦和とミランでは1点以上の大きな差があり、浦和完敗という論調が多いが、僕はそんなに悲観的な見方をしていない。もちろん、浦和とミランでは選手個人の能力や戦術面でかなりの実力差があるのは事実だろう。しかし、浦和はJでもACLでもああやってグダグダな試合ばかりやっているではないか。これが、中盤の構成力が売りのガンバや、カウンターからの攻撃力が売りの川崎なら、何もできず完敗と言ってもいいかもしれないが、あんな劣勢ならACLで浦和は何度も経験してきたはずだ。確かに点を取れそうな雰囲気はまるでなかった。しかし、JでもACLでも点が取れそうもないのに、ポンテやワシントンがあっさり点を取って勝つのが浦和サッカーじゃないか。もし、カカがミランではなく浦和にいたら、浦和が勝つというのも十分有り得る話だ。まあ、カカが浦和にいることが有り得ないけど。

確かにミランは強かった。当たり前だ。現欧州チャンピオンであり、過去7回も欧州チャンピオンになり、欧州三大リーグのセリエAを17回優勝したことのある名門なのだ。選手の年俸もクラブ予算規模も浦和とは全然違う。しかし、ピッチ上でそれほどの差があったかというと、僕はなかったと思った。むしろ、浦和がミランに勝てる可能性があったとも思った。何も悲観することはない。Jリーグ全体のしっかりとした底上げができれば、近い将来、日本のチームが欧州チャンピオンに対してアップセットする日も来るだろうと思わせる浦和の善戦だと思った。

ただ、当分、いや、今後、日本からカカのような選手が現れることはないということも痛感してしまったわけだけど……。

2007-12-11

クラブW杯 準々決勝 浦和×セパハン

結果は3-1で浦和の勝ち。浦和の得点者は永井とワシントンとOG。これで準決勝へと駒を進めた浦和は次の準決勝で欧州CL優勝のACミランと対戦する。

まあ、快勝でしょう。J最終節以来この大会に照準を合わせて調整してきた浦和と、既に1試合して、インフルエンザまでチームに蔓延しているというセパハンでは、コンディションに大きな違いがあった。

この日の浦和のスタメンは、FWがワシントンと永井(田中達也は状態が悪いのかベンチにも居なかった)、怪我でブラジルに帰国しているポンテに代わり長谷部がトップ下、阿部と啓太のボランチ、両サイドの平川と山田も怪我で、代わりに相馬と細貝という布陣。

日本はシーズンの末期ということで浦和の怪我人がやたら多いが、代役に守備的でポリバレントな人材が多いおかげか、却って守備は安定しているように見えた。オジェック監督が「中盤を再構成し、戦術的なトレーニングした」と言っているのでその成果が表われているのだろう。特に長谷部、阿部、啓太の3人はセカンドボールへの反応、また、攻守の切り替えの早さが目立った。大逆転でJ1優勝のタイトルを逃してから心身共にリフレッシュすることができたようだ。

しかし、リスクを最低限にする攻撃は相変わらずで、PAにいるのはワシントンと永井の二人だけ。Jリーグ終盤戦では深刻な得点力不足に陥り、こんなんで点が取れるのだろうかと心配して見ていたのだが、終わってみれば3得点ということで、どうやら杞憂だったようだ。

この試合での攻撃の一番のポイントはやはり左サイドの相馬。相馬と言えば、ドリブルは一流だが、守備とクロスの精度に難ありで、今シーズンは三都主の移籍で出番が来るかと思いきや、左サイドに回った平川にスタメンを取られ、直接関係のないオシム監督に「なぜ浦和で相馬でなく平川が出ているのか云々」と名指しで駄目出しされてしまう始末。なかなか思い通りいかないシーズンだったと思うが、この試合ではその鬱憤をぶつけるように、得意のドリブルから、らしくない高精度のクロスを連発し、浦和の2点を演出した。台所事情が苦しい浦和にとっても、この相馬の覚醒はありがたいに違いない。

あとは、2点目を取ったワシントンの動きも凄かった。オフサイドラインギリギリでボールを受けると、DFとGKを躱して、全く角度のないところから直接ゴール。これは針の穴を通すようなシュートで、まさに鳥肌の立つゴールだった。

しかし、失点は余計だった。ハーフウェーラインでの浦和の有り得ないパスミスから、セパハンに絶妙なスルーパスを通され、闘莉王がこれをクリアできずに、セパハンのエースのカリミに決められてしまった。あまりに有り得ないところでのパスミスだったので、誰がミスったのか、よくわからなかったのだが、後で確認したところ、途中出場の小野のパスだったらしい。小野ちん、これは駄目だって。そりゃスタメン外されちゃうよ。2ちゃんあたりではドイツW杯のオーストラリア戦以来、途中出場すると失点するキャラとして定着しつつあるが、ミラン相手にはしっかりしてほしい。

さて、そのミラン戦だが、こういう大一番では2002W杯のとき本当か嘘かわからないがトルシエが言ったとされる「日本のようなサッカー新興国が準決勝に進出することは大会の価値を下げることにつながる」という発言を思い出す。この大会でも、明石家さんまを始めとする欧州サッカーファンでそう考えている人は多いと思うが、浦和は空気を読まずに是非ミランに勝ってほしい。

このクラブW杯が毎年日本で開催されているのは、スポンサーのTOYOTAの存在が大きいが、日本が世界のサッカー界で良くも悪くも害のない中立国と見做されているというのも大きい。ここで万が一浦和が優勝しちゃったりすると、世界から日本で開催することの是非を問う声が一斉に挙がると思うが、それもまた日本のサッカーが本当に世界に進出するときには避けられないことである。というわけで、浦和はホームのアドバンテージを最大限活用してもらって(もちろん合法的でモラルに反しない範囲で)、優勝を目指して頑張ってほしい。

まあ、これも浦和がACL優勝したから言えることなんだけどね。開催国枠で出ていたらと考えると、全く恐ろしい……。

2007-12-10

J1・J2入れ替え戦 第2戦 京都×広島

結果は、0-0の引き分けだった。第1戦で京都が勝利しているので、京都の昇格と広島の降格が決定。京都は去年の降格から1年での昇格。広島は2003年以来4年ぶりのJ2降格。

スタメンは、広島はボランチを戸田から森崎和幸に変え、DFに身長のある盛田を入れてきた。京都は第1戦と全く同じスタメンで3バック。

どこか弛緩したような第1戦と比べると、広島は守備の意識が高く、サイドを大きく使って、最後に駒野が勝負するという形で何度もチャンスを演出していた。相手が守りに入ったと見ると、ストヤノフや槙野も攻撃に参加する。前半は広島が圧倒的に攻め立てるが、京都の気合の入った守りとウェズレイの不調もあり、無得点のまま折り返してしまう。

ここで流れが変わった。後半に入って京都が4バックにして攻撃に出ると、広島が一方的に押す展開から京都ペースに変わる。ただ、お互い守備が強いチームではないので、際疾い展開が続き、見る方もかなり疲れる。ここで運も京都に味方した。悉く広島のシュートがポストやバーに当たる。最後の最後、ロスタイムの槙野のオーバーヘッドもポスト。これで万事休す。0-0で京都の昇格が確定した。

いい試合だったんだけど、広島はどうしようもなかったね。ポストやバーに当たったシュートがどれか一本でも入っていれば……。結果論だけど、ウェズレイはスタメンから外した方が良かったかもしれない。

京都は何度も昇格と降格を繰り返している(唯一3回のJ2降格経験のあるチームだ)のだが、今度こそJ1でインパクトのある1年を送ってほしい。と言っても、なんとなく望み薄なんだよな、京都。まあ、広島を蹴落とした分頑張る責任はあるだろう。それなりの意地を見せろ!

2007-12-07

岡田氏がサッカー日本代表監督に就任

ほぼ確定していたわけだけど、日本サッカー協会の理事会の承認を経て、岡田ジャパンが正式に発足した。

岡田監督という人選については、オシムサッカーからの継続性がないとか、決めるのを急ぎすぎているとか、色々批判する声が多いのだけど、まあ、僕は仕方がないかなと思っている。

オシムサッカーの継承と言っても、弟子筋のペドロヴィッチ監督の広島や、アマル監督の千葉の今季の成績を見ると、なかなか難しいことなのがわかる。もちろん、オシム監督の能力は疑う余地のないものだが、やっぱり監督の能力というのは非常に繊細なものなんだろうね。似たような系統だから良いというものでもない。それにオシム監督は理想主義者だったけど、こういう状況で就任する監督はある程度現実主義者じゃなきゃいけない。

決定を急ぎすぎというのも、やっぱり監督不在が長びくと、状況が混乱してくるからね。同じく脳梗塞を起こして退任した野球のアテネ代表長嶋監督も、結局最後まで代わりを立てられなかったりしたし、さっさと決めるというのは悪いことではない。お隣韓国も今、ウリエ監督、マッカーシー監督に連続して断わられて困っているというし、オシム監督の脳梗塞という究極のバッドニュースの後には余計な混乱を避けて粛々と物事を進めるべきでしょう。

イングランドの監督にモリーニョとかカペッロとかという名前が上がっているのを見ると、つい羨ましく思ってしまうが、今回は非常事態だからね。普通にオシム監督が解任されて、岡田監督就任だったら、僕も大激怒してるけどね。もっと選択肢はなかったのかと。

もちろん、こういう難しい状況で引き受けた岡田監督は立派だと思う。オシムジャパンという大きな夢が消えてしまった今、岡田監督と一緒に現実的にアジア予選突破を目指していくということになるでしょう。

2007-12-06

J1・J2入れ替え戦 第1戦 京都×広島

入れ替え戦は、Jリーグ公式戦の中である意味一番面白い試合と言える。ナビスコ杯や天皇杯決勝なども面白い試合に違いないが、入れ替え戦の緊張感はまた別である。カップ戦の勝者にはチャンピオンとしての名誉が与えられるが、敗者にもまた準優勝というそれなりの名誉が与えられる。ところが、入れ替え戦の敗者は、最低1年の長いJ2生活というこれ以上ない罰が与えられてしまう。勝てば天国負ければ地獄とはこのことで、J1からJ2へ転落すれば、有力選手の大半は死体に群がるハイエナのような他のチームに引き抜かれ、スタジアムの集客は激減し、スポンサーも離れ、チームは解体寸前まで追い込まれる。無論、J2から入れ替え戦に望むチームにとっても、J2の50試合以上の長丁場を戦って得られたのが、この2試合を戦う権利である。まさにチームの全てを賭けた戦いになるわけだ。

と、まあ、少し大袈裟に語ってみたが、当事者やサポーターの人々の胸中は察するに余りある。僕はとてもじゃないがそんなプレッシャーに耐えられそうにはない。他人事として無責任にテレビ観戦するに限るということで、試合の話。

立ち上がりは、広島の攻勢。京都は中盤をコンパクトにしてスペースを潰しているが、広島はDFも技術のある選手を揃えているので、ロングボールであっさりとDFの裏を取れたりする。また、京都のプレスに対しても、ひらりひらりと躱せているのだが、どうもチャンスの数自体は少ない。

そんなことをやっているうちに、京都は試合に慣れてくると、右サイドを中心に反撃に出る。京都の渡邉が再三広島の服部の背後のスペースをつき、とうとう前半28分、ゴール前に決定的なクロスを上げて、広島GK下田がたまらずボールを弾いたところを、京都の「ビッグマウス」田原がヘディングで押し込んで先制。さらに、10分後の前半39分、CKのこぼれ球をまたも渡邉が軽く上げて、またも田原が強引に押し込んで2-0。京都からすれば最良、広島からすれば最悪の形で前半を終える。

広島は簡単に攻略されちゃったな。3バックのサイドのスペース、そして、高さのないDFとフォーメーションの時点で明確な弱点があるのは誰の目にも明らかなわけだが、そのまま試合で露呈しちゃうのはどうよ。特に、人数は足りているのに、完全にボールウォッチャーになって、田原にやられてしまった2点目がいただけなかった。さすが、J1最多失点というところか。

後半に入って、広島がDFの森崎和幸を高さのある盛田剛平に変え、左サイドの服部を下げて駒野を左サイドに回すと、なんとか広島もボールが持てるようになってくる。とは言っても、広島が攻め倦ねてボールを失なって、京都に逆襲するという形で、決定的なチャンス自体は京都の方が多かった。そして、この日ほとんどボールに絡めなかったエース、ウェズレイを下げて、若い平繁投入すると、ようやく広島の攻撃が機能しはじめ、後半43分、佐藤のシュートをその平繁が決めて、待望のアウェーゴールとなる得点を奪った。試合はこのまま終了。

うーん、いかんね、広島。上の方で緊張感うんぬんと書いたけど、リーグ戦の延長で戦っている感じ。守備陣のマークがちゃんとしていないのと、ボールウォッチャー癖、ウェズレイの大ブレーキで組み立てられない攻撃陣。普段J1を見ているから、つい広島に肩入れしてしまうのだけど、このままだとやばいな。とりあえず、思い切ってウェズレイを外してみてはどうか。大胆にいじくらないと、リーグ戦終盤の悪い流れを断ち切れない気がする。

2007-12-05

Yahoo! ファンタジーサッカー 最終節 結果

位置選手チームボーナスfp
合計21fp69fp
GK都築 龍太浦和3fp8fp
DF加地 亮G大阪2fp5fp
DF箕輪 義信川崎0fp5fp
DFシジクレイG大阪1fp4fp
DF坪井 慶介浦和2fp6fp
DFネネ浦和0fp3fp
MF遠藤 保仁(C)G大阪4fp7fp
MF中村 憲剛川崎3fp8fp
MF安田 理大G大阪1fp3fp
FWジュニーニョ川崎1fp4fp
FWバレーG大阪0fp9fp

うーん、駄目だね。浦和が負け、ガンバと川崎が引き分けるとは。まあ、平均もかなり低かったので、そこまで順位は落ちなかったけど。共通1111位 → 1140位。これで終戦です。

今季を総括すると、浦和、ガンバ、川崎あたりを頼りすぎて、ちょっと視野狭窄があったかなという気がする。冷静に広く戦力分析をしないと、これ以上の順位は難しいかな。まあ、とりあえず、トップリーグへの昇格は狭き門なので、現実的にはそれを目指すことにしよう。

2007-12-04

Jリーグ 最終節 鹿島×清水 横浜FC×浦和

結果は、鹿島×清水は3-0で鹿島の勝ち、横浜FC×浦和は1-0で横浜FCの勝ちだった。鹿島は9連勝で逆転優勝。残り5節を残した時点で首位と勝ち点差10の状態からの逆転は史上初。これで鹿島はJリーグの3大タイトルの獲得数が10となり、Jリーグ初の10冠を達成した。横浜FC は5月26日以来、20試合連続勝ちがなかった。今季4勝目。

いや、驚いた。まさか、鹿島が優勝するとは。まさか、横浜FCが勝つとは。こんなこともあるのか、Jリーグ。こんなことがあっていいのか、Jリーグ。

まあ、しかし、やっぱり鹿島は見事だった。浦和とガンバがACLとナビスコ獲ってからすっかりだらしなくなってしまったが、その中で鹿島は上位で1チーム気を吐いていた。終盤戦では、十分鹿島は優勝に相応わしい戦いをしていた。

試合の方は、また2台のテレビで2試合を同時に見ていたのだが、まずは、鹿島×清水を中心に見ることにした。横浜FC×浦和は当然浦和が勝つと思っていたからね。

前半は、清水のペース。運動量豊富に積極的に前線からプレスをかけて、鹿島にボールを落ち着かせない。また、攻撃のキーマン、フェルナンジーニョが左右に動いて、鹿島のマークを振り払う。鹿島はどうも優勝がかかる試合のせいか足が重く、清水のサイドバックのオーバーラップにもうまく対処できていなかった。

しかし、清水は前半の20分、痛恨のPKを鹿島に与えてしまう。小笠原がきっちり決めて鹿島先制。ちょっと鹿島は運が良かったかな。審判によっては取らないファウルだと思う。これで鹿島は落ち着きを取り戻し、ゆったりとポゼッションしながら様子を見るサッカーに移行した。清水は良い時間に点を取れなかったのが痛い。フェルナンジーニョのおしいシュートもあったのだが。

後半に入ると、清水の悪い癖が出てしまった。運動量が落ちて、DFが中で跳ね返すだけになってしまうのだ。立ち上がり鹿島が攻勢をかけると、後半3分に本山のミドルシュートが決まる。これで前に出なくてはいけなくなった清水に対して、鹿島は後半13分にカウンターからマルキーニョスが加点。このまま、実にうまい試合運びで、鹿島が快勝した。

清水はチョジェジンがいないのも痛かったが、もうちょっと上位を目指すなら、決定力のあるFWを取ってくるか、セットプレー以外でも点を取れる攻撃戦術を構築する必要があるだろう。2年連続4位は立派だが、2年とも3位とは大きく勝ち点差が開いている。真に優勝を狙うならもう一皮剥けることを期待したい。

横浜FC×浦和はあまり熱心に見てなかったのだが、やはり浦和の運動量が洒落にならないくらい酷かった。この週の水曜日に日程の都合でJ2愛媛と天皇杯を戦ったのだが、その疲労もあったかもしれない。ちなみにその試合はJ2下位の愛媛に負けてしまったのだが。ということは、前節鹿島戦も含めて公式戦3連敗ということになる。この件については、ACLの日程のきつさや、オジェック監督のスタメン固定が問題があったと言われているが、まさかACL獲ったチームが最後の5節勝ちがないとは誰も想像しなかったはずだ。やっぱりサッカーというのはこういうこともある、としか言いようがないだろう。

それに、横浜FCは最近柏と名古屋と引き分けたりして、調子を上げてきてたんだよね。ようやく監督交代の効果が出てきたんだろうね。だから結果論っぽいけど、日程も鹿島にちょっと味方したと言える。

しかし、根本的な原因は、浦和の最近の得点力不足にある。結局最後の5節で1得点、ワシントンのPKだけ。深刻すぎる状況だ。そして、この試合で負傷退場したポンテの状態が悪く、全治6ヶ月という情報もある。今季JリーグMVPの呼び声が高いポンテの欠場で、クラブW杯がかなり心配になった。

下位では、順当に広島の入れ替え戦出場が決定。しかし、最終戦でガンバ相手に引き分けているし、おそらく勝てると思うのだが、まあ、そこはサッカーなのでわからない。対するJ2は、順当に札幌が優勝、ヴェルディが2位で自動昇格し、京都が入れ替え戦になった。入れ替え戦は5日と8日の2試合行なわれる。

2007-12-01

Yahoo! ファンタジーサッカー 最終節 編成

位置選手チーム年俸
合計7億8860万
GK都築 龍太浦和8170万
DF加地 亮G大阪8880万
DF箕輪 義信川崎5340万
DFシジクレイG大阪9880万
DF坪井 慶介浦和9200万
DFネネ浦和2160万
MF遠藤 保仁(C)G大阪8800万
MF中村 憲剛川崎6860万
MF安田 理大G大阪2730万
FWジュニーニョ川崎1億1010万
FWバレーG大阪5830万

当然浦和からは守備陣全投入。しかし、最近横浜FCの守備が堅くなっているので、攻撃陣からは入れない。ジュニーニョと憲剛は外せない。あとは、入れ替え戦に向けてメンバーを落している広島相手のガンバから最多5人を投入。意地を見せろ。

鹿島優勝!

うひょおおおおお! こりゃ凄いぞ! 笑いが止まらねー。