2008-02-25

東アジア選手権 日本×韓国

結果は、1-1で引き分けだった。日本の得点者は山瀬。しかし、総得点の差で東アジア選手権は韓国の優勝。日本は2位になった。

前のエントリーで書いたとおり、日本は満身創痍の状態だったわけだが、韓国も同じく負傷者を多数出していて、2軍状態。あとは、お互い気力の勝負となるわけだが、それは韓国が一枚上手だったようだ。日本は出足、球際の点で韓国に完全に負けていた。この大会通じてずっとそうだったが、日本代表はこの大会に対するモチベーションのようなものが感じられなかった。まあ、仕方がないと言えば、仕方がない。

この日のスタメンは中国戦から川口がGKに戻り、橋本が代表初先発。怪我の駒野にかわって加地の右サイド。あとの田代の1トップなどのフォーメーションは同じ。

前半は、韓国ペース。上で書いたように日本はセカンドボールが拾えない。そして、前半早々の15分、韓国が先制点を挙げる。韓国が左サイドでクロスを上げて、それを見事なダイレクトボレー。これもこの大会を通じてだけど、内田の右サイドは破られまくっていたね。内田が今のJリーグの右SBのベストプレーヤーではないとは思うが、19歳という年齢を考えて育成すべきというのもわかる話だ。しかし、今後の厳しいW杯予選を考えると、内田の成長を待つ余裕がどれだけあるのかというのも疑問だ。このあたりは岡田監督のバランス感覚を信じるしかない。

後半になると、前半飛ばしていた韓国がバテてくる。それでようやく日本の攻撃も機能しはじめ、怪我明けの安田の投入後、山瀬がショートCKから強烈なミドルシュートを叩き込んで同点になった。しかし、その後、矢野、播戸と次々とFWの選手を投入したが、日本は好調の憲剛を代えてしまったこともあり、再び中盤で負けはじめ、そのままずるずると試合終了。総得点の差で大会2位になってしまった。

大会を総括すると、怪我人続出、反日、ラフプレーという大会意義を問われる問題ばかりがクローズアップされたが、サッカーそのものはあまり面白くなかったなあ。オシムジャパン後半のポゼッションスタイルがなくなったかわりに、速い攻撃は可能になっているけど、ばたばたした、いわゆるワーワーサッカーになっているとも言える。次のバーレーン戦では、こんな変な状況にはならないだろうから、岡田監督の評価はそのときまで保留しよう。

選手を個別に見ていくと、田代は良かった。ヘディングも競り勝っていたし、シュートを打てる体勢に持っていくのがうまかった。ライバルの巻も相当頑張らないといけないだろう。憲剛は、引き続き好調。岡田ジャパンの一番のキーマンになっている。山瀬は、まあ怪我がなければこのくらい活躍できるでしょう。俊輔や松井と組ませてみたい。遠藤は完全におつかれモードだった。少し前の高原もそうだったけど、能力は間違いなく日本最高レベルだが、絶対的というわけでもない。軸にしたいのはわかるが、もう少し柔軟に使ってほしいところだ。中澤はまだまだ衰えないね。この大会ではMVP級の活躍だった。もっと中澤が目立たないような試合にしてもらいたい。

なでしこの方はなんと全勝で優勝したらしい。佐々木監督になって間も無いが、北京五輪に向けて幸先のよいスタートを切れたのではないだろうか。

ちなみに、パンパシのガンバも無事優勝。韓国戦では、遠藤、加地、播戸、安田、橋本が出場して、ガンバジャパンのようだったが、明暗を分けてしまったようだ。

まあ、とにかく本番は、次のバーレーン戦。そこできっちり勝てば何の問題もない。

2008-02-22

東アジア選手権 日本×中国

結果は、1-1で引き分けだった。日本の得点者は、山瀬。

世間で騒がれすぎていて、あまり語ることがない。前半はともかく、後半は完全にサッカー以外の競技になってしまったので、内容をどうのこうのという感じでもない。そんな状況できっちり勝った日本の選手たちには賛辞を送りたい。

安田の怪我は深刻なものではなかったそうで、それは一安心。しかし、岩政は帰国、駒野も韓国戦の出場は無理らしい。結局、フィールドプレーヤーは15人しか残ってないのだとか。交代枠も含めるとギリギリの数字だ。

どうしてこんなことになってしまったのか。先日のエントリーで選手を出さない浦和のことを非難したが、結局選手を出さないのが正解、選手を出したクラブが損、となってしまったのは残念としか言いようがない。

中国が過去の戦争でどうのこうのと政治のことを出して、その報復に日本の選手にどんな暴力を振ってもよいと考えているのであれば、サッカー的には自分たちの身を守るために東アジアの国と縁を切るという選択肢しかない。北京五輪の前という歯止めもあったはずなのに、4年前のアジアカップからさらに悪化しているというのはどうしようもない。人を人と思っていない相手を前にすれば、関わるだけ損。こちらは逃げるしかないのである。

オーストラリアがAFCに加入し、パンパシフィックチャンピオンシップのようなMLSとも交流ができるようになった状況なら、お隣さんとしてはオーストラリアとアメリカを選んだ方がいいだろう。

さて、そのパンパシだが、なんと7人抜きのガンバがベッカムのLAギャラクシーに勝ってしまったらしい。LAギャラクシーはかなりコンディションが悪かったらしく、ベッカムの孤軍奮闘状態だったとか。ぜひ、ガンバには優勝してもらって、太平洋にJリーグあり、というところを知らしめてほしいものである。

2008-02-19

東アジア選手権 日本×北朝鮮

結果は、1-1で引き分けだった。日本の得点者は、前田。

非常に難しい試合になった。まず、問題はこの大会をとりまく状況だ。W杯予選の合間を縫っての大会、Jリーグ開幕前ということで選手の招集をめぐるクラブチームとの駆け引き、さらには中国、韓国、北朝鮮という反日色が強い相手ということで、ラフプレーでの怪我も心配だ。一部ファンからはこの大会自体が罰ゲームとも言われている。そんな大会である。

という色々な問題の中でも一番話題になったが、選出チームの格差の問題だろう。高原の免除(これは後から岡田監督が否定したが)、坪井の代表引退などで浦和からは鈴木啓太1人の選出。対して、ガンバからは遠藤、播戸、加地、橋本、安田、水本の6人が選出されている。

これで、ガンバはナビスコ王者が出られるパンパシフィックチャンピオンシップに、U-23の寺田を含めた7人抜きの状態で戦わなくてはいけなくなった。この大会ではあのベッカムを擁するLAギャラクシーとの戦いもある。この大会は今年から開催されるのだが、日本代表のガンバが2軍状態というのはなかなか先が思いやられる話だ。なにより、ベッカムが出るのに、遠藤が出ないというのは格好がつかないだろう。まあ、とにかく二川がんばれという感じだな。

浦和から1人しか選出されないことについて、浦和を非難する声があるが、これには僕も同調したい。高原や阿部はともかく、闘莉王や三都主にも打診はあったはずである。開幕前にこんな大会に選手を出したくない気持ちはわかるが、そんなことを各クラブが言い出したらキリがない。代表引退を決めた坪井も、専門ではない阿部が優先されていることや、同タイプの水本の突き上げがあったりと、非常に気持ちはわかるんだけど、わがままと言えばわがまま。最近の浦和の人気は、日本代表を越えるものがあるわけだけど、浦和だけ良ければいいということではないだろう。やっぱりもうちょっと協調関係を築いてほしいものだ。

それで、試合のメンバーだが、川島と田代が代表初キャップ、水本と播戸が久々のスタメン、加地がなんと左サイドになり、中村憲剛が発熱のため外れた。結果的に非常に実験色が強いメンバーになった。対する北朝鮮は、川崎フロンターレでも活躍している鄭大世の1トップに5バックの布陣。守って鄭大世のカウンターにかける気満々である。

そして、その鄭大世に開始早々やられてしまった。前半6分、鄭大世がペナルティエリアでボールを持つと、日本のDFをかわして左足でコースを突いたシュートを決めて、あっさり北朝鮮先制。日本は、憲剛の不在が大きい。オシム時代は俊輔、遠藤、憲剛とパスを出せる選手を三人同時に使っていたが、この試合では遠藤しかいない。しかも、啓太の1ボランチ。序盤、ボールが落ち着かないうちに見事に鄭大世にやられてしまった。去年の後半は川崎で大活躍した鄭大世だが、今年もジュニーニョとフッキに負けじと活躍しそうな感じだ。

その後は、遠藤がボランチに下がったことで、北朝鮮が引いたこともあり、日本が落ち着いてボールを回せるようになったが、状況は膠着してしまう。時折、内田が勝負を仕掛けたりするものの、なかなかシュートまで持っていけない、もしくは、たまにあるチャンスを決められないという感じ。北朝鮮の攻撃は鄭大世が前で張っているだけなのだが、鄭大世がうまく中澤との勝負を避けて、ピッチやアウェーの状況になれないのか、調子の悪い水本ばかりを狙ったこともあり、何度が良いチャンスを作られてしまう。それでも初キャップの川島が落ち着いて対処したこともあり、得点にはならなかった。

後半になると日本が完全にポゼッションを握るようになったのだが、まだ得点には遠い。それで、岡田監督が前田と安田を投入したのだが、その直後にこの二人で得点を決めてしまった。後半の24分、安田が左サイドをドリブルで仕掛けて、クロスを上げ、キーパーが弾いたところを前田が押し込んだという形だ。これは安田を中盤の前で使った岡田監督の機転が効いていた。というより、安田は本来中盤の選手なのだ。圧倒的なポゼッション力があるガンバでならサイドバックもアリだが、代表のサイドバックではちょっと怖い。利き足が右なので、クロスの精度も悪い。ということで、安田は能力は高いがちょっと使いづらい選手なのだが、この試合ではうまくハマったようだ。

その後は日本が優勢に試合を進めたが、結局1-1のまま試合終了になった。

日本が苦戦した原因は加地の左サイドや経験の少ない選手が多かったことなど色々あるのだろうけど、一番の原因は憲剛の不在とそれでも1ボランチにしたフォーメーションの問題だろう。やっぱり1ボランチは遠藤と憲剛の両方が揃わないと無理だ。憲剛がいないなら、前から(遡ればアテネのころから)思っていたけど、今野と啓太の2ボランチを試してほしい。この二人の運動量なら十分守備的ではない戦術になるはずだ。Jリーグ最多得点のガンバだって、守備の強い明神と橋本のボランチなのだ。大宮ばりの守備ブロックを作れとは言わないけど、個人的には明確な弱点がある状況はあまり好きじゃない。W杯本大会でも1ボランチなんてできないと思うんだけど、岡田監督はどう考えているんだろうね。

あとは、ピッチと審判について。ピッチ状況が悪くて、転ぶ選手が多かったけど、これは直前に同じ会場で中国と韓国の試合を行なったため。W杯予選ではそういう悪いピッチもあるとは思うが、できれば違う会場でやってほしかった。あと、この試合の審判は韓国の人だったけど、日本×北朝鮮で韓国の審判では、良くも悪くも中立性は期待できないのではないだろうか。ちゃんとした大会にしたいなら第三国から呼ぶことを考えてほしい。

ちなみに、この試合で得点を決めた前田だが、

前田右ひざ痛め緊急帰国、けが人続出 - サッカー日本代表ニュース : nikkansports.com

この記事によると、古傷の右ひざを痛めて戦線離脱したらしい。前田にはずっと期待しているんだけど、肝心なところでいつも怪我をする。万全なら今ごろ日本代表のエースになれる男なんだけどなあ。

しかし、この記事の中でもう一つ気になるところがある。

岡田監督は岩政の左足の痛みについて
「どこからか石が飛んできて足に当たったようだった
と岩政が話していた」と説明した

まさか、中国人が投げたんじゃないよな……。

というわけで、まさに罰ゲームの様相を呈してきた東アジア選手権。結果はともかく日本代表の選手たちには無事に帰国してほしいものである。

2008-02-12

コンピュータ関連近況

なんかサッカーの試合がないと更新しないブログになってしまってすみません。でも、なかなか書くことがないんだよね、これが。と言っても、サッカー以外の話題をやめたわけではないので、今回はコンピュータ関連の近況について報告。

Ubuntu新マシン(ThinkPad X22)について

この間、HDDが故障して再構成していたサーバマシンだが、あまり順調にセットアップできているとは言い難い。

一番の問題は、AIR-EDGEのAX530INが動かないこと。うちの複雑なPC環境の都合で、まずはルータマシンになってくれなきゃ困るわけですよ。とりあえずは、Windowsマシン(ThinkPad T43)のネットワーク共有で代用したりしていたのだが、サーバにはなれないのでかなり不便。100%動かないというわけじゃなくて、10回に1回くらいは動いてくれるというのが悩ましい。モデムとしては認識してくれるんだけど、ATZコマンドを送ったあとにOKが帰ってこない。そしてたまにちゃんと動く。なんか相性の問題なのかわからないけど、前のサーバマシンだったDebian sidでは問題なく動いていたんだけどなあ。一度動くと再起動するまでは動いてくれるので今は騙し騙し使っている感じ。Ubuntu 8.04で直ったりしてくれるだろうか。

他はひっかかっているというよりは、手間の問題。やってもやっても終わらない。そして、最後には動くけどぐちゃぐちゃになっているというパターンだろうなあ。毎回そうなんだよなあ。

VirtualBoxでUbuntuを動かす

上記のとおり、現在Ubuntuのセットアップをやっているわけだが、慣れない環境で変なことをやって環境を壊したくないというのもあり、それと純粋に興味があるということもあり、仮想マシンであるVirtualBoxを使ってUbuntuの実験環境を構築してみた。

これが驚くほど簡単。

VirtualBox用仮想マシン | Ubuntu Japanese Team

のとおりやればいいだけなので詳細は書かないが、とにかく起動するだけという感じだ。あとは以下を参考にしてブリッジの設定をすると、外からもネットワーク接続できるようになる。

shin1のつぶやき: VirtualBox上のUbuntuの設定(Network)

簡単に最新のLinux環境に触れるのでLinuxに興味のある人にもおすすめだ。

しかし、使ってて一つ気になったのが、sshで大量のデータを通信するとゲストOS のUbuntuがフリーズしてしまうことがあるようだ。デスクトップにはいいけど、サーバに使うにはちょっと安定性が足りないかもしれない。

BloggerPostがEmacs22で動かない

次は久しぶりのBloggerPostの話題。マシンがトラブったせいで各種開発環境も作り直さなきゃいけなくなったのだが、その関連でBloggerPostで検索してみると、ブログで何人かの人が使ってくれたようなことが書いてある。ありがたいことだと思って見てみると、みんな一様に文字化けして使えないという結論になっている。これはまずい。

そうなのだ。BloggerPostはUTF-8対応してない。というか、Debian stableに安住していた僕は、世の中のUTF-8統一ブームに完全に乗り遅れていたのだ。Emacsも未だ21を使っている。しかし、BloggerPostも内部コードはUTF-8である。入出力部分を少し修正すれば済むはずだ。

それで、暫定で修正してみてもUbuntu 7.10で動かない。デバッグしてみると、どうやらREXMLの動作がDebian etchのRubyとは違うようだ。RubyのバージョンはUbuntu 7.10の方は1.8.6でDebian etchの方は1.8.5である。調べてみると、1.8.6のREXMLのバグのようだ。

Ruby 1.8.6のREXML/XPathのバグ - ELECTRIC DOC.

確かに書いてあるとおり、REXMLを一行修正すればBloggerPostも動くようになった。しかし、インストールする側にそれをお願いするわけにもいくまい。こちら側で対処せざるをえない。面倒臭いことだ。

SubversionからMercurialに移行

上記のとおり、実質3台くらいで色々やっているんだけど、そうなるとバージョン管理も面倒臭くなる。どのマシンにレポジトリを置くかというのも考えなきゃいけないし、もちろんネットに繋がっていないと、レポジトリにアクセスできないのも面倒臭い。それで、分散環境を構築しようとするならSVKの出番だが、BloggerPostの開発でSubversion + SVKを使っているけど、使いづらいこと、この上ない。

そこで、最近流行りの(というにはいささか乗り遅れているが)分散バージョン管理システムを使ってみることにした。このタイプもgitとかGNU archとかBazaarとか色々あるのだが、最近注目が集まっているのはdarcsとMercurialの二つのようだ。Haskellで作られているというdarcsに魅かれるものもなくもないが(Ocamlで作られているというUnisonは便利に使っている)、なんとなくだけど、Mercurialの方が人気が出そうな気がするので、Mercurialを選ぶことにした。なんとなくだから理由は聞かないでくれ。

しかし、この間「Subversionは史上最も無意味なプロジェクト」と宣わったLinus先生も

satolog: リーナス・トーバルズ「Subversion ほど無意味なプロジェクトはない」

によると、(自身の作った)gitとMercurialは認めているそうである。darcsについては述べていないが、調べたとところによると、Mercurialよりdarcsの方がエレガントなアルゴリズムらしいのだが、大規模になると遅いらしい。ということで、一般的にはMercurialの方が採用されることが多いそうだ。個人的な印象なので、やっぱり細かい理由は聞かないでくれ。

さて、そのMercurialだが、使ってみると、非常に良い。まず、リポジトリがトップディレクトリの.hgだけで完結しているという簡潔さ(シャレじゃないです)。分散して開発する場合はそのリポジトリをcloneして、pullなりpushなりすればいいのだが、その二つに上下関係がないというのが良い。分散と言いつつ、Subversionよりシンプルだ。

難点を言えば、Emacsのモードが使いづらいのと、日本語の扱いがSubversionの方がいいかなというくらい。でも、最近はみんなUTF-8だからあまり関係ないかな。

EmacsのOrg-modeが良い

これは最近というわけでもないんだけど、EmacsのOrg-modeがお気に入り。アウトラインモードの超拡張版という感じなんだけど、表作成機能やタグ機能があって、メモ書きするならこれほど便利なモードもないという感じ。Howm環境もRDからOrg-modeに移行した。BloggerPostで色々な構造化テキストを扱っているけど、やっぱりEmacsから便利に使えるというのが一番。BloggerPostでも是非採用したい。

Emacs22について

それで世の趨勢に習ってEmacs22を使いはじめたわけだけど、.emacsを少し変更しなきゃいけなかったくらい(term/keyswapがないとか、iswitchb-default-keybindingsがないとか)で、普通に使用できている。心なしか軽い気もする。あと、上で取り上げたOrg-modeが標準で入っている。

Navi2chも入れてみたんだけど、最新のNavi2chはもうEmacs21では動かないんだね。なんか、もうEmacs21捨てたくなってきた。というか、ロケール違う環境も面倒臭いからDebian etchも引っ括めて全部捨てたくなってきたが、まあ、複数環境があるということはプログラムのバグも発見しやすくなるということでもあるので、しばらくは我慢することにする。

あと、なんかMigemoのbackward検索が動かないんだよね。検索すると他の人も動いてないみたいなんだけど、誰か直してくんないかな。

2008-02-07

W杯アジア三次予選 日本×タイ

結果は、4-1で日本の勝ちだった。日本の得点者は、遠藤、大久保、中澤、巻。

まずは、初戦でちゃんと点差をつけて勝利したことは良かった。最近力をつけてきたと評判のタイだったが、怪我人や出場停止などでベストメンバーではなく、雪が降るような寒い天候にも慣れていなかったようで(タイでは今普通に気温が30度を越えているらしい)、本来の力を出し切れなかったようだった。ホームで大勝したからと言って、アウェーで同じようにいくとは限らないだろう。

スタメンは、ボスニア戦のメンバーから怪我の巻が外れ、代わりに好調の山瀬、それと川口が予定通り復帰で、特にサプライズはない。内田が本戦でも引き続き右サイドを務めるのが驚きと言えば驚きだが。この辺りの思い切りの良さは岡田監督独特のものだろう。オシムなら引き続き、加地を使ったはずだ。オシムの元では水野もなかなかスタメンにはなれなかった。

試合はというと、タイの戦術はやはりベタ引き。日本はサイドを中心に攻め立てるものの、相手が待ち構えているし、精度も悪いのか、全部跳ね返されてしまう。おかげで、CKはやたら多かったので、どれか決めてほしかったが、なかなかうまくいかない。

そして、前半の21分、遠藤のFKで日本に待望の先制点が生まれるわけだが、そのわずか1分後、今度はタイに強烈なミドルシュートを決められて同点にされてしまう。これは本当に日本の守備陣の一瞬の隙を突いたという感じで、ペナルティエリア手前でボールを受けたタイの選手が迷いなく振り向きざまに無回転シュートを打ち、それがそのまま入ってしまった。最近のボールは軽く、精度も高いため、無回転シュートが打ちやすくなっていると言われているが、お陰でこんなスーパーゴールを決められてしまう破目になる。これからもこういう事故みたいな失点は覚悟した方がいいだろう。

それからは膠着した状態になり、1-1で前半を終えてしまうのだが、後半その均衡を破ったのが、大久保。山瀬の個人技での突破から相手にカットされたボールを憲剛がさらにカットし、こぼれたボールを大久保が決めた形。簡単に言うが、あの状況で素早く反応して、ワンタッチでゴールを決めるというのは、かなり難しいことだ。大久保の好調さが窺えるゴールだった。それと、ボールを奪われてから相手にしっかりと詰めていた憲剛の動きは岡田監督が目指している高い位置からの守備が発現したものと言えるだろう。

日本が勝ち越してからは、タイに焦りと消耗が見られ、ラフプレーも多くなり、退場者も出た。その後は中澤、巻とセットプレーからヘディングの形で順調に得点を重ねて、終わってみれば4-1で快勝。これからの三次予選にも弾みをつける結果になった。

岡田ジャパン初戦のチリ戦ではどうなることかと思ったけど、ボスニア戦、タイ戦と次第に調子が上がってきて、さすが岡田監督と言ったところか。セットプレー練習にかなり時間を費したらしいが、それもきっちり試合に表われている。理想が高すぎた感のあるオシムジャパンを現実路線に引き戻すという作業を着々と進めているという感じだ。

心配なのはこの試合でもいいところがなかった高原。浦和でコンディションをしっかり上げてほしいところだ。

2008-02-01

キリンチャレンジカップ 日本×ボスニア・ヘルツェゴビナ

結果は、3-0で日本の勝ちだった。得点者は、中澤、山瀬×2。

岡田ジャパン第2戦である。相手はオシム前監督の母国のボスニア・ヘルツェゴビナ。つまり、このカードが決まったときにはオシムはまだ健在だったということである。そのオシムは、この試合を観戦するために、脳梗塞で倒れてから初めて公衆に姿を見せた。しっかりとした足取りでとても元気そうだったが、だからと言ってあまり無理はしないでほしいものだ。

この日の先発は、チリ戦からほとんど変更がなく、山岸が大久保になり、GKが川口から楢崎になったくらい。もっとサブ組の起用もあるかと思ったが、練習試合で苦戦したという話もあったし、状態がいい選手が少ないのかもしれない。

試合の方は、日本の選手たちはチリ戦に比べるとかなりコンディションが回復しているようで、終始日本がボールを支配する展開だった。まあ、でもこれはボスニア・ヘルツェゴビナがチリよりかなり弱かったというのもあった。チリに比べるとプレッシャーが全然なかった。特に最終ラインへのプレスが全然なかったので、この試合では内田が積極的に前線に上がって攻撃に絡んでいた。内田は今19歳。加地の後継者としても安心である。しかし、日本の右SBは豊富だが、左SBはずっと駒野なんだよなあ。こちらもちゃんと人材発掘してほしい。

それとこの日、目立っていたのが中村憲剛。オシム下のアジアカップなどでは、俊輔や遠藤をサポートする役が多かったが、縦に速い岡田監督のサッカーには憲剛のリズムが合うのかもしれない。下がってボールを散らしたり、前線に飛び出したりと八面六臂の活躍だった。だから前半のうちに点を取りたかったというのはある。

後半になり、ボスニア・ヘルツェゴビナの足が止まると、日本の得点が次々と決まる。1点目は、遠藤のショートコーナーから山瀬がシュートを打ち、それを中澤が押し込んだ。2点目は、山瀬の飛び出しに大久保がうまく浮き玉のスルーパスを出して、山瀬が冷静に決めた。3点目は、早いリスタートを今野が播戸に合わせて、こぼれたところをまたも山瀬が決めた。どの得点も山瀬が非常にいい動きはしていたけど、相手の動きもかなり悪かった。タイもこれくらいの強さならいいのだが。

心配なのは、FWの高原と巻のコンビ。巻は体を張っていたし、あんなもんかなという気もするのだが、高原の動きの悪さはちょっと気になる。あまりに状態が悪いようなら思い切って播戸や前田あたりを使ってみてもいいんじゃないかなあ。しかし、相手が弱いなら弱いなりにちゃんと点差をつけて勝てたというのはこれからの3次予選を考えればいいことだと思う。1週間後が楽しみになった。