さらに難しい下位チームと昇格チームについて。
ジェフユナイテッド千葉
今季のストーブリーグの主役は、浦和でもガンバでもなく、この千葉だった。昼田強化部長(現GM)の名前がスポーツ新聞に出ない日はなかったくらいだ。なんと昨季のスタメン水野、羽生、山岸、佐藤勇人、水本の5人が移籍。主な理由は、クラブに対する不信。噂では淀川社長が独断でアマル監督と唐井GMを解任し、チームを去ろうという選手に対してもろくに応対しなかったらしい。それでサポーターもかなり怒っていて、今季チームとしてどうなるのか、最も心配なチームだ。
しかし、元からそんなに選手層が薄いチームではないし、谷澤、苔口、馬場、青木良太と他チームで燻っている若手を獲得するという戦略は面白い。もちろん残留争いには参加せざるをえないとは思うが、なんだかんだで残留しそうな気はする。
大分トリニータ
千葉の陰に隠れているものの、大分のオフシーズンも相当酷い。梅崎、松橋、三木、山崎、福元など主力級の選手が大量移籍。代わりにウェズレイと家長を獲得したわけだが、家長は大怪我で半年以上の離脱が確定。ウェズレイは実績は申し分ないが、昨季後半の大ブレーキは広島降格の主因に挙げられるほどだ。非常に厳しいシーズンになるだろう。
大宮アルディージャ
昨季は、高い守備力はあるものの、横浜FCに次ぐワースト2位の得点力で、11引き分け。降格ギリギリのラインをずっと彷徨っていたわけだが、補強状況を見る限り、主力級は移籍もせず入ってもこず、現状維持という感じで、今季もなかなか躍進というわけにはいかないだろう。
となると、注目は今季から指揮をとる樋口監督ということになるのだが、チームカラーにあまり合うとは思えない攻撃サッカーを標榜しているのが、少しひっかかる。インタビューなどでは最終ラインを10m上げたいなどと言っているが、それで肝心の守備力が失われてしまわないか心配だ。いざとなったら昨季終盤指揮をとった佐久間監督再登板があるかもしれない。
コンサドーレ札幌
ここからは昇格組。J2見てないんで、データだけで判断ということになります。
まずは、J2優勝の三浦監督率いる札幌。クラブが財政難ということで戦力だけ見れば、J2中位レベル。昇格残留請負人の三浦監督マジックにより、J2を優勝してしまったわけだが、果してJ1でそれがどれくらい通用するのか。昨季のJ2優勝で昇格した横浜FCの体たらくを見てしまっているだけに、札幌も正直信用できない。
しかし、それは三浦監督自身もよくわかっているようで、今季の目標は「残留争いをした上での残留」とのことである。清々しいくらいの現実主義。今季の三浦監督の冒険は残留争いウォッチャーとしてもかなり楽しみだ。
東京ヴェルディ
昨季はJ2としては驚異的な戦力を武器にジェットコースターのような激しい昇格争いを潜り抜けて3年ぶりにJ1に戻ってきたわけだが、他のチームに比べてどうも気が抜けている感じがしちゃうんだよね、このチームは。
優勝を狙うというとぼけた社長の会見もそうなんだけど、監督がコーチから繰り上がりの柱谷監督というのはどうかなあ。優勝を本当に狙っているチームはそんなことしないよねえ。土肥、福西、那須、フランシスマールなんていう補強は悪くはない。しかし、一番重要なのは、昨季J2得点王フッキの穴をどう埋めるかなんじゃないの? 新外国人のレアンドロも得点をガンガン取るタイプではないらしいし。
ヴェルディは相当厳しい結果を覚悟した方がいいんじゃないかな。
京都サンガFC
昇格組の中で一番積極的に補強を行なったのが、京都。主力選手の大半は残っているし、柳沢、佐藤勇人、シジクレイ、増嶋と真ん中のラインをしっかり強化してきた。今年こそはエレベータクラブから脱却したいという強い意志を感じるのだが、ヴェルディと同じく、監督で妥協してしまった感は否めない。加藤監督はフロント入りもしているわけで、早めの監督交代も視野に入れているのかもしれない。
順位予想
というわけで、順位予想
1 | 浦和レッズ |
2 | 川崎フロンターレ |
3 | ガンバ大阪 |
4 | 鹿島アントラーズ |
5 | 清水エスパルス |
6 | 横浜F・マリノス |
7 | ヴィッセル神戸 |
8 | ジュビロ磐田 |
9 | アルビレックス新潟 |
10 | FC東京 |
11 | 柏レイソル |
12 | 名古屋グランパス |
13 | 京都サンガFC |
14 | 大宮アルディージャ |
15 | ジェフユナイテッド千葉 |
16 | コンサドーレ札幌 |
17 | 東京ヴェルディ |
18 | 大分トリニータ |
普通に考えれば、浦和、ガンバ、鹿島、川崎の4強ということになるのだが、まず、その中で一番厳しいのは選手層が薄い鹿島だと予想。そして、ACLグループリーグを免除されている浦和が有利。ガンバはACLと代表でかなり苦しむのではないだろうか。読めないのは、川崎。攻撃陣がはまれば、シャレにならない得点力だと思うが、去年の引き分けの多さ、肝心なところでの勝負弱さが気になる。
清水、マリノスは、この辺が順当だろう。磐田、新潟、FC東京、名古屋、大宮あたりは、選手の入れ替わりがあったり監督交代があったりして新しいチームを作るのに苦労すると思う。その間隙を突いて神戸が結構躍進するんじゃないかな。柏は戦力を考えれば、このあたりが妥当か。名古屋はやっぱり、新人監督ということで中盤あたりでチーム内に混乱が生じるのではないだろうか。
下位では、やっぱり昇格組と千葉、大分あたりが残留争いをやることになりそうだ。その中でも戦力的に一番厳しい大分が最下位候補。もし、大分が残留できたらまさにシャムスカマジックという感じだ。
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