今回は、錬金術師として王妃に取り入り、ソヴュールの国政にまで口を出したというリヴァイアサンが相手。彼は20年前に学園の時計塔で死んだはずなのだが、死体は見つかってない。図書館でリヴァイアサンの回顧録を発見したヴィクトリカは、退屈凌ぎに彼の挑戦を受けることにする。
このシリーズは、過去に起きた悲劇を現在のヴィクトリカが読み解くというのが面白い。1巻が第一次世界大戦について、2巻が自分の母親の冤罪について、そして今回はソヴュールの植民地だったアフリカ人の話。回顧録で見せるリヴァイアサンの無邪気さが逆に切ない。
それと、ヴィクトリカの父親の半狂人アルベールの話も出てくる。第一次世界大戦を乗り切るためにリヴァイアサンに人造人間(ホムンクルス)を製造を依頼するが、もちろんリヴァイアサンは本物の錬金術師なんかではないので作れない。アルベールはそういうオカルティズムの信奉者でヴィクトリカの母親コルデリア・ギャロもそうやって利用したということらしい。なんか話が大きくなってきた。
2巻3巻とひっぱってきたブライアン・ロスコーも登場したが、一弥を殴っただけで退場。まだまだ話はひっぱる気らしい。そういえば、2巻でコルデリアの家からロスコーが持ち去ったものが何なのか分からないままだな。なかなか話がややこしくなってきた。まあ、この作品単体でも面白かった。
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