結果は、3-0で清水の勝ちだった。
これは退屈な試合だったな。スコアが示す通り、清水のプラン通りの試合だったと言える。運動量で勝る名古屋が中盤を制するが、清水はそれを完全に無視して、チョジェジンと岡崎を目掛けてロングボールの戦術を徹底する。名古屋は、ゴール前までのチャンスは多いものの、ヨンセンが怪我でいないこともあり、クロスは清水の高木や青山が弾き返されるし、シュートコースの限定されたミドルシュートはこの日Jリーグ初先発のGK山本に落ち着いて対応されてしまう。名古屋は攻めているようで手詰まり状態。清水の方も別に攻撃の形を作れているわけではないが、チョジェジンがハットトリック。1点目は、クロスに対して岡崎とフェルナンジーニョがつぶれて、こぼれたボールをチョジェジンが得点。後はセットプレーで2得点。まあ、あまり面白い得点ではない。
明確なゲームプランがあるということで、見ていて不快なゲームではないものの、やはり退屈なプランであることは間違いない。しかし、浦和とは別の意味で、残念なチームだよな、清水って。クロスを簡単に上げさせたり、ミドルシュート打たせたりするのは、相手のレベルが低いことを前提にしている守備だよな。実際、ヨンセンがいない名古屋では崩すことができなかったんだけど。そういう、いわば「Jリーグレベル」を前提とした勝ち方は萎えるものはある。まあ、そういうチームがあってもいいけどね。
28節全体だと、まあ、ほぼ順当な節だったんじゃないでしょうか。ということは、浦和はより優勝に近付き、横浜FCは順調に降格へと向かっているわけです、ハイ。世界がどんどん駄目になっていっていると言い換えてもいいかもしれません。
さて、先週触れようと思って忘れていたんだけど、川崎のベストメンバー問題。ACLの合間のJリーグ柏戦で、川崎が8人メンバーを入れ替えて、0-4で大敗したという話。Jリーグ側が川崎に対してベストメンバーじゃないのはサポーターに失礼、という言い方で川崎を非難して物議を醸しているわけだ。川崎を応援しているサポーターは、勝手にサポーターの名前を使うんじゃねーという感じで大変に怒っている。ACLは中東でやったということで、かなり無理のある日程だったんだよね。
これ、あまり言われてないけど、Jリーグ側が本当に言いたいのはスポンサーの顔を立てろってことだよね。はっきりは言わないだろうけど。例えば、JリーグとACLでは放映権が違うわけで、Jリーグ中継やっている側から見れば面白くないのは間違いない。世間の議論は、サポーターという言葉ばかりが上滑りしているようで、どうかと思うな。確かに迂闊にJリーグ側がサポーターと言ってしまったのが問題なんだけど。
で、天皇杯3回戦でもう一つ問題が起きた。J2で昇格を争う上位4チームが揃ってJFLと大学のチームに負けてしまったのだ。天皇杯では、Jリーグのベストメンバー規定は適用されないし、優勝までは遠い天皇杯よりもJ1昇格の方がずっと大事だ、という気持ちは分からなくはないのだが、ここまであからさまな捨て試合は、心象が良くはないだろう。あまりに過密な日程が一番の問題ではあるのだが、欧州とシーズン開始を合わせる問題と含めて、大幅な改革をJリーグに求めたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿