2007-06-07

五輪二次予選 U-22日本×マレーシア

結果は、3-1で日本の勝ち。得点者は、長友佑都(前半28分)、鈴木修人(前半33分)、萬代宏樹(後半7分)。

日本はもう最終予選を決めていて、この試合は消化試合。さらに、反町監督は、この試合を新しい人材の発掘の場として、二次予選で180分以上出場している選手を選考から外し、7人の選手を初選出した。この中から、最終予選で選ばれる選手はほとんどいないだろうし、なかなか観る側のモチベーションも上がらない試合だ。

前半は、マレーシアのプレスが緩く、日本は自由にパスを回せた。選手の動きも悪くなく、クオリティはともかくオシムのA代表に近い戦術を目指しているのが分かった。しかし、問題は後半。前半で2点のビハインドを負ったマレーシアの当たりが激しくなると、日本は途端に慌てるようになった。相手のラフプレーが増えたおかげで、後半早々にPKを貰い3点のリードになったのだが、これも良くなかったかもしれない。アピールしたい選手が多かったせいか、オシムの言う個人プレーに走ることが多くなった。中盤でプレッシャーを受けるようになった選手達は、ボールを取ると、すぐにマレーシアDFの裏へスルーパスを狙うようになった。しかし、連発したせいで、攻撃は単調になり、相手DFにも読まれるようになって、攻撃は手詰り、ボールが落ち着かない。セットプレーからの失点もあり、勝利はしたものの、あまり観ている側は満足できない試合になった。

選手を個別に見ると、2得点に絡んだ右サイド長友佑都(明治大学)の動きが良かった。しかし、最後のクロスの精度があまり良くない。競争相手がJリーグでも屈指のクロス精度を誇る水野だけに、スタメン奪取というところには程遠いが、バックアッパーにはなるかもしれない。見事なミドルシュートを決めた鈴木修人(早稲田大学)は、シュート以外はいまいちかな。ちょっと慌てすぎに見えた。このメンバーの中でも実績の面では一つ抜けている感のある枝村と上田は、ボールにうまく絡めなかった。特にキックの精度が高い左サイドの上田にチームがもっとボールを預けていれば、この試合ももうちょっと面白くなったと思うのだが。

FWの萬代と岡崎は、チームでの活躍を評価されての選出だったが、あまり持ち味は発揮できなかった。中盤でうまくゲームを作れなかったので、ちょっと同情したい気もするが、萬代は枝村からの最高のパスをトラップミスのが印象が悪い。

そして最終ラインのDFはよくなかったなあ。ミスが多かったし、連繋も悪そうに見えた。パスを繋ぐのにも四苦八苦するのを見ると、オシムがDFにも足元の技術を要求するのが分かる。及第点は、何度が良い攻め上がりを見せていた細貝くらいかな。まあ、しかし、細貝は十分実績があるわけで、候補合宿で落とされた甲府の増嶋あたりが見たかった気がする。

まとめると、勝ったことは良かったけど、あまり収穫の見えない試合だったような。代表チームの中のことはよく分からないけど、テストするなら谷口とか増嶋とかJ1で主力としてしっかり活躍している選手が見たい。菅沼も出場しなかったし。

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