2008-02-07

W杯アジア三次予選 日本×タイ

結果は、4-1で日本の勝ちだった。日本の得点者は、遠藤、大久保、中澤、巻。

まずは、初戦でちゃんと点差をつけて勝利したことは良かった。最近力をつけてきたと評判のタイだったが、怪我人や出場停止などでベストメンバーではなく、雪が降るような寒い天候にも慣れていなかったようで(タイでは今普通に気温が30度を越えているらしい)、本来の力を出し切れなかったようだった。ホームで大勝したからと言って、アウェーで同じようにいくとは限らないだろう。

スタメンは、ボスニア戦のメンバーから怪我の巻が外れ、代わりに好調の山瀬、それと川口が予定通り復帰で、特にサプライズはない。内田が本戦でも引き続き右サイドを務めるのが驚きと言えば驚きだが。この辺りの思い切りの良さは岡田監督独特のものだろう。オシムなら引き続き、加地を使ったはずだ。オシムの元では水野もなかなかスタメンにはなれなかった。

試合はというと、タイの戦術はやはりベタ引き。日本はサイドを中心に攻め立てるものの、相手が待ち構えているし、精度も悪いのか、全部跳ね返されてしまう。おかげで、CKはやたら多かったので、どれか決めてほしかったが、なかなかうまくいかない。

そして、前半の21分、遠藤のFKで日本に待望の先制点が生まれるわけだが、そのわずか1分後、今度はタイに強烈なミドルシュートを決められて同点にされてしまう。これは本当に日本の守備陣の一瞬の隙を突いたという感じで、ペナルティエリア手前でボールを受けたタイの選手が迷いなく振り向きざまに無回転シュートを打ち、それがそのまま入ってしまった。最近のボールは軽く、精度も高いため、無回転シュートが打ちやすくなっていると言われているが、お陰でこんなスーパーゴールを決められてしまう破目になる。これからもこういう事故みたいな失点は覚悟した方がいいだろう。

それからは膠着した状態になり、1-1で前半を終えてしまうのだが、後半その均衡を破ったのが、大久保。山瀬の個人技での突破から相手にカットされたボールを憲剛がさらにカットし、こぼれたボールを大久保が決めた形。簡単に言うが、あの状況で素早く反応して、ワンタッチでゴールを決めるというのは、かなり難しいことだ。大久保の好調さが窺えるゴールだった。それと、ボールを奪われてから相手にしっかりと詰めていた憲剛の動きは岡田監督が目指している高い位置からの守備が発現したものと言えるだろう。

日本が勝ち越してからは、タイに焦りと消耗が見られ、ラフプレーも多くなり、退場者も出た。その後は中澤、巻とセットプレーからヘディングの形で順調に得点を重ねて、終わってみれば4-1で快勝。これからの三次予選にも弾みをつける結果になった。

岡田ジャパン初戦のチリ戦ではどうなることかと思ったけど、ボスニア戦、タイ戦と次第に調子が上がってきて、さすが岡田監督と言ったところか。セットプレー練習にかなり時間を費したらしいが、それもきっちり試合に表われている。理想が高すぎた感のあるオシムジャパンを現実路線に引き戻すという作業を着々と進めているという感じだ。

心配なのはこの試合でもいいところがなかった高原。浦和でコンディションをしっかり上げてほしいところだ。

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